若者が搾取される理由

藤沢 数希

社会保障から雇用にいたるまで、日本の若者は搾取されている。日本の最大の格差はいうまでもなくこのような世代間格差だ。アゴラでも様々な識者が冷遇される若者の問題を取り上げてきた。しかし政治はいっこうにこの問題に取り組もうとしない。政府は様々な予算を削ってでも、社会保障費は死守するといっている。社会保障費というと聞こえはいいが、要は高齢者の年金、つまり生活費である。一方でこれらを負担している若者は、そういった手厚い年金を将来受け取ることは絶望的だろう。雇用にしても、大企業の正社員の解雇規制を厳しくすることにより、日本での新規採用を難しくしている。そのツケは求職中の若者に回る。なぜこれほど若者は冷遇されるのか。それは次のグラフを見れば一目瞭然である。


第22回参議院選挙年齢別投票率

出所:総務省

ただでさえ人数の少ない若年層だが、その多くが選挙にいかないのだ。20~24歳では3人に1人も選挙にいかない。その一方で60歳以上の高齢者は人数も多いし8割が選挙にいく。さらに最大で5倍もある「一票の格差」がこれに追い打ちをかける。選挙に落ちればただの人である政治家にとっては票が全てである。こういうデータを見れば老人に手厚くするのは当然だろう。若者は搾取するか、無視するのが合理的だ。

また前回のエントリーでは民主党政権がその最大の支持母体である労組に税制で優遇することにより政権を取らしてもらった「借り」を返そうとしてることを指摘した。しかし日本の税制を見て、筆者が改めて暗澹たる気持ちになったのは、このような政府によるアンフェアな労組への優遇だけではない。実は労組へ税制で報いている現政権なんてかわいいものなのだ。農産物などに対する膨大な個別の関税リストや、さまざまな業界に対する税の例外的処置のあまりの多さをみると、この国の政治というものが嫌というほどわかってくる。

基本的に日本の政治の世界で起こっていることは次のようなことである。なんらかの利益団体が特定の政治家を応援する。それで応援する政治家が当選するとその政治家は補助金や税の特例措置を作ってその団体に報いる(もし十分に報いなければ次の選挙で干される)。その結果、日本の税制は複雑怪奇になり、また税収も不足することになったのだ。いうまでもなくこういった税制はゼロサム・ゲームであり、不当な関税や補助金などで得られる利益は、それ以外の人の犠牲の上に成り立っている。

それでも「若者」はまだ選挙権があるだけマシな方だ。世の中にはもっと虐げられている人たちがいるのだから。政治家たちはさらに画期的な方法で票を多く持っている層に利益を誘導することを思いついたのだ。それは日本国債を使って未来の税金を先食いして、それを社会保障費として高齢者にばらまくことだ。そのツケは選挙権のない十代やこれから生まれてくる子供たちに回される。

「弱者にやさしい政治」「いのちを守りたい」などと素敵な言葉を囁きながらTPPに反対する政治家たち。政治家というのはなんとも素敵な職業のようだ。

参考資料
平成23年度税制改正大綱、首相官邸
第22回参議院議員通常選挙における年齢別投票状況、総務省
社会保障の「不都合な真実」鈴木亘

コメント

  1. takarayui より:

    若者にとっては、やぼったくて、かったるいことだけど、
    選挙に行って、少しでも若者のために汗を流してくれる
    候補者に投票するしか方法はないんですね。

  2. harappa5 より:

     藤沢さんの考えには、共感します。しかし、よく考えてみると、組織に依存する体質を持ち、国民の利害とは、無関係どころか、反している点が、首相の短命につながっているのでは、と思います。
     今の政治に必要な事は、特定の団体の利害を代弁する事ではなく、多数の国民の利害と政策を結びつける作業だと思います。小泉政権がそうだったと思います。小泉さんは、特定の利害を持つ団体を無視しましたが、多数の国民と自分の政策を結びつける事に成功した結果、長期政権になりました。今、必要な事は、このような作業ではないか、と思います。

  3. p3joker より:

    20歳未満の人には選挙権はないのだから『平均寿命-20歳以上』の人間には、もはや国の方向を判断できる時代感覚が失われているとして選挙権はなくなるとして欲しいですね。 そうすれば10年後20年後の政権獲得のために、20歳以上~有効選挙権年齢の中央になる年齢へ政治家の視点も移動していき、政治の新陳代謝も進むかと思うし、まだ少数の若い年齢の票も反映される可能性も増えて選挙に行く意欲も増すと思うし、あと10年か20年もすれば問題の世代は消えると思うんだけど。 民主主義が非常に優秀な人類の発明としても、「有効範囲」を設けて欲しい ・・と言っても実現するわけないか。

  4. ddoopp1980 より:

    若者だけで金と人集めて、利益団体作って党作って候補者出すとか積極的に政治に入って利益誘導していかなければいかんってことではないでしょうか?

