中国の人工知能(AI)や半導体関連株が急落している。上海証券取引所のハイテク企業を中心とする「STAR50指数」は、7月の高値から4カ月足らずで約40%下落した。

STAR50指数のチャート
ロイター通信によると、下落で失われた時価総額は約4800億ドルに上る。AIへの期待を背景に急騰してきた中国株に対し、市場では「バブルが崩壊し始めた」との見方が出ている。
人気銘柄が軒並み下落
STAR50指数は、上海市場の「科創板」に上場する企業のうち、主要な50銘柄で構成される。半導体をはじめとするハイテク企業が多く、AI投資への期待を映す指標として注目されてきた。
しかし、相場は足元で急変している。ロイターによると、半導体メーカーのMetaXとMoore Threadsは、昨年の上場初日にそれぞれ約700%、約400%上昇したものの、今年7月以降に株価が半減した。
ロボットメーカーのUnitreeも、8月の上場後に株価が半減。半導体大手CXMTは、直近1カ月で株価の4分の1以上を失った。27日も売りは続き、マーケットウォッチによると、STAR50指数はこの日だけで4.8%下落した。Reuters
高すぎた期待と米国の規制懸念
下落の原因は一つに絞れない。AI需要が企業の高い株価を支えられるほど伸びるのかという疑問に加え、中国製品に対する輸出規制への懸念などが重なった。
ロイターによると、光通信部品を手掛ける中際旭創(Zhongji Innolight)とEoptolinkの株価は、6〜7月の高値から約60%下落した。米国が中国製品のデータセンターへの供給を禁止する方向で動いていることも、売り材料となったという。
株価の割高感も大きい。STAR50指数の株価収益率(PER)はピーク時の約250倍から低下したものの、なお約100倍。米ナスダック100指数の約30倍と比べても高い水準にある。将来の利益拡大への期待が後退すれば、さらなる下落もあり得る。Reuters
中国政府の成長戦略にも影響
中国政府はAIや半導体を重要な成長分野と位置付け、企業の育成を進めてきた。株式市場に資金を呼び込み、技術開発を支える狙いもあったが、関連株の急落は投資家に損失をもたらし、新規上場や株式発行による企業の資金調達を難しくする。
もっとも、株価急落がAI技術そのものの成長の終わりを意味するわけではない。ロイターによれば、下落後の中国AI関連株に投資機会があるとみる市場関係者もいる。
中国で起きているのは、AIの将来性を織り込んで急騰した株価が、収益や事業環境に見合う水準かどうかを問われる局面だ。巨額の投資に見合う利益を生み出せるのかという問題は、世界のAI関連企業にも共通している。Reuters







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