ローマ教皇レオ14世は11日、日曜の祈り(アンジェラス)の際、「私は近いうちに手術を受ける予定だ」と突然発表し、「医師が肺に初期段階の結節を見つけた。範囲は限定されている」と付け加えた。そして「医師たちは処置を行うのが適切だと判断した。その助言に従い、私は結節を切除する手術を受けることに決めた。手術は数日以内に行われる予定だ」と語った。そして最後に、「皆さん、祈ってください」と述べ、信者たちに手を振った。

サン・ピエトロ広場に集まっていた信者たちは驚いていた。ローマ教皇の健康問題はバチカンでは基本的には国家機密に属するが、米国生まれの教皇レオ14世(本名ロバート・フランシス・プレヴォスト)は最近の健康診断で発見された「肺の結節」を自ら明らかにしたのだ。
バチカンニュースは11日、「現時点で、教会の最高指導者の健康状態に関するそれ以上の詳細は公表されていない。教皇が自ら健康問題を発表することはバチカンとしては極めて異例だ。在位中の教皇の健康状態は厳重に秘密とされてきたからだ」と解説していた。
オーストリア国営放送(ORF)は11日夜のニュース番組で教皇の手術をトップで報道し、ロ―マ駐在特派員から生中継していた。フランシスコ教皇の後任に選出されたレオ14世はペテロの後継者に就任してまだ1年4か月に過ぎない。フランスを司牧訪問したばかりだ。71歳と教皇としてはまだ若く、テニスや水泳が大好きで、自身の教皇宮殿内にもジムを有するなど、健康管理には非常に注意する教皇として知られてきた。それだけに、「肺に結節」が発見されたというニュースは本人を含め、バチカン関係者にとってもショックだったろう。
バチカンからの情報によると、「結節が良性の組織なのか、前がん病変か、あるいは悪性腫瘍かについてはまだ不明」という。ちなみに、肺結節の原因は多岐にわたる。過去の炎症や感染症、良性の腫瘍といったものから、肺がん、あるいは体内の他の部位の腫瘍からの転移まで様々。確定診断には、組織の採取や外科的な切除が必要となることが一般的だ。専門家は「肺の結節の多くは良性だ」という。
バチカン広報局のマット・ブルーニ報道官は、「手術はローマ市内のジェメッリ病院で行われ、術後の回復には約1週間を要する見込みである」と発表した。ローマのジェメリ病院は伝統的に教皇の健康管理を担当している。
バチカンのおひざ元、イタリアのメローニ首相はいち早く「数日後に試練を迎える教皇へ、政府を代表して個人的な連帯を示す」とコメントし、教皇が落ち着いて堂々と発表した姿勢に安心したと語ったという。
なお、レオ14世は11月6日~17日にかけてウルグアイ、アルゼンチン、ペルーへの南米訪問を予定している。現時点では予定通り実施される方針という。
編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2026年10月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。







コメント