東大新聞が実施した日本学術会議の法人化をめぐる東大教員へのアンケートが話題になっています。人文社会系以外の教授は、学術会議をめぐる人文系の過激な主張に呆れている実態が明らかになりました。
話題になっている東大新聞の学術会議に関する東大教員陣へのアンケートだが、これまでの全体を眺めると経済系や理系がまともというより、人文社会系が突出して圧倒的にイカれてるだけ。https://t.co/sZHfIOUfHv
— うえぽん (@kaorurmpom) June 12, 2025
「このままでは売れる学問しか残らない」「政府は学術会議を黙らせたいだけだ」といった感情的な主張が多く、あたかも学術界の総意のように振る舞っているように感じられます。一部の教員が自らの意見を「学者の声」として語る姿勢は一般社会の感覚とはかけ離れています。
学術会議の終わりは学術の終わりじゃない。こういう思い上がりが現状をまねいたのに、まだわからないのか。本当に終わってるね。
元会長5人が日本学術会議の法人化に反対 「理念なき法人化は終わりの始まり」 https://t.co/InULllio9B
— 池田信夫 (@ikedanob) June 11, 2024
一方、人文系ながら経済学研究科の教員による意見は、冷静かつ現実的な視点から学術会議の問題点を指摘しています。
大学院経済学研究科 教授
学術会議は「我が国の科学者の代表機関」などとされていますが、実際は学者の代表でもなく、日本の学術界を代表してもいません。…一部の学術会議の関係者が、学者の代表であるかのような行動や発言を行っているのは迷惑です。
大学院経済学研究科 教授
私自身は6人の任命拒否の際などはぼんやりと問題だなとは感じていたものの、今は反対派の方々の活動の仕方や極端な言動・党派性を見て非常に疑問を感じ始め、このような人たちに勝手に「学術界の意見」を代表されるくらいであれば、政府のコントロールの方がよほどましだと感じるようになった。特に、弊学の一部教員については勝手に「東京大学教職員組合執行部有志」を名乗って勝手に組合の統一見解のように誤認されるような文章を同HPに掲載したり、Youtubeでのアジ演説のようなものを見て、この人たちや学術会議なるものの構成員というのはどういうレジティマシーがあって勝手に学術界を代表されるのか、そもそもこの組織の運営自体が極めて非民主的であり、それがゆえにこのような事態になっていると感じるようになった。米国の民主党左派の極端なDEI推進が逆向きの反動を生んでいるのに近い感じになっていることに近い感じで多くの研究者にある種のアパシーを生み出していると感じる。何故社会科学者(ではないかもしれないですが)であるのにもかからずこのようなことになぜ無自覚であり、党派的に極端な主張を前面に押し出して自分のイデオロギーを前面に出すのか理解に苦しむ。学会・研究者の世界のより多くの人の意見がきちんと集約されなにのであれば、そのような機関の独立性にどのような価値があるのだろうか。
学術会議問題について経済系3教官の見解.私も同じ意見.学術無関係の政治活動だと思う.
→東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか(東大新聞)https://t.co/llSuqOAYh5 pic.twitter.com/pOL9DRPpuk
— 飯田泰之 (@iida_yasuyuki) June 12, 2025
経済学部は冷静に見ている。「学術会議は学者の代表でもなく、日本の学術界を代表してもいません。一部の学術会議の関係者が、学者の代表であるかのような行動や発言を行っているのは迷惑です」
東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか – 東大新聞オンライン https://t.co/VEmvhQouAd
— 池田信夫 (@ikedanob) June 12, 2025
経済学部の教授たちだけ主張のトーンが如実に違ってて面白い
東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか ②法学政治学・人文社会系・経済学・教育学研究科 – 東大新聞オンライン https://t.co/gmA8Esiig8
— 興梠丈夫 (@BeefeverNight) June 11, 2025
個人的はこれが一番面白かった。
“日本学術会議に対しての国民の支持が我々の予想(というよりも「願望」か)よりもはるかに少ない、という事実に向き合う必要もある”経済学部だけ「何お前ら勝手に代表顔してんの?」というノリでしたね。
— 伍子胥@【金曜8時だョ!社保改革砲】 (@nishinkujira) June 11, 2025
とくに工学系・理学系・数理科学の教員による意見も、現実に即した冷静なものでした。東大内でも学術会議の非科学的な主張への反発はかなり強いようです。
某教授が「勝手に代表者面するな」とほぼ名指しで批判されていて草。同じ学内の声も碌に聞かずに「政府は我々の声を聞け」とかよく言えたな。
東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか ②法学政治学・人文社会系・経済学・教育学研究科 – 東大新聞オンライン https://t.co/0Tl9xtOMVl @utnpより pic.twitter.com/2COtXFHFCn
— しろちち@C106日曜南f02b委託 (@shirochichi0707) June 12, 2025
東大の理系教授は、もう明らかに学術会議に辟易してる感じだな。まあ反科学的なコメントが多い学術会議に良くは思わんだろう
東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか ③工学系・理学系・数理科学研究科 – 東大新聞オンライン https://t.co/irgBo19yhZ
