IT業界に長くいる人ほど、こういう見方をするようだ。
「閉鎖性」というアップルの強みと限界:日経ビジネスオンライン
このように耳目を集めるiPadだが、少なくとも市場規模という観点からすれば、前回も述べた通り、筆者は「それでもアップルが天下(市場が飽和・成熟した際にシェア1位を占める)を取ることはない」と考えている。その理由は、アップルの「閉鎖性」にある。
が、私はそうは見えない。
Androidには三つのPが欠けている。
Promotion
AppleはiOS devices – でも長いので以下iProdsと勝手に省略 – に本気だ。
世界一の「プレゼン無双」と言っても過言ではないCEOが売ってるスマートフォンは、iPhoneだけだ。MacPhone だの NewtPhone だのといったものは存在しない。もし存在していたのだとしたら今の成功はなかっただろう。
一方、Androidに本気出しているメーカーは、どこにもない。当のGoogleですらAndroidは「数ある製品のうちの一つ」に過ぎない扱いだし、Androidしか作っていない端末ヴェンダーは、現時点では皆無である。
Price
それでも、かつてのMacとWintelぐらい価格差があればまだ購入者も納得できるかも知れないが、iPhoneとAndroidに価格差はないどころか、Android端末の方がやや高い。販売奨励金付きでも、一括払いでも。
ただでさえAndroidの「パチもん」感は強い。Windows 95なんてもんじゃなく強い。アイコンもかっこわるいし、ソフトウェアキーボードに至っては碁盤の目。ユーザーをばかにするにもほどがある。
もしこれでiPhoneより普及するのだとしたら、Linuxはとっくにデスクトップでも首位になっていてもおかしくない。UbuntuはAndroidよりもずっとパチもん感低い。
Profit
iPhoneはAppleで一番のプロフィットセンターだ。粗利は5割近いそうだ。
一方、AndroidはGoogleにとっての数あるコストセンターの一つ。Androidが売れてもそれだけではGoogleには一銭も入らない。検索してくれてやっとなんぼだ。逆に言えば検索さえしてくれればそれがiPhone経由でもかまわない。このことはGoogleの正体も指摘している。
そしてこのことは、アプリ制作者にも成り立つ。
I earned more on sales of The Elements
for the first day from the past 5 years Google ads on periodictable.com. – Theo Gray, Wolfram Associates
Appleはアプリ制作者にApp Store経由で累計10億ドルを支払って来たと公表したが、Android長者はどこにいるのか?
本気じゃない。安くない。儲かりもしない。
少なくとも、今のところは。
むしろiPod登場以前の「ヘッドフォンステレオ」におけるWalkmanのような形で、iPhoneは「スマートフォン」市場を支配し続けるのではないか。iPodがすでにそうであるように。
Dan the One of Many Recipients of that $10B
コメント
アップル製品を使うと、それ以外は目に入らなくなってしまうのですが、Androidを出しているメーカーは、もっと急ぐべきでしょうね。もうすでに精一杯急いでいるようにも見えますが。
Appleには信者が大勢居て、勝手に宣伝してくれますけど、GoogleのAndroidにはそういった信者はいません。
それが良くも悪くも、決定的な違いではないでしょうか。
ただ、アップル製品には必ず飽きる時が来ます。iTunesなんて、もう使いたくない人も多いんじゃないでしょうか。
ご存知だと思いますがiPhoneは携帯電話の一端末であり、Androidは携帯電話以外にも使用されるOSです。一概に比較できるものではありません。
携帯電話のシェアとして語るのであるなら、iPhoneに勝ち目があるは思いません。一端末vs数十~数百端末ですから。
もちろんiPhoneのUIは優れており、Androidが簡単に追いつけるものではないでしょうが、皆が同じ携帯端末の機種を持ち歩く世の中は想像できません。
世の中の大半の人は通話とメール、あとすこしのWebができる「普通の携帯電話」で十分でしょう。
そんな「普通の携帯電話」の中身もコスト面からAndroid化される日は近いと思います。
そうなればもうiPhoneはMac化するだけです。
総合的にはAndroidのシェアが高くはなるだろうけど、Appleが世界で一番利益を出す会社あり続けるのは間違いない。
Androidなんて、端末数が多いだけで1機種あたりの販売数はiPhoneと比べかなり少ない。さらにiPhoneの方が利益率も高い。やっぱりしっかり儲かればそれだけ製品に投資もでき、いい製品を作ることができますよ。
少なくとも近年のAppleを見ていれば投資額に見合う結果を期待出来ています。
端末ごとに仕様の異なるAndroidでは、開発者もなかなかアプリ開発しにくいのでは?と思うけど、そのへんはどうなんでしょう。さらには、OSアップデートも端末・メーカーによって足並みも揃わない。
まだAndroidはスタートしたばかりだから大目に見てくれってことなんでしょうか。
今後は電話とメールだけという端末は消え去り、パソコン化していきますよ。Symbianがすでに多くの普通の携帯電話に採用されてますが、特に意味はないですね。
携帯電話以外にも自由に使えるOSとしては可能性は感じますが、こと携帯電話に関して言えば、端末ベース(OSシェアではなく)でまだまだ首位であり続けると思いますね。
ジョブスに崇拝もねたみもない私からは、iPhone・iPadは車における[プリウス」のような存在です。必要な人には絶対ですが、マスのニーズは軽自動車や軽トラ。N-04Bと軽量ノートPCを常に持ち歩いている私にはそう感じます。
buzzさん
繰り返しになりますが、Androidはゲーム機などさまざまな機器に使用されるOSです。
iPhoneという一端末と比較すること自体がナンセンスだと思います。
Appleはこれから先もよい製品を提供し続けるでしょうけど、世界シェアではマイナーです。
すでにAndroid製品にシェアで負けていますし、その差は開く一方でしょう。
また、世界の携帯電話市場でスマートフォンがどの程度の割合かご存知ですか?
高機能端末より圧倒的に低額端末が人気です。
少なくともPCが必須であるiPhoneのような端末ではスタンダードにはなれません。