
10月5日 青森駅に来ました。青森県の県庁のある青森市。その代表駅である青森駅は近年リニューアル。立派な駅ビルのある駅舎に生まれ変わりました。

かつては数多くの優等列車や寝台列車が発着し、昭和63年に青函トンネルが開業する以前は北海道に渡る旅行客がここで降り、連絡船に乗って函館に向かっていて駅は乗り換え客で大いににぎわいました。今では青函トンネルが開通したうえ東北・北海道新幹線が開業したためこの駅に来る列車は秋田方面の特急数本を残してすべてなくなり、地域輸送に徹するローカル列車のみとなりました。

そのためかなりコンパクトな駅になったのですが、駅のそこかしこに青森らしさや連絡船時代の名残を残しています。こちらは連絡通路に設置されている待合用ベンチ。リンゴの木箱を再利用して作られたものです。テーブルの上に置かれたリンゴがアクセントになっています。

食べられません。

そしてこちらはリンゴづくしの自動販売機。売られている商品すべてがリンゴジュースです。

リンゴづくしの自販機は、新青森にもあります。

おじゃましてます。

弘前方面に向かうのですが、1時間ほど時間があったので駅前を散歩してみます。青森駅は青函連絡船への乗換駅だったので当然海のすぐ近くにあります。海の向こうに停泊しているのは八甲田丸。黄色く塗られた船体が特徴的です。旧国鉄「JNR」の赤いロゴが目立ちます。

船尾の線路は貨物輸送用のための可動橋。ここを経由して貨車船まで運ばれていました。もちろん今は動きませんが、青函連絡時代の様子を思い起こさせてくれます。これを見ると青函連絡船は一般のフェリーではなく、あくまで鉄道の一部だったということがわかります。

青森駅のホームから船までをつなぐ連絡橋も残されています。青森駅で降りた乗客はここを通って連絡船に乗り継いでいました。

さて、津軽海峡を歌う名曲といえばこちら。石川さゆりさんの「津軽海峡・冬景色」。昭和52年、アイドルから演歌歌手に転身したばかりの石川さゆりさんが歌い、連絡船がなくなった今でも歌い継がれる名曲です。その歌碑が八甲田丸の前に設置され、八甲田丸を見ながら「津軽海峡・冬景色」を大音量で聞くことができます。
「あぁああ~~ つがるかいきょ~う ふ~ゆげぇ~しきぃぃぃいっ」

ところ変わってこちらは「ねぶたの家 ワ・ラッセ」。ねぶた祭りの歴史や作品を深く知ることができる観光施設で、青森駅の目の前にあってアクセス抜群です。



みよ、この大迫力!!!

ねぶたの製作者によってそれぞれ表情などに特徴があるようです。
見どころは今年の夏、青森の町を練り歩いたねぶたの中からえりすぐられた優秀作品の展示。迫力あるねぶたを間近でながめることができます。
ねぶたは七夕祭りが起源とされ、祭りの際に流す灯籠が19世紀に大型化したといわれています。明治初期にねぶたはケンカや金銭トラブルを生む悪習とされ禁止されていましたが、解禁後昭和にかけてルールが整備され今や夏の東北の三大祭りの一つとされ多くの観光客で賑わいを見せるまでになりました。
わたしはまだ祭りは見たことがないので、一度目の前で担がれ躍動するねぶたの姿を見てみたいなと思っています。

ワ・ラッセをでたらこんなリンゴのオブジェを見かけました。某アニメのあれを彷彿とさせますね。

Copilot 作
そうそう、こんな感じ。サザ○さんのオープニングみたいですよね!

列車待ちの1時間の間で回った青森駅周辺の散歩。それなりに楽しめるぶらぶら歩きになりました。もう少し時間をかけたい方はお土産店なども充実しています。かつては乗継ぎで素通りしていた人が多かったと思いますが、これからは青森駅周辺を旅の目的地してもらえたらいいなと思います。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年10月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。






