モンゴルで大規模な草原火災:KDDI系企業の車から出火し50万ha焼失

モンゴル東部ドルノド県のヌムルグ自然保護区で10月8日、大規模な草原火災が発生した。現地報道によると、53万ヘクタール(東京都の2.4倍)が焼失した。KDDIの連結子会社で、現地の通信大手「モビコム」の関係者が乗った車両から出火したとされ、KDDIはグループ会社の活動に関連して火災が起きたことを認め、謝罪している。

新華社

車両に挟まった枯れ草から出火か

共同通信によると、中国国営新華社通信は20日、モビコムの幹部らが乗った車列の一部車両に乾燥した草が挟まり、出火したと報じた。FNNも、モビコムが通信網整備のための現地調査中に車両から火が出たと説明したことを伝えている。具体的な発火の仕組みや過失の有無については、当局の調査による解明が必要だ。

火災は中国・内モンゴル自治区との国境付近にまで迫った。新華社通信によれば、中国側は延焼を防ぐため約3400人の消防隊を投入した。火災はすでに鎮火しているが、希少な野生動物が生息する自然保護区に大きな被害を残した。

KDDIは「4Gの通信試験」と説明

KDDIがオルタナに寄せた回答によると、保護区への立ち入り目的は4Gネットワークの通信試験だった。現場にはモビコムの越智CEOと幹部2人が入り、国境地域への立ち入りについては、国境警備機関に事前通知していたという。現地メディアは釣りや狩猟を計画していたとの情報も伝えているが、目的は断定できない。

KDDIは今後、当局の調査への協力を支援するとともに、モビコムの現地試験の手順と安全管理体制を抜本的に見直すとしている。モンゴル当局は原因を調べ、責任の追及と補償を求める方針だと報じられている。

通信環境の整備は重要だが、自然保護区での活動には、その環境に応じた慎重な判断が求められる。どのような許可と安全対策の下で車両を走らせたのか。出火後の通報や初期対応は適切だったのか。KDDIには、調査結果の公表とともに、生態系への影響の把握、被害回復への具体的な対応が求められる。

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