— AbeLaw (@abelaw1003) June 12, 2025
大学院農学生命科学研究科 教授(連携会員)
学術会議自体が機能不全に陥っている現状があり、提言なども無視されているのが現状であると思う。…研究者側が、学術会議が現状のような状況になってしまったことについて、どのような反省に立ってどのような改革をするのかをより強く打ち出すべきでは無いかと思う。
大気海洋研究所 准教授
学術会議が研究環境の改善に明確で具体的な役割を果たしてきたとはとても思えないし、…「関心を持てない、どうなってもいい組織」にしか見えていないと感じる。
さらに、学術会議が学術的にも機能不全に陥っている点や、提言活動が社会に響いていない現状への指摘、安全保障研究に対する硬直的な姿勢への批判など、具体的かつ合理的な視点が見られました。
>例えばALPS処理水の問題について、何も役に立っていない。内閣府や外務省など、日本国全体で科学的な説明を行った。日本国が大変な時に、役に立たない組織は、不要
同意しかない。処理水問題について「諮問されなかったから」と開き直った某先生、聞いてますか?https://t.co/0V9oVElTyy pic.twitter.com/YBNGP18XZf
— しろちち@C106日曜南f02b委託 (@shirochichi0707) June 12, 2025
③工学系・理学系・数理科学研究科だとこういう回答ありましたね。 pic.twitter.com/BYXjmikY50
— そのへんのおじさん (@TaoHiker) June 12, 2025
大学院工学系研究科 岡本孝司教授
学術会議は、例えばALPS処理水の問題について、何も役に立っていない。内閣府や外務省など、日本国全体で科学的な説明を行った。日本国が大変な時に、役に立たない組織は、不要である。
東大新聞の、学術会議法人化についての東大教員コメント記事がなかなか面白い。その中で、おそらく小泉悠さんのことを指し、「東大の軍事研究禁止のルールについても、軍事専門家が正規教員として所属している事実をみれば、形骸化しています」というのも。…
— 吉永ケンジ/安全保障ジャーナリスト (@yk_seculligence) June 12, 2025
「独立性を求めるなら財政的にも自立を」との指摘はもっともで、人文系の過激さに対し、経済・理系の冷静さに安心感を覚えます。

日本学術会議
一部の過激な声に振り回されず、日本の科学政策について実質的な議論が進むことを望まれます。
いま話題の東大新聞の学術会議アンケート、人文・社会系の一部の人々があたかも学術界の代表かのように受け止められているが、それは現実に沿わずむしろ反発を受けていることがみごとに可視化されている。まずはマスコミが極端な主張の人々に引き摺られないようにするのが大事だと思います。
— 東浩紀 Hiroki Azuma (@hazuma) June 12, 2025
大学院理学系研究科 教授
学術会議のこれまでのあり方にこそ問題があった。この機会により公正な組織になることを望むが、それが難しければ、今の歪な形で存続するよりは、解体の方がましと考える。
大学院新領域創成科学研究科 浅井潔教授
学術会議が、その閉鎖性に関するアカデミアを含む方面からの批判を放置し、改善しなかったことが、現在の状況を招いた。自ら本質的な改革を提案すべきであった。
学術会議もそろそろ一般社会との乖離を受け止めるべきではないでしょうか。
学術会議が共産党の下部組織だったことは周知の事実。それを隠して学術会議の独立性を守れとか何とかいうのは茶番だ。
維新・三木議員が決意の答弁「日本共産党は社会主義に同調的な科学者を組織し、学術会議の中心メンバーとして送り込んでいる」(ABEMA TIMES)https://t.co/cdVd7vyNkM
— 池田信夫 (@ikedanob) April 18, 2025
大学院農学生命科学研究科 教授
今回の政府による学術会議に対する対応は、もともと共産党の影響力が大きかった同会議を正当かつ純粋に学問を追究する組織に改める上で当然のことと考える。
2025年6月、日本学術会議を国から切り離した独立法人とする法律が、参議院本会議で自民・公明・維新などの賛成多数で成立しました。この法律では、政府の任命制を見直し、会員は学術会議自身が選ぶ形式に変わります。一方で、組織の運営評価や監査を行う人事については、引き続き総理大臣の任命権が残されます。政府は財政支援も行う方針です。
日本学術会議“国から独立した法人に” 法律が成立 参院本会議https://t.co/U9xFSmrv5F #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) June 11, 2025
大学院理学系研究科 教授
学術会議の要求、「①…⑤…」は、要するに「カネと公的地位はほしい、でも活動と会員選考には口を出すな」といっているわけで、多くの国民からすればムシのいい身勝手な要求としか思われないだろう。
参照:
- 東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか ①総合文化研究科
- 東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか ②法学政治学・人文社会系・経済学・教育学研究科
- 東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか ③工学系・理学系・数理科学研究科
- 東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか ④医学系・農学生命科学研究科、大気海洋研究所
- 東大教員は学術会議の法人化をどう見ているか ⑤新領域創成科学・情報理工学系研究科、情報学環






