自民党の有志議員が、トレーディングカードの振興を目的とする議員連盟を設立する方針を固めました。木原誠二元選対委員長が呼びかけ人代表を務め、7月23日の設立総会では、業界団体や経済産業省から偽造品や転売問題について話を聞く予定だとされています。
また政治家が、民間が育てた市場に後から入ってきます。
確かに「転売目的の大量購入」への不快感は強いですが、政治が安易に管理を始めれば、待つのは規制、認証制度、補助金、業界の利権化です。
やがて普通の利用者まで規制に巻き込まれます。「カードの売り方まで国が決める」のは危険です。 https://t.co/GhohzwU2A4
— 幸福実現党政務調査会 (@hr_party_prc) July 21, 2026
政治家が急にトレーディングカードに関心を持ち始めた理由は分かりやすいでしょう。市場が大きくなったからです。
しかし、この市場を育てたのは政治家でも官僚でもありません。魅力的な商品を開発した企業と、カードを買い、集め、交換し、対戦してきた利用者です。

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転売への不快感と規制の必要性は別問題
人気商品が発売されるたび、転売目的とみられる買い占めが起き、本当に遊びたい子どもやファンが購入できない事態が生じています。偽造カードが流通し、知らずに買った消費者が被害を受けることもあります。
こうした問題に不快感を抱く人は多いでしょう。偽造品や詐欺については、警察、税関、販売サイト、権利者が連携して厳しく取り締まるべきです。
トレカに限定するとそうなんですけど、「転売目的の大量購入」はもう不快感を超えて実害レベルのものもあるから、何か規制できないかと思うのも正直なところ。
— F.L.C.Matotoki (@matotoki_mil) July 21, 2026
今、偽造や転売の暴走が行われています。
お金が悪質なマネーロンダリングに使われている可能性もあります。
緊急のカンフル剤としての政府介入でしょう。
少し様子は見ましょう。— 犬さん@人種・民族・差別反対主義、唯物論否定派 (@MADhoundmen) July 22, 2026
しかし、「転売目的の大量購入」を政治が規制するとなれば、話は簡単ではありません。
何枚買えば大量購入なのでしょうか。購入時に転売目的をどのように判定するのでしょうか。発売直後の転売だけを禁止するのでしょうか。値上がりしたカードを数年後に売る行為との境界は、どこに置くのでしょうか。
トレーディングカードは、交換や二次流通を前提に成立している商品でもあります。悪質な買い占めを嫌うあまり、通常の売買まで規制すれば、市場そのものの魅力を損ないかねません。
「振興」の名で始まる管理
議員連盟が掲げるのは「規制」ではなく「振興」です。しかし、政治の世界では、振興と規制はしばしばセットになります。
最初は偽造品対策のための自主ルールだったものが、やがて公的な認証制度になります。認証を受けるための団体がつくられ、審査や登録が必要になります。次には業界支援を名目とする補助金が用意され、その配分を巡って業界団体と官庁と政治家の関係が深まっていきます。
その結果、既存の大手企業は参入障壁によって守られ、新規事業者や小規模店舗には事務負担がのしかかります。
利用者も無関係ではいられません。購入時の本人確認、購入枚数の一律制限、販売記録の保存、カード鑑定業者の登録制などが導入されれば、普通のファンまで「転売対策」の網にかかることになります。
政治が市場に参加するとき、最も増えやすいカードは、残念ながら「規制」と「補助金」です。
政府が行うべきことは限定的でよい
偽造品の流通は、知的財産権侵害や詐欺の問題として、既存の制度を使って取り締まればよいのです。海外から流入する偽造品には税関対策を強化し、販売サイトには悪質な出品者への対応を求めるべきです。
一方、販売方法や購入制限については、メーカーや小売店が商品の特性に応じて決めるのが原則です。抽選販売、受注生産、購入上限、再販の拡大など、民間にはすでにさまざまな工夫があります。
政府の役割は、犯罪や権利侵害を取り締まり、市場参加者が公正に取引できる最低限の環境を整えることにとどめるべきでしょう。
トレーディングカード市場が成長したからといって、政治家がゲームのルールを決める必要はありません。市場の問題をすべて法律や行政で解決しようとすれば、最後に残るのは、カードを楽しむ人ではなく、制度を管理する人々です。
「カードの売り方まで国が決める」社会は、健全な市場とは呼べません。政治家には、新しい規制を考える前に、まず市場を邪魔しないという選択肢を覚えてもらいたいものです。







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