二極化する高市首相の人気

高市首相の人気が二極化しているように感じます。好きな人は推し活。何が何でも「タカイチー!」。最近気が変わりつつある人は「なんか期待外れ―」だろうと思います。人の人気が長続きすることは難しいものです。「あばたもえくぼ」もあれば「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」になることもあります。高市氏の人気の源泉は「何かやってくれそうだ」でした。

高市首相 自民党HPより

が、ここに来て新味がない気がします。外交も止まっているし、内閣改造の予想では主要ポストはスライドの見込みです。外から見ていると高市氏には今までの首相以上に見えないプレッシャーがあり、身動きがとりにくそうです。首相と自民党の一体感も感じません。秋は消費税問題が臨時国会で審議され、中国にも行かねばなりません。胆力が試されそうですね。

では今週のつぶやきをお送りします。

気になる金利、為替、株

いくら気になっても将来は誰も見通せません。専門家は外すのが得意です。そうはいってもこの秋は正念場だろうと思います。先般、秋は嫌な時期と書きましたが今日はその嫌な話は横に置き、現実的に見えてきている状況から考えてみます。まず、円相場ですが、日銀が継続的な利上げという姿勢を見せたことで為替が5円近く動きました。ただ、この先は攻防戦となり、次の展開は9月の政策定例会議で利上げを決めた後の植田総裁の記者会見の発言がキーになるとみています。私は来年春までに9月を含め、3度の利上げを予想しています。

今の消費者物価指数は2%を切っているじゃないか、と言います。これは騙しの数字で政府が各種補助金を出しているため低めに出るのです。インフレ抑制には輸入物価を下げる必要があり、そのためには円高にする意味があります。原油についてはイラン戦争以来、アメリカからかなり買っていますが、アメリカの在庫が歴史的低水準なので彼らがいつ「もう出せない」というかわからないのです。また物価を下げているもう1つがコメ価格。数年前は5㌔2000円強だったのに今じゃ全農は「これじゃ農家は無くなる」と言います。一度吸った甘い汁は忘れられないのであります。

ただ金利が上がると株価には原則的にはボディーブローになります。今のところ耐性がありますが、手放しにはなれないでしょう。その株式市場ですが、半導体祭りは終わり、一足先に秋風がピューと吹いています。以前にも申し上げたように日経平均が1万円下がっても株式市場は元気なのです。そしてこのところ相当元気なのが新興市場。つまり寝た子がようやく目覚めてきた感じでプライム銘柄よりはるかに「爆勝」して爆笑している人もいるでしょう。プライム銘柄相場と半導体相場が終われば、個人投資家好みにシフトするとも数か月前ぐらいに申し上げたと思います。

結局、金利も為替も株もみんなある流れに乗っていると考え、その流れは割と短いサイクルであると考えたほうが良いのでしょう。金利上昇のサイクルは数年単位、為替も数年、株式指標はもっと早いし、業種や個別銘柄ベースならば持って半年がせいぜいです。もちろん、頭からしっぽまで全部頂きたい人は別ですが、そんな食べ方が出来る投資家はおらず、そういうのを「まぐれ当たり」といいます。サイクルとは人が持つ周期のようなもので占いも13年周期などありますよね。「『気』が変わる」という表現でもよいかもしれません。この辺までくると哲学的になりますが、端的には大所高所から見よ、ということではないでしょうか?「木を見ず森を見る」べきとも言えそうです。

ええやないか、スパルタ教育

私の会社では京都先端科学大学から毎年インターンの学生が夏に2週間やってきます。今年も来ていて今日が最後の日です。私のところの教育プログラムは極めてユニークです。期間中、バラバラの業種の5社ぐらいの会社に送り出し、社長さんや支店長さんにそれぞれ1日教育をして頂きます。そこで様々な世界を覗き、話を聞き、飯を食い、従業員とも話をします。毎日、日誌を書き、それぞれの社長さんがその講評を書きます。残りの5日間のうち私が座学を2.5日、私の会社の業務実習が2.5日です。座学では仕事そのものの姿勢から海外での業務、日本との違いなどを教え込みます。

今年の学生さんは更にブラッシュアップして宿泊先は私のところのカナダ人従業員の家。そこでみっちりカナダ人と夜まで英語で話をしながら理解度を深めてもらいます。自由時間なんてないし、正直、めちゃくちゃ厳しいと思います。でも毎年、学生たちは大きな成果を得て帰り、今でも私のLINEにメッセージが来るし、日本で再会することもしばしばです。私は必ず学生さんに聞くことがあります。「この渡航費、どうしたの?」と。ほぼ100%「親が出した」です。夏の北米は安くはありません。なので親の子供への投資に対してリターンという土産を持ち帰り、まずは親御さんにしっかり報告せよと申し上げています。

気がつかれた方もいると思いますが、京都先端科学大学は永守重信氏が理事長で相当の私財をつぎ込んで再生させた大学です。「えー、あの永守さん?」とおっしゃる方が多いでしょう。それはある意味、マスコミに毒され過ぎです。親御さんが背中を押して自分の子供を京都先端に行かせたケースが多いのです。そしてその親御さんは中小企業の経営者。つまり永守イズムに対していまだに一定のリスペクトを持ち、その師を仰ぐという意味故のあの学校に行ったらどうか、なのです。去年と今年は社長の息子さんをお預かりしています。だから私も1秒たりとも無駄にせず、親御さんの投資を1円たりとも無駄にしないように最大限のことをさせて頂いたのです。

その点では私もスパルタ的なところはあります。というより世の中、コンプラでがんじがらめになる社会が本当に正しいのか疑問なのです。日本の某大手保険会社に勤める私の友人が昨日、電話で「今日は監査が入って机の引き出しを全部開けて管理情報がきちんと整理されているか見られる」と。監査では毎回必ずいくつか指摘事項あるそうですが、私は「それは監査人がコンプラ通り仕事をしているという証が必要だからね」と皮肉を申し上げました。小学校のようなことをするのが正しいのでしょうか?大手企業の「完全完璧マニュアルでエラーは99.9%無し」はいかにも正しそうだけど誰にでも当てはまるのか、と疑問はないのでしょうか?日本の99.7%の企業は中小企業、そしてそのオーナーたちはメディアが綴るような美しい社会ではなく、もっと泥臭いのであります。ならば根性はやっぱり鍛えたいところじゃないですかね?

後記
現在持ち株会社に移行する作業中なのですが、不動産鑑定に基づいた会社価値算定が終わり、昨日レポートが上がってきました。私の想定とほぼ同じ程度に収まり、いよいよリーガルワークに入ります。この移行が終わるまでは新たな業務をしにくく、この数か月はベンチでウォームアップ中のような状態でした。9月に短期間日本に行くのですが、いつも以上に超過密スケジュールで要人にも会い、種まきをさせて頂きます。そして新体制後は決意を新たに攻めの姿勢に転じる予定です。お前、65歳だろう、と言われるかもしれませんが、ここからは5年刻みの目標を繰り返していくことにしています。何回繰り返せますかねぇ。他人にスパルタなら自分にもムチを打ってでもよじ登るしかないですね。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年9月5日の記事より転載させていただきました。

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会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。

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