講師としてお金をもらえるようになるために、まずは無料の講座で経験を積もう。そう考える人も多いだろう。しかし実は、無料でどんなに練習を重ねても「これなら有料のセミナーでもできそうだ」と思える日はこない。
そう語るのは現役会社員・副業講師の滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法』より、有料講座開催に一歩を踏み出す具体的な方法について、再構成してお届けします。
講師としてお金をもらえるようになるために、まずは無料の講座で経験を積もう。そう考える人も多いだろう。しかし実は、無料でどんなに練習を重ねても「これなら有料のセミナーでもできそうだ」と思える日はこない。
そう語るのは現役会社員・副業講師の滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法』より、有料講座開催に一歩を踏み出す具体的な方法について、再構成してお届けします。
できるだけ早く有料のセミナーで経験を積む
私の場合は無料のセミナーで経験を積み、その後有料のセミナーを開催しました。一方で実は皆さんにおすすめしたいのは、なるべく早く有料のセミナーを開催してしまうことです。理由はいくつかあります。
一つは、有料でも無料でも講師のやることは変わらないからです。集客をして、会場を押さえて話をする。この流れは変わりません。セミナーで話す内容も、無料でやるからといって手を抜いたりはしません。
少なくとも私は有料の時でも無料の時でも、準備にかける時間や話す内容に差は設けませんでした。差があるとしたら、自分の気持ちの問題です。無料でやる場合「最悪失敗してもいい」という安心感はあります。
無料でやってるので、何かで失敗しても許してもらえるだろう。そんな気持ちです。有料と無料の違いはそれくらいです。「それなら有料で開催して報酬をもらえたほうがよくないですか?」というのが私の考えです。
有料セミナーの開催が自信につながる
お客さんからお金をもらうわけだし、自信がついてから有料のセミナーをやりたい── そんな気持ちはよくわかります。しかし、あくまで私の場合はですが、自信がついたのは一人で有料のセミナーを開催するようになってからです。
実際に有料のセミナーを開催してみて「問題なく開催することができた」「お客さんに満足してもらえた」と感じられてはじめて、自信はつくもの。私はそう考えています。無料のセミナーでどんなに練習を重ねても「これなら有料のセミナーでもできそうだ」と思える日は来ません。
なぜなら講師として有料のセミナーを経験しない限り、自分のレベルが有料のレベルに達しているかどうか、判断しようがないからです。
つまり、どんなに練習を重ねても、結局どこかのタイミングで勇気を出して有料のセミナーを開く決断をしなければならないのです。どうせ決断しなければならないなら、早いほうがいい。
少なくとも私は自分の経験をふりかえり、もっと早く有料のセミナーに踏み出してもよかった。そう思えるのです。なぜなら、有料のセミナーを開催するほうが無料のセミナーを開催するより単純に得られる経験値が高く、そのうえ楽しいからです。
有料と無料のセミナーの一番の違い。それは受講生の姿勢です。やはり有料のセミナーに来るお客さんは、本気度が違います。たとえばタスク管理のセミナーの場合、本気で「働く時間をなんとかして減らしたい!」という人たちが集まります。
そうするとこちらも「どうにかしてマスターしてもらおう」と集中力が高まります。真剣に自分の話を聞いてもらえるので、講師としてとても楽しいです。受講生も本気なので、教えたことを即実行してくれたりします。だから成果も出やすいのです。
セミナーのたびに「アドバイス通りやったらうまくいきました!」と言われると、とても嬉しくなります。さらに報酬としてお金ももらえるわけですから最高です。無料のセミナーの場合は残念ながらここまでの喜びを味わうことはできません。
自分より「一歩先を進んでる人」とコラボしよう
このように、なるべく早いタイミングで有料のセミナーを開催することを心がけてほしいのですが、そうは言っても……と思う人も多いでしょう。そんな人におすすめなのが、すでにセミナーを開いている人とコラボしてセミナーを開くことです。
私自身の有料セミナーデビューはタスク管理の師匠である大橋悦夫さんと開催したものでしたが、今思えばこの体験ができたことは非常にラッキーでした。大橋さんはセミナーの達人で、私は一緒にセミナーを開催する中でたくさんのことを教えてもらうことができました。
たとえば事前にセミナー当日話をする内容を相談し、スライドも見てもらいました。そこで「話す内容が多すぎる」など、貴重なフィードバックをもらうことができたのです。たとえコラボだとしても、有料のセミナーで一度でも話をすれば「これくらいのクオリ ティで有料のセミナーを開けるんだ」という感覚がわかります。
この感覚があると、一人で有料のセミナーを開く時も「このくらいのクオリティなら大丈夫なはずだ」と思えます。この感覚があるのとないのとでは、いざ有料のセミナーに一歩踏み出す時の決断のしやすさが大きく変わってきます。
コラボセミナーは自分から声をかけるのがベター
ではどうすればコラボセミナーを開けるのか。私の場合はたまたま大橋さんから声をかけてもらいましたが、「自分から声をかけてみましょう」というのが答えになります。そんなの恐れ多い。そう思うかもしれません。でも必ずしも、自分の中のカリスマに声をかける必要はないのです。自分より一歩先を進んでると思える人に声をかけましょう。
たとえば私のようにインフルエンサーではないものの、定期的にセミナーを開催している人はたくさんいます。そうした人たちのセミナーに参加したりして、ある程度仲良くなる。
そのタイミングで声をかけてみるといいでしょう。たとえば私なら、ある程度日頃から情報発信をしている人から「セミナーを一緒にやっていただけませんか」と声をかけられたら、OKする可能性は十分あります。
もちろんその人次第ではありますが、セミナー講師をやっている人は基本的に人を教えることに喜びを感じる人たちです。だから素直に「一緒にやることで勉強させてください」とお願いされれば、快く引き受けてくれる可能性は高いと言えるでしょう。少なくとも私はそう考えています。
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滝川 徹(時短コンサルタント)
1982年東京生まれ。Yahoo!ニュース・アゴラで執筆記事が多数掲載される現役会社員・時短コンサルタント。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけにタスク管理を習得。2014年に組織の残業を削減した取り組みで全国表彰。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。時間管理をテーマに2018年に順天堂大学で講演を行うなど、セミナー講師としても活動。受講者は延べ1,000名以上。月4時間だけ働くスタイルで4年間で500万円の収入を得る。著書に『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング)』『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法(日本実業出版社)』他。
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編集部より:この記事は「シェアーズカフェ・オンライン」2024年6月20日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はシェアーズカフェ・オンラインをご覧ください。