
AI生成によるイメージ
きれいな人の写真なら、スマホを開けばいくらでも出てきます。水着もランジェリーも、珍しいものではありません。それなのに、ある人の写真には指が止まる。「この子、あの番組に出ていた子だ」。その瞬間、写真の見え方が変わります。
ABEMAの恋愛リアリティーショー『ラブパワーキングダム2』に出演した高橋かのさんが、10月20日発売の『FLASH』に登場。ランジェリー姿のグラビアが、翌21日にも芸能ニュースで紹介されました。
MANTANWEB「高橋かの:恋リアで話題の美女 清楚なランジェリー姿」
注目したいのは、写真に添えられる「恋リアで話題」という紹介です。容姿を説明するだけなら必要ありません。でも、このひと言で、写真に番組の記憶が重なります。売り場に並ぶのは写真でも、見る側が受け取るのは、それだけではないのでしょう。
見たことがある、から「知っている」へ
恋リアの面白さは、出演者の見た目だけではありません。誰に話しかけるのか、気になる相手の前でどう笑うのか、好意をどう伝えるのか。視聴者はそんな場面を見ながら、「分かる」「その人はやめておいた方がいい」と、頼まれてもいない恋愛相談員になります。
何話も見れば、顔と名前だけでなく、声やしぐさも覚えます。実際には会ったことがなくても、友人の恋を見守ってきたような気持ちになる。その親近感を持ったままグラビアを見ると、単なる「きれいな人」ではなく、「あの人の、まだ知らなかった表情」になるわけです。
少し大胆な衣装にどきっとするのも、露出だけが理由ではないかもしれません。番組で見た姿との違いに、想像が膨らむ。写真そのものに加えて、見る側の記憶も働いています。
もっとも、高橋さんについて「恋リアで売れてからグラビアへ」と一本道で説明するのは不正確です。光文社は2023年にも、彼女のグラビアやデジタル写真集を紹介しています。今回の番組出演以前から、活動していた分野です。

ここで考えたいのは、本人の出演動機ではありません。恋愛番組、SNS、グラビアという別々の場で見せる姿が、見る側の中でつながっていくことです。
恋の「続き」が気になる人たち
『ラブパワーキングダム2』の終了後には、高橋さんと番組内でカップルになった田中ゆうきさんのインタビューも掲載されました。番組が終わっても、読者が知りたい「その後」は残っています。
ORICON NEWS「『ラブパワーキングダム2』カップルインタビュー」

番組で気になってSNSを見に行き、インタビューを読み、雑誌にも興味を持つ。こうした流れは十分に考えられます。ただし、今回のグラビアの売れ行きや購入理由を確認したわけではなく、あくまで読み手の心理についての考察です。
昔から、俳優もアイドルも、容姿だけで支持されてきたわけではありません。作品やトークを通して、その人らしさを好きになる。恋リアでは、そこに「恋をしている姿を見た」という感覚が加わります。
しかも、見る人が全員、その出演者と付き合いたいわけではありません。「このメイクをまねしたい」「こんなふうに振る舞いたい」「幸せになってほしい」。憧れや共感、応援する気持ちもあるでしょう。グラビアも、性的な視線だけで楽しむものとは限りません。
それでも、「もっと知りたい」と思わせる力は強い。恋リアを入口に、その人の別の活動まで追いかけたくなる。写真や映像を楽しむ気持ちには、見続けてきた時間も重なっているのかもしれません。
応援したからといって、彼女はあなたのものではない
ただし、親近感には厄介な副作用もあります。「よく見ている」が、いつの間にか「よく知っている」に変わってしまうことです。
恋リアで私たちが見るのは、撮影され、編集され、番組として届けられた姿です。その魅力や感情が偽物という意味ではありません。ただ、一人の人間のすべてを見せてもらっているわけではないのです。
一般論として、親しみが強くなるほど、期待も大きくなります。例えば「そんな服を着る人だと思わなかった」「その相手は似合わない」といった反応です。これは高橋さんに向けられた実際の投稿の引用ではなく、距離感を考えるための例です。
感想を持つことは自由です。でも、その感想が本人の選択を取り締まる言葉になったとき、応援とは違うものになってしまいます。
グラビアに出ることも、どんな仕事を選ぶかも、その後に誰と恋をするかも、本人の人生です。応援した時間や使ったお金は、本人に指図する権利にはなりません。
また、画面越しに親しく感じられることと、私生活をすべて公開することは別です。出演者がどこまで見せるかを選べることも、忘れたくありません。
恋リアとグラビアが交わる場所には、肌の露出だけでは説明できない楽しさがあります。覚えている声、好きになった笑顔、意外な表情。その重なりが、一枚の写真を特別にします。
だからこそ、見る側にも少しだけ節度が必要です。「この子のことは分かっている」と思ったら、一呼吸。写真集は買えても、彼女の人生の編集権までは買えません。







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