文科省が東大に「藤垣候補が選ばれた経緯」の検証を要請:東大総長はどうなる?

文部科学省は10月20日、東京大学に対し「次期総長選考の経緯の検証」を要請した。学内の意向投票で2位だった藤垣裕子教授を選んだ理由について、説明が十分でないためだ。大学の学長選考をめぐり、文科省が大学側に検証を求めるのは初めてだという。

なぜ第2位の候補が逆転したのか

9月28日の意向投票では、染谷隆夫氏が1107票、藤垣氏が553票だった。ところが、総長選考・監察会議は藤垣氏を選出。東大は2027年4月から6年間の任期を予定している。日刊スポーツ

もちろん意向投票は総長を直接決める選挙ではない。東大の制度では、面接や候補者の所見、推薦書などと合わせて総合的に判断する。得票2位の候補を選んだことだけで、選考が不当だったとはいえない。東京大学

しかし、裁量を認められているからこそ、その判断には説明が必要だ。教職員有志の質問に対し、大学側は意向投票を判断材料としたことや、藤垣氏が選考委員の最多数の支持を得たことを説明した。

だが、それでは「誰が選ばれたか」の確認にとどまり、「なぜ選ばれたか」は分からない。関文科相も、主体的な選考の中身が十分に明らかにされていないと指摘した。news.tv-asahi.co.jp

未確認情報で総長を決めていいのか

今回の依頼書で注目されるのは、未確認の情報を選考に用いることへの警告だ。今回の選考では、工学部の不祥事が問題になったといわれるが、候補者本人への確認や法的・専門的な判断は経ていない。

文科省は、非公開情報や匿名情報、候補者に関係する個別事案などの扱いを問題にし、運営方針会議と監事による検証を求めた。ただし、これは今回、不適切な情報が使われたと認定したものではない。東大新聞オンライン

では、藤垣氏の就任はどうなるのか。現時点で選考の取り消しや、染谷氏への変更が決まったわけではない。関文科相は先の会見で、明白な形式的違法性や、客観的に明らかな不適切さがある場合を除き、任命を拒否できないとの認識を示している。今回の検証要求も、直ちに任命拒否を意味しない。東大新聞オンライン

今後は検証の内容が分岐点になる。判断の合理性が説明されれば予定通りの就任に向けた理解は進むだろうが、選考を左右する重大な問題が確認されれば、選考結果の再検討を求める声が強まる可能性がある。

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