    今若者が心から投票したい、という党、政治家はいないでしょう。既存メディアが取り上げるわけないだろうから知らないだけかもしれませんが。

  5. noborin より:

    高度成長期の母集団以外の団体性を有するような政治集団の形成って
    ネットでいくら政策の話をして騒いでいてもナンカが2Dで自足している程度にしかおもわれてないんだから
    その母集団に可愛がられて上に行く以外道はないんじゃないのって話では?

  6. 日本国債が、まだ生まれていない世代の税金の先食いならば、その見合に死んだ世代の遺した資産を充てるのが正当ですね。これから死ぬ人達の資産を全部国庫に納入させ、国がこれから生まれてくる人達に支給するのです。これは、まさに正当な子ども手当の財源になります。それでもどうしても、日本人は血縁に拘りますから、その場合は、相続権を子の頭越しに孫に移すのはどうでしょう。孫のいない人の資産は国庫に納入させるようにする。不自然な感じは否めないので、時限法にして、少子化が止まったら、あるいは国債が適正なレベルになったら元に戻す条件を付ければよいでしょう。

  7. toshihisa_nagai より:

    藤沢数希様

    私は1996年に選挙権を取得して以来、一度も棄権したことがありません。積極的に票を入れたい候補や政党がなくても、若者の投票率が低いままで良いはずがありません。

    今は、「後は野となれ、山となれ」型の高齢者を厚遇する政治が展開されていますが、平均寿命は伸びています。今年70歳の人が90歳まで生きるとして、今後20年間に、若者を搾取し続けたツケが高齢者の晩年を滅茶苦茶にする可能性は高いでしょう。日本の政治は、恐ろしく近視眼的なのです。

    若者の投票率が低いのは世界的な傾向のようです。しかし、昨年6月に行われた韓国統一地方選では、twitter効果で若者の投票率の上昇が見られたと伝えられています。日本でも、「投票するのがカッコいい」という雰囲気を醸成することが必要かと思います。

    あと必要なのは、個人による政治献金の拡大でしょう。近年、ネット献金のプラットフォームが整備されつつあります。若者がこれを利用しない手はありません。

  8. masa より:

    ひとつ疑問なのですが、もしこのグラフが恒久的だとしたら(つまり投票率のピーク年齢はいつの時代も変わらないとしたら)、「若者」がいずれそ投票率のピーク年齢に達したときに社会的な利益を享受するとは考えられないでしょうか?

  9. jazzo より:

    いつも拝見しています。

    『政治家』という職業も含めて、政治に魅力を感じない、実感が湧かないのはどうしてでしょうか?

    今はちょうど新しい国に作り替える作業(=政治)が必要な時がやってきたように感じます。
    どのようにすれば、普通の人が政治に参加できるのでしょうか?

    地方分権を進め、規模を小さくして、国民・市民の意志が反映しやすくて意思判断がスムーズにできるようにする方法もあるでしょう。
    また、普通の勤め人が仕事を辞めなくても政治に参加できる『兼業政治家』のような道があっても良いかもしれません。

    ただ、国民はこの国にはもうお金がない事を認識して、国に何かを助けてもらおうという気持ちは捨てなくてはならない事は確かのようです。

  10. harappa5 より:

    しばしば、ネットで「若い世代は、過去の社会的インフラに、ただ乗り(フリーライド)しているから、不公平ではない」という書き込みがありますが、違います。社会的インフラの大半は、国債で賄われていますから、若い世代も負担しています。ただ乗りではありません。
     (本旨と関係ありませんが、よくある世代格差論批判に、一言、言いたかったので、書きました。すいません)

  11. izumihigashi より:

