情報は「距離の2乘に反比例」する

内藤 忍

セミナーと視察を目的に沖縄の那覇に来ています。到着してから初日の午後は浦添市でセミナーを開催しました(写真)。

インターネットが普及した現代においては世界中のあらゆる情報が瞬時に手に入るようになり、物理的な距離による情報格差は完全に消滅したかのように見えます。

例えば、東京にいても沖縄にいても同じニュースを見て同じSNSをチェックすれば理論上は全く同じ情報を得られるはずだからです。

しかし、実際に東京以外のエリアにセミナーで足を運び、現地の参加者の方とリアルな会話を交わしてみると、オンラインでは決して得られない情報が存在することに気づかされます。

公の場やネット上では決して語られることのない当事者の本音や裏事情はデジタルな記録が残らない場でしか知ることができません。いわゆる「オフレコ情報」です。あるいはテキスト化されてメディアにアップされるまでに生じるタイムラグがあるとその間に情報は陳腐化していきます。

つまり本当に価値のある一次情報は、今でもその場にいる人間だけしか得ることができないのです。

また、セミナーだけではなく終了後の懇親会では食事やお酒を楽しみながらながらインフォーマルな情報をカジュアルに交換できます。コロナ禍で「ズーム飲み会」が広がったもののいつしか消えていったのは、インフォーマルな情報交換がネットを通じてはなされなかったことにあると思っています。

デジタル化が進んでも距離による情報の格差は解消されるどころか、かえってその非対称性が際立っているようさえ見えてきます。

gentlelight/iStock

日本の情報発信の中心である東京からの距離が離れれば離れるほど、手に入る情報の本質的な価値は目減りしていく。

その減衰のスピードは、体感としては距離に反比例するよりも大きく、距離の二乗に反比例すると見るのがしっくりきます。距離が2倍になれば情報は4分の1になり、距離が4倍になれば16分の1にまで落ち込んでしまうイメージです。

移動の手間や時間をかけてでも、リアルな場に足を運び、人と対面して生の言葉を聞くことの価値は、インターネット時代だからこそむしろ高まっていると言えます。

オンラインで効率よく情報を集めたつもりになるのではなく、あえて物理的な距離をゼロにする努力を重ねることこそが、正しく鮮度の高い情報を得るために大切なことだと思いました。

週末にも今回と同じような投資家コミュニティのセミナー&説明会が開催されます。オンラインでも会場参加でもお申込み可能ですが、できれば会場にリアルな情報を聞きに来てください。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年10月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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