10月12日 千葉県の内房を旅しました。
はるばる鋸山の頂上(上の白い建物がある辺り)から頑張って降りてきてJR保田駅まできたのですが、残念ながら電車に間に合わず。ここは1時間に1本しか電車がないので、ここから歩いて7、8分ほどのところにある道の駅にいきました。
その名も「道の駅 保田小学校」。細長い建物の形状を見て想像できる通りもともと小学校だった建物です。保田高等小学校は1888年に開校した非常に歴史のある学校で、2014年に惜しまれつつ閉校となりましたが、富津館山道路の鋸南保田インターが近いという利便性を活かして2015年に道の駅として生まれ変わりました。
わたしが訪ねたのは13:15ごろで、14時すぎの電車に乗りたかったので取り急ぎ昼食を食べたくて「教室」に飛び込みます。中華料理「3年B組」は調理場の上にかつて保田小学校内のかるた大会やリレー競技会などで贈られたトロフィーが並びます。いかにもああ、ここは学校だったんだなぁと懐かしさを感じる空間です。
ほかにも「里山食堂」という給食を提供してくれるお店もあるのですが、残念、今回は時間がなくて立ち寄れませんでした。
ラーメンでお腹を満たしたら「校内探検」へ。息子も大きくなり学校に行く機会がなくなった今、校内の階段がとても懐かしく思えます。
「廊下を走らない!」と先生の声が聞こえてきそうな校内の廊下。ここから先は宿泊者専用エリア。そう、この道の駅は宿泊体験ができるのです。
ベランダ側から部屋をのぞくとこんな感じ。教室の中にベッドが!生徒用の机に椅子、黒板まで残っています。こんなところに泊まったら子供の頃の思い出話が止まらなくなることでしょう。教室に宿泊するなんてなかなかできない体験です。
教室に泊まるのはいいけど、風呂はどうするんだと思ったあなた。安心してください。なんとここには「里の小湯」という温浴施設まであります。日帰り入浴もできるそうで、学校でひとっぷろなんてなかなかできないことがここでも体験できます。
ベランダをリニューアルしたテラススペースは座ってドライブの合間に休憩できるスペースになっているのですがなつかしい学校グッズがたくさん!
おそらくかつては図書館にあったんだろうと思われる図鑑や書籍。
こんな椅子に座って小学校時代を懐かしむこともできます。あ!国語の教科書忘れた!
果ては校長先生の机と椅子まで!実際に保田小学校長が座っていた机と椅子がテラスにでん、と置かれています。ここに座ったらなんだかちょっとえらくなった気分になれそうです。
昔の学校には必ずあった二宮金次郎像。その石像は撤去されずに今もここに残ります。かつて子供たちが通ったこの場所は今はカフェ「金次郎」に生まれ変わり名物のびわを使ったびわパフェなどを提供しています。
そしてこちらは体育館をリニューアルした産直市場。地域の名産品のほか、この道の駅オリジナルグッズも多く販売しています。
こちらは保田小学校がある鋸南町の特産米「地すべり」。鋸南町の3分の1が地すべり防止区域に指定されていることからついたそう。それにしても地すべりとはなかなか尖ったネーミングです。
そしてこちらは道の駅保田小学校オリジナルグッズ。給食カレーに保田小ランドセル(中は青はびわあん、赤はいちごクリームのどら焼き入り)など多くのグッズが販売されていました。これだけの道の駅オリジナルグッズがあるのも珍しいと思います。この道の駅が鋸南町の観光名所のひとつになっていると感じました。
1時間足らずという短い時間でしたが、わたしも小学校時代を思い出しながら懐かしい時間を過ごすことができました。
庭がきれいに整備されているので小学校跡としてだけではなく、リニューアル後の緑豊かな道の駅としても楽しむことができます。富津館山道路から来たとき、ETC2.0ならここに立ち寄っても有料道路の料金は通算して計算してくれます。交通の利便性も高いですのでぜひドライブの際には立ち寄ってみてください。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年10月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。