高市早苗首相は10月13日の衆院予算委員会で、簗和生農水相の「予算カット」発言について「ダサい」と述べた。続投の是非についても「しっかり考える」と答弁した。厳しく注意したうえで職責を全うさせるとしてきた首相の発言に、変化が見え始めている。mainichi.jp

これを更迭決定と受け取るのは早いが、首相が簗氏をかばい続ける政治的な負担が、国会日程とからんで今後どこまで大きくなるかだ。
「予算を削っていない」ですむのか
問題となっているのは、簗氏が、自身を選挙で支援しなかった首長の自治体について、道路予算を削減したと発言したことだ。簗氏は発言を撤回して謝罪する一方、国土交通省への減額要求は否定している。nippon.com
実際に政治的な圧力があったのかは、引き続き検証が必要である。しかし、仮に減額を要求していなかったとしても、自分の意向で自治体の予算を動かしたかのように語った責任は残る。
国の予算は、議員個人の財布ではない。首長が選挙で応援したかどうかによって住民への行政サービスが左右されると受け取られる発言は、予算配分への信頼を傷つける。「実際にはやっていない」という説明だけで、その問題が消えるわけではない。
身内からも厳しい追及
13日の予算委では、自民党の田村憲久元厚労相も簗氏を厳しく追及した。簗氏は国交省への問い合わせを説明したが、問い合わせのきっかけについては記録や記憶がなく、明確に答えられないとした。nikkansports.com
与党議員からも説明を求められたことは重い。野党の攻撃をかわすだけでは、問題を収束できない段階に入ったということだ。
首相が「ダサい」と評しても、それだけでは行政の公平性に対する疑念は晴れない。問われているのは発言の格好よさではなく、予算を政治的な報復の道具として扱ったのか、なぜそう受け取られる発言をしたのかである。
更迭を左右する国会への影響
参院では、立憲民主党など野党6党が簗氏の問責決議案の提出を検討している。与党は参院で過半数を持たず、問責が可決される可能性もある。また、6党は農水委員会で簗氏の所信聴取に応じない方針で一致している。nippon.com
首相にとって悩ましいのは、簗氏の続投を優先することで、政策審議まで停滞しかねないことだ。会期は12月12日までなのでまだ余裕があるが、焦点の消費税減税法案の審議に影響すると、来年4月実施は困難になる。
問題閣僚を守ることで、政権の求心力が失われたケースは多い。特に簗氏は「裏金議員」としては初の入閣で、高市首相が「私の大事な簗ちゃん」と選挙で応援してきた数少ない腹心だが、更迭は時間の問題だろうというのが永田町の見方である。






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