高市首相が1日のNHK「日曜討論」を直前で欠席した問題は、官邸の意思決定プロセスと責任の所在そのものを揺さぶる事態に発展している。「政府高官」のオフレコ発言をきっかけに、首相のスケジュールの意思決定を誰が握っているのかという根本的疑問が噴出し、官邸ガバナンスへの不信が高まっている。
- 高市首相は1日午前に予定されていたNHK「日曜討論」への出演を直前に取りやめた。首相側は「手の治療」を理由に挙げたが、同日午後には街頭演説に立っており、説明の整合性に疑問が残った。
- 番組欠席はNHK側にも当日朝に伝えられ、放送現場に混乱を招いた。野党からは「選挙中の説明責任の放棄だ」との批判が相次いだ。
- その後、政府高官がオフレコで「自分が出演をキャンセルさせた」と発言したことを明らかにしたという。
【参照リンク】政府高官「私が出演キャンセルさせた」 高市首相の討論番組欠席で 毎日新聞
【参照リンク】高市早苗首相のNHK討論欠席「木原官房長官が判断」 手の治療優先 日経新聞
- 首相の公式日程を「強引にキャンセル」できる政府高官は実質的に内閣官房長官しか考えられない。これにより、発言の主は木原稔官房長官であるとの見方が広がった。
- ただし、最終的に出演取りやめを決めたのは高市首相本人である以上、首相が責任を免れることはできない。官房長官の関与があったとしても、最終判断者は首相である。
- 騒ぎが大きくなってから「政府高官」のオフレコ発言が報道された形にあり、「なぜ速やかに説明できなかったのか」と官邸のガバナンスへの不信が高まった。
- また、高市首相側は公式コメントを出さないまま、ジャーナリストの須田慎一郎氏に欠席理由のメールを動画で拡散させた。政府や首相が民間人に“代弁”させたこと自体が不適切だとの批判が噴出している。
- さらに官邸関係者からは「旧統一教会問題の追及を避けるための欠席だった」との見方も漏れ伝わっており、生放送での高市首相の失言を恐れたのではないかという疑念も拡大し、「首相が生放送で何を話すかわからないと危惧されたのではないか」「それ自体が総理の資質を疑わせる」との厳しい評価が出ている。
【参照リンク】《衝撃スクープ》高市首相がNHK「日曜討論」出演キャンセルを2日前から準備していた! 官邸関係者が明かす真相「小林鷹之氏に代打を打診したが…」 週刊文春
今回の「日曜討論」欠席問題は、単なる体調管理の是非を超え、首相の意思決定を誰が握っているのかという根幹を突く事態ともなった。説明の遅れと不透明さが官邸への不信を拡大させ、選挙戦の最中に統治能力そのものが問われる事態となっている。

高市首相と木原官房長官 首相官邸HPより






