ワイン会に求められる「マナーとセンス」

ホームパーティーでワインを持参したり、飲食店にワインを持ち込んで、みんなで飲んだりする「ワイン会」に参加する機会が増えています。

虎ノ門の会員制ワインバーは、地下がワインセラーになっており、自分が購入して保管しているワインを持ち込んで、自由に飲むことができます。ここでも何人かのメンバーが集まってワインを持ち寄ることがありますが、ワインを持ち込む時にはマナーとセンスが求められます。

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まず会の趣旨を理解する必要があります。

例えば、気軽でカジュアルなパーティーであれば、万人受けする飲みやすいワインが良いでしょう。

屋外のバーベキューなら、カリフォルニアワインのようなパンチが効いてわかりやすい味のものが合います。

それなりのフレンチレストランになれば、ワインもボルドーやブルゴーニュなどが似合います。

お寿司を食べるのに重めの赤ワインを持ち込んでもワインの無駄遣いになる可能性が高くなります。

また、参加するメンバーのワインの好みも大切です。

オーパスワンのような有名でわかりやすいワインが好きな人もいれば、日本の自然派ワインやオレンジワインのような個性的なワインが好きな人もいます。さらに、ブルゴーニュ好きで造り手にこだわるようなマニアックな人もいます。

ブルゴーニュ好きのワインマニアにカリフォルニアのカルトワインを持っていってもあまり喜ばれませんし、日本のワインを知らない人には、せっかく入手困難な国内の人気ワインを持参しても気がついてもらえません。

ピントを外したワインを持っていっても、宝の持ち腐れになってしまいます。

マナーに関して言えば、ワイン会で他の人が持ってきてくれたワインにネガティブな評価をするのはタブーです。明らかに劣化して傷んだワインは別ですが、個人的に好きではないワインでも良いところを探してコメントするのがお約束です。

また、他の人に比べ価格帯が著しく低いワインを持ち込むのもやめたほうが良いでしょう(逆に高いワインなら歓迎されます)。

と、ここまで自分なりの意見を偉そうに書いてきましたが、私はワインの専門的な知識もなく、単なるワイン好きに過ぎません。果たして私が持参するワインが他のメンバーにどう思われているかはわかりません。

ただ、マナーが悪くセンスがないと、いずれ会に呼んでもらえなくなるはずです。声がかからなくなったら、何か問題があると考えるようにしたいと思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年9月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。