今の立憲民主党で政権は獲れない理由
今回の衆院選で漁夫の利と言えば、立憲民主党だろう。議席を伸ばしたのは事実なのだが、では立憲民主党が勝ったと言えるのか?と言われれば、私は自民党と共に立憲民主党も敗者であると考えている。
それは何故か?ひたすら自民党批判を繰り返すことを党是としてきた立憲民主党は、親和性の強い石破茂自民党になったことによって、千載一遇のチャンスを得て、議席を伸ばすことに成功した。立憲民主党の政策が有権者に受け入れられたのではなく、ただ、石破茂自民党への落胆と、無党派層の選択肢が他になかったからというのが、有権者の本音ではないだろうか?
立憲民主党は自称リベラルの意識高い系有権者の多くが支持していると言われるが、本当に政治的にリベラルな有権者なら、真っ先に投票しないのが立憲民主党ではないかと思うのだが、どういうわけか、自称リベラルほど立憲民主党を支持する。
一例を挙げると憲法改正問題だ。
これはずっと言い続けていることであるが、政治姿勢としてのリベラルなら、もっと国家の最高法規である日本国憲法が一度も、一言も変わっていない事実に対して問題意識を持つのが本当だ。そして、改憲には賛成だが、改憲についての議論を進めようとしないというダブルスタンダードについて、明確な説明が出来るのだろうか?憲法審査会の中身を見ても、発議すら許さない姿勢を貫いている。
【衆院憲法審】逢坂、城井両議員、憲法をめぐる諸課題を議論 – 立憲民主党
衆院憲法審 幹事懇談会 21日に開催予定も立民欠席で開かれず | NHK | 国会
立憲民主党の憲法審査会での発言を聞けば、常に政権与党批判から始まり、また、与党に責任をなすりつける論理のすり替えにより、議論する段階にないと、論点をズラして一向に改憲議論に踏み込もうとしていない。
憲法審査会の幹事懇談会すら認めないとなれば、もはや、立憲民主党は護憲の姿勢だと言わざるを得ない。つまり、保守なのだ。過去80年間にわたって行われなかった憲法改正は、その議論に踏み込むことすら、否定している。こんな愚かなリベラル政党は存在しないだろう。
これは旧民主党に始まる何が何でも自民党に反対するという、ほぼ病的なまでの硬直した姿勢の表れで、国民の中の極々一部の支持者へのアピールでしかない。つまり、政治的イデオロギーの病気の一種だろう。野田代表の言葉は、その愚劣さの表れであり、旧民主党以来、その体質は何も変わっていない。
これでは政権は獲れない。
立民・野田代表 優先政策の筆頭に「紙の保険証も使えるようにする」 裏金問題指摘の「一点強行突破に徹した」ことが勝因と分析(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース
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以後、
・衆院選の真の勝利者は国民民主党
・有権者の意識改革の本質
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→ 倉沢良弦『ニュースの裏側』