    どうも搾取と言う言葉が好きになれない。
    先々の事が不安でお金を使いたがらない高齢者が感じる
    不安の元凶が今の若者の態度なんじゃないかな?
    もう少し高齢者を労わる姿勢を見せれば簡単に奢って貰えると思うけどね。中国の一人っ子政策で、子供は小皇帝です。
    搾取されると言う若者はお祖父ちゃんお祖母ちゃんに甘えた事無いのかな?核家族化→個人主義化→家族解体が、世代間の断層を生んだのとちゃうの?
    夫婦別姓とか始めたら益々世の中が疑心暗鬼の住み難い状態になっちゃうよ。

  12. hogeihantai より:

    若者の投票率を上げるのは簡単です。

    PCや携帯から投票出来るようにすればよいのです。今は確定申告や国勢調査もネットで出来るのですから、簡単に出来るはずです。

  13. touma_online より:

    若者達は、なんで選挙に行かないのでしょうか?
    自分たちがどんどん搾取されていくなかで、
    そこから脱出する投票という高位を
    みずから手放して行くのは、合理的には
    説明しかねます。

    政治の問題は、裏返せば、選挙民の民度の問題だと思います。
    老人優遇、若者冷遇の政治は、つまり若者の民度が老人よりも
    低いことを裏付けているように思えます。

    なぜ若者の民度は低いのでしょうか?

  14. tetuko_trail より:

    ワカモノと子供の区別がつけづらい年齢になりました。
    ほんと、コドモタチの顔から笑顔、少なくなりましたね。
    ワカモノの態度?今も昔も変わりない・・私だってナマイキな時代あったと思う。
    若い人から、決して笑顔をとってはいけません。若者が笑顔をみせる、それは「希望」がある時です。社会の次回の希望となるからです。
    若い人には丁寧に教えましょう。無知はだれもがとった場所、無知を希望にかえられるよう、オトナは見本を見せましょう。
    斬新なアイデアは、若者の特権・・・よいものは素直によいと言える大人になりましょう。
    必要なもの以外は、どんどん若者にゆづりましょう。ゆづり葉の法則は、今も昔もかわりありません。

  15. harappa5 より:

    >11izumihigashi様へ

    世代間格差という社会の構造的な問題と「お祖父ちゃんお祖母ちゃんに甘えた事」「高齢者を労わる姿勢」は、別次元の問題ですよ。就職出来なかった大学生は、親にたかれば解決するのか?親のいない人は、どこかの老人に金をださせるのか?良くも悪くも、これから、そんな事がおこるでしょうね。それは、その人と社会が歪んでいると思いませんか?

  16. izumihigashi より:

    15.

    そういう事ではなくて、子供の頃から3世代同居で祖父母から愛情を注がれて育った子供は、仮に運悪くこの就職難で主食浪人を強いられたとしても、老人に搾取されているなどと言った発想などそもそもしないだろうと言う話。
    愛情を感じない他人感覚の祖父母から何とかして金を巻き上げてやろうなんて考えるこの感覚に違和感を覚えるのです。
    巻き上げてやろう=政府による再分配への期待。

  17. wishborn2400 より:

    izumihigashiさんの主張は、単なる愛情の問題と
    いうだけのことでしょうか?
    そうした愛情だとかで問題の解決をしようという
    のは無理があるでしょうが、経済状況の悪化等に
    より結果的に生じた問題について、意図的に
    「搾取」なるものが行われているというような表現を
    するのは不適当であるというのであれば、それは
    真っ当な批判だと評価したい。
    私は血縁云々だとか、家制度などという感傷的な
    ものにこだわる人間ではないので、夫婦別姓でも
    全くかまわないと思う方ですが、その私ですら
    ここでのコメントの大勢を占める根無し草的な
    発想には違和感を禁じえない。
    そこには現在の日本、もちろん現在の若者を育て
    て来たのが前の世代であるという事実が失念され
    ており、その恩恵を無視して負の遺産のみを見て
    いるのです。
     世代は断絶し対立しているのではなく、繋がって
    おり、今すべきことは各自が給付の削減と負担の
    増加に耐えることです。世代の問題ではなく、
    国民全体の問題なのです。負担できるところが、
    負担できる能力に応じて負担するしかない。
     年齢構成の変化に応じた新制度を作る必要は
    勿論ですが、結局それは覚悟しなければならない
    のです。
     これを世代の問題と矮小化すれば、財産権を
    まるで否定するような極端で意味のない議論に
    しかならず、世代間の利害がそのままの形で
    政策に反映されることでしょう。
     投票率の悪い若者世代としては、あまり歓迎
    したくない話ですがね。

