信用取引の追証で投げ売りが続けば4万円台もあり得るキオクシア

FIFAのサッカーもいよいよ最終戦を迎えますが、サッカーファンではない私が見ても「大接戦」が多かったように思えます。実力伯仲のこの世界で最後は運なのか、粘りなのか、神のみぞ知る結果でありました。目を転じればアメリカとイランの戦いでも単に下馬評の戦力だけでは判断できず、粘るイランにイラつくアメリカという構図で第二幕とも言えるこの戦争の行方は私からすればほぼ無意味な延長戦に突入したように感じます。止めたいアメリカに食らいつくイラン、そして場合によっては場外戦もありそうなこの雲行きに世の中、そう簡単に先行きが判断できない難しさを見せつけられたような気がします。

では今週のつぶやきをお送りします。

相場の節目

AI相場はバブルかどうか、これに対して滔々と自説を述べる金融機関のチーフアナリストやインフルエンサーも多く、多くの大衆は右往左往しています。AIが活況になるとソフトウェア関連が下げるというシーソー相場もその一つで、ここにきてAIに若干の疲れが見え始めるとすかさずソフトウェアの株が上昇するというまさに「生き馬の目を抜く」相場展開となっています。今週の衝撃はIBMで、悪化する決算見通しの予想とCEOがいかにもAIにソフトウェア企業が敗北したともとれる発言で市場が動揺し、同社株は25%の大暴落を演じました。私もせっかく積み上げた利益がゼロになりました。ただ、ここは絶好の追加の買い場だと思います。

日本でもキオクシアなど先駆した半導体関連がこっぴどい状態になっていますが、これは数日前にこのブログで述べた通りの展開となり、今後、信用取引の方々の追証で投げ売りが続けば4万円台もあり得るでしょう。もう1つは中国から訳の分からない新参者のメモリー半導体の会社CXMTが半導体市場に影響を与えるのではないかという懸念も取りざたされています。そういう観点からも相場の潮目は変わりつつあるとみており、より確実性のある大手銀行、特に上場で主幹事を務めるような投資銀行は今後、AI2社の上場を控える中で巨額の利益を生むことになるでしょう。

ところで最近日本企業は個人株主を安定株主に取り込もうと株主優待がものすごく増えた気がします。桐谷広人氏のライフスタイルがメディアで異様にカバーされるようになりトレンドを形成したことは大きいでしょう。確かに日本の「ポイント経済圏」を見てもわかるように日本人は「おまけ」に対して非常に好反応を示す日本独特の文化形成があります。(海外企業ならば「送料などを勘案すればコスト高になることをせずに配当金を増やせ」の一言であります。)これが個人株主の長期安定化につながればよい傾向なのでしょう。東急電鉄の株主は東急沿線に多いとされるのは無料乗車券などをもらえることもあるのでしょうけど例えば、私鉄各社は「沿線株主コミュニティ」を生み出すことも今後は戦略の一つとなってくるかもしれません。

今国会は拙攻だったか?

この質問を世論調査で掲げたら面白いと思います。国民の皆さんはどう評価しているのか私自身も興味あります。個人的には拙攻だったとは思っています。目玉は皇室典範ですが、これについてだいぶ前に私が意見したのは制度上、皇室典範の改正は国会マターだけど皇室の扱いは国民全体の極めて重要な関心事であることを鑑みれば政党政治の妥協の産物でこのような展開とするのは正解なのか、皇室典範改正のアプローチの仕方という点で大いなる疑問は残ります。

副首都法案も結論ありきで維新との当初のお約束マターという立ち位置です。副首都法案は首都の代替機能という法案であるものの具体的には大阪以外の検討はされていません。そこは皆が分かっているわけですがアンチの方々からすれば声を大にしやすい案件であります。そして国民最大の関心事だった食品消費税の件は今国会では触りも出来ず、という結果になりました。むしろ給付付減税案が先に出来そうで、食品消費税についてどうも結論を急いでいない、そんな感じに見えます。

なぜ結論を急がないのか、私の見方は政権がどのような判断をするにせよ、政権を極めて大きく揺るがすことになりそうだからで、高市首相は非常に慎重になっている、そう見ています。これは消費税を時限減税するという単純な取り組みではなく、税の発想、更には日本の財政や国家のポジションすら問われることが予想されるからです。2年だけならそんなに大きな影響があるわけないのですが、首相の慎重姿勢には「2年では終えられない」ことを今更ながら実感し始めているのではないか、という気がします。なので決して口にはしないけれど「怖い」、これが首相の気持ちであり、そうだとすればそれを公約したこと自体が拙攻だったとも言えるかもしれません。

暑い!予想が当たったエルニーニョ

今年の猛暑は欧州から北米東海岸を経て日本にも波及してきました。幸いにしてバンクーバーは今のところは平年並みで今でも朝夕の冷え込みの時にはダウンジャケットを着ている人もいるぐらいです。暑がりの私も半そでではちょっと寒いな、と感じることもしばしば。そういう中でこの時期に日本での会議出席のためにやってきましたが、暑さ対策でどう耐え忍ぶか、その方策に頭を抱えています。(乾燥した涼しい地帯にいる人が日本の酷暑にやってくると体温調整ができず、毛穴が完全に開ききってしまうので尋常ではない汗が出てくるのです。)

この酷暑が地球規模で展開すれば単に死ぬ人が増えるというだけではなく、ライフスタイルや社会の仕組みをどう変えていくか、というチャレンジを求められます。例えば欧州の古い建物にはベランダがほとんどないのでエアコンの室外機を取り付けるのが難しいとされます。すると室外機無し型で対応するのですが、それを上手に設置する手段がなく、ダサい廃熱の太いパイプが部屋を這い、窓に無理やりつけるという感じであります。エアコンがなければ死ぬ、だけどせっかくエアコンを手に入れてもつけられないという悩ましい問題もあるわけです。

地球温暖化対策を怠ったからだろう、という意見もあるでしょう。ここは微妙なところですが、エルニーニョという自然現象に現代社会が引き起こした数々の要因が付け加わったとするのが妥当な考え方だと思います。例えばコンクリートジャングルの大都市が暑いのは地熱を吸収する土壌や樹木が十分にないからでしょう。一方で日本で超高温を記録するのは割と田舎の方が多かったりします。このあたりの因果関係はわかりにくいところでありますが、いずれにせよ、この異常気象は様々な影響を各方面に撒き散らすことは確実であり、私自身、今回の滞在で熱中症には相当の注意を払わねばならないと思っています。

後記
東京で2日にして2夜連続、20席ぐらいしかない小さな予約が取りにくい店に伺いました。今回に限らず、この手の店にはよく誘われるのですが、概ね個性の塊で値段は決して安くなく、サービスも絶対的ではないけれど常連の熱い愛に支えられている店が多いように感じます。大概、目玉商品があってそれ目当てでお客さんが来ます。つまり飲食の必勝パタンの1つは「うちの店にしかない絶対」を提供できるかなのでしょう。しかし多くはボリューム勝負になり、それを良しと評価は割れます。アメリカはボリューム勝負、カナダは質勝負と言われる飲食業界ですが、飲食のジャパン クオリティはもっともっと上があると思います。ただ20席の店や10席のカウンター寿司で予約が取れない店がありすぎるのがこれまた日本の独自文化のような気がします。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年7月18日の記事より転載させていただきました。

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会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。

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