こんにちは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
いよいよ今週から都議会定例会がスタートです。小池都政で初めて迎える定例会ということもあってその注目度は極めて高く、マスコミ・一般人問わず様々なお問い合わせをいただいています。
そこで色々とお話をしていると、
「え、定例会中って毎日議会があるわけじゃないんですか?!」
なんてことを頻繁に聞かれまして、そうだよね、都議会の仕組みってみなさん知らないよね…ということを改めて痛感している次第です。
そんなわけで本日はざっとそのあたりを解説し、合わせて今回の都議会の「見どころ」をお伝えしておきたいと思います。
こちらは都議会を告知する公式ポスターで、定例会の度に作成されています(都営地下鉄など公共交通機関に貼ってある)。予定表を見ると、
9月28日 知事の所信表明(本会議)
↓
10月4日 代表質問(本会議)
↓
10月5日 一般質問(本会議)
↓
10月6日~11日 常任委員会
↓
10月13日 議案の議決等(本会議)
となっておりまして、要は全員が一同に介する本会議が行われるのは会期中4日間だけになります。
んで「常任委員会」というのは総務委員会や厚生委員会、警察消防委員会と言ったいわゆる分科会です。知事から上程された条例案(今回の場合は約30議案)は各委員会に割り振られ、そこで審議が行われることになります。
とはいえこちらの常任委員会も本会議同様、毎日行われるわけではなく、議案説明→質疑応答→議決と会期中に開催されるのは3日間だけです。
…つまり、15日間の会期中、都議会議員が必ず出席・仕事をしているのは約半分の7日間のみになります。うーん、少ない?!
じゃあ、他の日は何をしているのか?制度としては「議案調査日」となっており、質問づくりや議案の賛否を検討するために調査・研究をする日になっています。
いわゆる「質問・答弁調整」のために議員(および都職員)が多大な時間を費すのは確かであり、議案調査日にも一定の意味合いはあると思います。
しかしながらお隣の神奈川県議会などを見ると、代表質問・一般質問などの質問日はトータルで4日間設定されており、議員一人あたりの質問時間もおおむね30分以上確保されています。
一方で本会議における質問日が2日間しかない都議会では、一般質問における議員一人あたりの持ち時間はわずか10分前後。
都政課題は多岐にわたるのですから、議案調査日を減らして質問日を増やすなど、こうした仕組み自体も見直す必要性があるのではないかと感じています。
■
そんな都議会定例会、今回の見所はどんなところでしょうか?
個人的には何より、10月4日の「代表質問」でしょう。自民・公明・共産・民進の4つの大会派の代表者が知事に質問をぶつけ、各会派の知事や都政に対する姿勢が鮮明に表れます。
特に、小池都政スタート後、公的にはほぼ沈黙を保っている都議会自民党が、初めて自分たちの意見や立場を明らかにする日と言えます。築地移転・豊洲新市場問題についてなども、触れざる得ないはずです。
質問内容のツッコミ具合や内容から、多くの情報が読み取れることになると思います。
都議会と知事との関係性という点においては、もちろん初日の「知事所信表明」も重要です。約40分に渡って知事が都政課題や政策指針についてプレゼンを行います。
あまり奇をてらった内容が披露されることはないのが通例ですが、内容そのものはもちろんのこと、
「登壇する際や終了時に、議場から拍手は起こるか」
「ヤジや合いの手は飛ぶか」
などの細かいリアクションから、都議会各会派の知事に対する姿勢が明らかになったりします。
満席が予想されますが、運良く傍聴に来られた方々は、そんなところにも注目されてみるのはいかがでしょうか。
神楽坂での中川淳一郎さんとの対談イベントにお越しいただいた方々、夜の「橋下羽鳥」をご覧いただいた皆さま、ありがとうございました!
引き続き私も「中の人」の立場から、そんな都議会定例会の模様を余すことなくブログ等でお伝えしていきたいと思います。
一方で上記の説明通り、本会議や常任委員会が無い日も「議案調査日」ですので、日中のメディア出演などは控えさせていただく所存です(朝・夜は対応)。
ネット発信などが中心になりますが、ご注目いただければ幸いです。それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 32歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。