     我々の前にあるのは皆で解決すべき問題で
    あって、敵ではないのです。

  18. seanjp より:

    年金制度が賦課方式になっているのは、昔の家族制度において長男が家督を継ぐかわりに引退した老親を養っていたことの名残とも言えます。もし老人の年金受給がなければ、子どもが親を養わなければならないので、どちらにしても『搾取』は続いてしまいます。日本全体での移転か、家族の中での移転かの違いだけです。

    年金の制度設計に問題があることは分かっていて、2004年の年金法改正時にもかなり改善されたはずですが、その思惑通り言っていないのかもしれません。いずれにしても、この制度設計上の問題点を高齢者に押しつけても仕方がないのです。同じく騙されてきたのですから。

  19. harappa5 より:

    izumihigashi様へ

     藤沢氏は、「金を巻き上げてやろう」ではなくて、公平な機会と公平な税負担・給付を主張しているのではないでしょうか。さらに、私は、社会の構造的な問題と家族同士の愛情を同列に扱う考えに、理解できません。例えば就職難で仕事に就けない社会問題は、「老人に搾取されて」いる事が、問題なのではなく、労働市場の構造が問題なのです。だから、解決策は、「金を巻き上げてやろう」ではなく、労働市場の改革をする事です。

  20. iseeker より:

    搾取されるのが嫌なら、搾取される国「日本」から出ていけばいいわけですが、最近の若者は逃げるどころか、公務員と大企業を目指し国内に残ろうとしています。つまり、海外で苦労するぐらいなら、豊かな日本で搾取された方がましと思っているのではないでしょうか?若者が搾取される理由は、若者自身が搾取されたがっているというのが本当のところではないでしょうか?
    考えてみれば、若者が冷遇されるのは、今に始まったことではありません。丁稚奉公なんて言うのは、まさに若者からの搾取そのものだと思います。しかし、その中でも親方の技を盗み、やがて独立して成功するという夢を持って頑張っていたはずです。そういう人達は、社会が悪いとか、企業が悪いとか、上司が悪いとか、愚痴ってばかりで何もしないということはなかったと思います。

  21. harappa5 より:

    iseeker様へ

    1、社会の構造的な問題を皆で議論して、改善へ向かえば済む話なのに、どうして若い世代が国外へ脱出しなければいけないのでしょうか?解決策が、違うと思います。
    2、「搾取されたがっている」若者が、いると思いますか?
    3、「丁稚奉公」と藤沢氏が提起した問題の違いを理解すべきです。厳しい労働環境にいたかも知れませんが、職業教育と生活の面倒は、見てもらった訳で、搾取ではない。嫌なら丁稚奉公に入らなければ良い。、しかし、藤沢氏の提起した問題は、明白な搾取です。しかも、社会システムの問題だから、拒否が出来ません。
    4、論理的に支離滅裂ですから、藤沢氏の提起した社会問題を良く考えて、コメントした方が良いと思います。

  22. iseeker より:

    harappa5さまへ

    1.社会の構造的な問題と言うなら、一票の格差の是正、公務員人件費の削減、農地利用権のオークションぐらいのことをやらないと問題は解決しないでしょう。しかし、社会の構造的な問題を解決するには時間がかかります。解決を待っていたら今の若者は老人になってしまうでしょう。氷河期の先頭はもう立派な中年です。
    2.ベンチャーで一旗揚げようという若者は、搾取される側から搾取する側にまわろうという気概があります。しかし、「働いたら負け」と言う若者は、搾取されない防衛策を取っているつもりかもしれませんが、それでは問題は解決しません。それ以外の多くの若者は、口では搾取されたくないといいつつ、行動は搾取されることに甘んじていますよね。
    3.問題が社会システムの問題で、すぐには解決できないなら、そのシステムの外側に逃げ出すことは、システムを拒否する意思表示になります。というわけで、海外に出たらといっているわけです。
    4.中長期的には問題を社会問題として捉えるのもいいですが、短期的には個人の問題として捉えるのも一つの考え方だと思います。システムを変えても中の人が変わらないと社会は変わらないものです。戦後の焼け野原にはシステムなんかなかったけど日本は立ち直りました。

  23. きき、きんとーれ より:

