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サッカーの神様
史上最高の選手
GOAT(Greatest Of All Time=史上最高)
世界最高のFW
歴代最高・No.1の選手
神の子
救世主
……。
サッカー・アルゼンチン代表のリオネル・メッシは、「神」とまで言われてきた。しかし、今回のワールドカップで「神」ではないことが明らかになった。もちろん、アルゼンチンが優勝できなかったためでもある。
39歳というサッカー選手としては高齢でありながら頑張り、決定的なプレーで成果を残したが、残念ながら目標は達成できなかった。
しかし、それ以外にも3つの理由がある。
メッシとは? 何がそんなにすごいのか?
まずはリオネル・メッシという人物を概説しよう。メッシはアルゼンチン出身の世界的なサッカー選手で、FCバルセロナなどで活躍した選手である。
1987年6月24日生まれで、アルゼンチンのサンタフェ州ロサリオ出身。父方はイタリア系、母方はスペイン系にルーツがある。ニューウェルズ・オールドボーイズの下部組織に入り、活躍した。スカウトを受けて13歳でスペインに渡り、バルセロナの下部組織であるラ・マシアに加入した。
17歳でトップチームにデビューし、長年にわたって欧州CL優勝やリーグ優勝など、多数のタイトル獲得に貢献した。2021年にパリ・サンジェルマン(PSG)、2023年にアメリカのインテル・マイアミへ移籍。代表でもワールドカップに5大会連続で出場し、2021年にはコパ・アメリカ、2022年にはカタールW杯で優勝した。
足に吸いつくと言われるトラップ、スピードあふれるドリブル突破、ラストパス、精度の高いシュートを武器とし、突破力・展開力・得点力を兼ね備えた理想的なFWである。
相手選手何人にも囲まれながら、それをかわして突破でき、相手からボールを奪われることは皆無である。ゲームの流れを読み、適切にボールを保持し、相手の逆を突いてボールを運び、的確なパスで攻撃を展開していく。
そして、なんといっても確実にゴールへ流し込めるシュート力である。2009年から2019年まで、チームで毎年40ゴール以上を決めてきた。2011-12年シーズンには、リーグ戦37試合で50ゴールを記録した。通常は20~30ゴールで得点王になることが多い。さらに、カップ戦を含めると60試合で73ゴールという驚異的な数字をたたき出した。
1試合に1ゴールを決められる選手はめったにいない。プレーヤーとして異常な結果を残したことは、誰もが認めるところだ。クリスティアーノ・ロナウドには悪いが、点取り屋としては互角でも、プレーヤーとしてはメッシのほうが上なのだ。
「神でない」理由1:主将としてメンバーの暴力を制御しない
今回のワールドカップでは、キャプテンとしてメンバーを率いた。しかし、メッシの同僚であるアルゼンチン代表選手たちには、とんでもない振る舞いが目立った。
具体的には……
- ラフプレーが目立ち、ファウルすれすれの激しい当たりなどが多数あった
- ルール違反をしたり、相手を挑発してあおり散らかしたりした
- 審判に話しかけ、過度なアピールや姑息なプレッシャーをかけ続けた
- 優勝セレモニーで、1人を除き、スペイン側のセレモニーを見届けなかった
- 決勝後のメディア会見から逃げた
など、枚挙にいとまがなかった。
なかでも、メッシは仲間による相手チーム選手への暴行を制止しなかった。特に決勝戦後、パレデス(ボカ・ジュニアーズ)が、かつてのバルセロナの後輩であるガビに暴行する事件が起きた。その時も、メッシはぼーっとその様子を眺めていた。
チームメンバーたちの狼藉を率先して制止することができず、長年にわたって指導することもできなかった。実際に指導したのかどうかも不明である。暴れる行為を見て見ぬふりをして放置するという意味で、そのリーダーシップにはかなり疑問がある。
「神でない」理由2:人間力では圧倒的な存在ではない
私が長年続けている「人間力分析」、なかでもNPO日本公共利益研究所が開発した「公共市民インデックス」で詳しく診断すると、メッシは以下のようになる。
脱税事件も起こしており、ファン対応も相対的に優れているとは言えない。神様のレベルではない。ファンに優しいアーリング・ハーランド(ノルウェー)やクリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)と比較しても、相対的にファンサービスは丁寧ではない。

出典:NPO日本公共利益研究所「公共市民インデックス」による評価
ちなみに決勝戦では、スペインのククレジャが口を覆った行為を逆手に取って審判に告げ口した。スペインの選手が口にけがをしたとメッシに説明したにもかかわらずである。口を覆う行為は、退場になる可能性がある。
また、今回のアルゼンチンへの帰国便でもチームと行動を共にせず、単独行動を取った。チーム内でもかなり優遇され、特権的な地位を享受している。
20年近くウォッチしてきた中での振る舞いを踏まえると、「神である」という評価にはとてもならない。

adidas kitより
筆者撮影
「神でない」理由3:ストーリー性のなさ
優勝できなかったのはまだしも、客観的に見ても、ひいき目のジャッジがあったにもかかわらずスペインに完敗した。
メディアは、19年前のバルセロナで、赤ん坊だったヤマルと遭遇したことを話題にしているが、それくらいしかエピソードがない。
アルゼンチンが優勝できなかっただけではない。準決勝後には、禁止されている政治的主張であるフォークランド諸島(マルビナス諸島)の帰属をめぐるアピールを許すなど、とにかく、さまざまな意味で「やりたい放題」だった。
パレデスは前回のワールドカップでも、オランダのベンチにボールを蹴り込む暴挙を起こした。それにもかかわらず、4年たっても変わらない態度と行動が許容されていた。
「神様」と呼ばれるには、圧倒的な実力、一貫した結果、物語性のある人生、すなわちストーリーが重なっている必要があると言われる。
「伝説」や「カリスマ性」という点では、メッシは強烈な個性に欠ける。先輩であるマラドーナのような、はちゃめちゃな人間模様や、個性にあふれた心を揺るがすエピソードもそれほどない。
時代精神を体現したとか、イノベーションを起こして新時代を代表・象徴したとか、哲学や行動が一貫していて、時代を変えるビジョンを掲げたということもない。
サッカー以外で何かを成し遂げたかというと……。「サッカーの神様」と呼ぶには物足りない。
史上最高の偉大な選手
しかし、史上最強の選手であり、その技術水準やサッカーでの実績はものすごい。その意味で、大いにリスペクトしている。謙虚な人柄も多くの人から評価されている。
技術は世界最高、もしくは史上最高だが、リーダーシップや人間性の面では、見本とはとても言えず、神のレベルでもない。そして、カリスマ性もない。
さまざまな広告に出演し、著名人として恩恵を得るのであれば、果たすべき社会的責任を果たしているのかは疑問だ。
残念ながら神ではなかったが、史上最高の偉大な選手であることは確かである。アルゼンチンのため、サッカーのためにできることは、今後もたくさんある。
メッシに期待したい。大変お疲れさまでした。







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