    22.があまりにも意味不明な事言ってるのでw

    >社会の構造的な問題と言うなら、一票の格差の是正、公務員人件費の削減、農地利用権のオークションぐらいのことをやらないと問題は解決しないでしょう。
    社会の構造の問題として、なんでまずその3つが出て来たの?w

    >しかし、社会の構造的な問題を解決するには時間がかかります。
    それはおっしゃる通りで、だから海外に行けというのもおっしゃる通りなんだけど、今はその構造的な問題の話をしてるからw

    >解決を待っていたら今の若者は老人になってしまうでしょう。氷河期の先頭はもう立派な中年です。
    どうでもいいけど氷河期の先頭は若者でしょw
    あなたの若者の定義は何歳くらいなの?

  24. きき、きんとーれ より:

    >ベンチャーで一旗揚げようという若者は、搾取される側から搾取する側にまわろうという気概があります。しかし、「働いたら負け」と言う若者は、搾取されない防衛策を取っているつもりかもしれませんが、それでは問題は解決しません。
    「働いたら負け」と言う若者って、ニートとか生活保護受給者のこと?彼らは確かに搾取されてなくない?w あと、「しかし」の使い方おかしくない?w

    >それ以外の多くの若者は、口では搾取されたくないといいつつ、行動は搾取されることに甘んじていますよね。
    おっしゃる通り。…イコール「彼らは搾取されたがってる」にはならないでしょw

    >問題が社会システムの問題で、すぐには解決できないなら、そのシステムの外側に逃げ出すことは、システムを拒否する意思表示になります。というわけで、海外に出たらといっているわけです。
    意思表示が目的なら、他に手段あるでしょ。大体、海外に逃げようとする人間にとって日本の社会システムなんてどうでもいいに決まってる。

    >中長期的には問題を社会問題として捉えるのもいいですが、短期的には個人の問題として捉えるのも一つの考え方だと思います。システムを変えても中の人が変わらないと社会は変わらないものです。
    なぜここでこの文章が出て来たw そもそも、この文章は何が言いたいの?w個人の問題の集合が社会問題なんじゃないの?んで、この問題はもはや個人レベルの問題じゃなくない?w

    >戦後の焼け野原にはシステムなんかなかったけど日本は立ち直りました。
    この例えはからあなたは何を言いたいの?

    あと、1,2,3,4って区切ってるんなら、前の人のそれと対応するように文章書いて、読みにく過ぎw

  25. iseeker より:

    >>23,24
    公務員人件費の削減をすれば財政は改善されます。選挙改革と並んで公務員改革が実行できれば消費税増税にも国民は納得するでしょう。政府の収入が増えれば福祉にまわす金もできます。農業への新規参入を促し農業の生産性が上がれば、農業保護の費用が削減でき財政は改善されます。農業の国際競争力があがれば、TPPにも積極的になれますから、日本の強みである製造業の足を引っ張ることもなくなります。これをするには、既得権益をもった農業関係者と労働組合の力を下げる必要がありますが、それには一票の格差をなくすことが有効です。(続きは、Chikirin氏のエントリーを読んでください。私の短い説明よりわかりやすいと思います。)
    構造的な問題を解決する目的は、氷河期で苦労した若者を救うことだとすると、構造的な問題の解決を待っていては間に合わないので目的は達成できません。氷河期の始まりは1993年ですから、先頭の人達は40歳近くになっています(35過ぎたら若手では済まされず立派な中年です)。20年間かかって構造的な問題は何も解決していないわけで、後20年たっても解決できる保証はどこにもありません。
    私は、最近の若者は搾取されているからかわいそうという論調にはいら立ちを感じます。皮肉を言えば、今の日本の若者は確かにかわいそうです。保護して可愛がられた結果、搾取の対象にもしてもらえなくなっているからです。今、搾取の対象は中国の労働者だし、彼らが今後もストライキでも起こすようなら、次はベトナム、その先はアフリカとかに移っていくでしょう。構造的な問題と言うなら、海外までも含めて考える必要があります。世界規模の競争の中で今の日本の生活レベルを維持するには、日本全体の生産性の向上が欠かせませんし、個人の能力アップも必要になります。日本が駄目と考えるなら、構造改革なんてのんきなことを言ってないで海外に出ていくぐらいの気概は必要でしょう。

  26. harappa5 より:

     iseeker様へ
     
     「海外に出ていくぐらいの気概」は、持たなければいけないと、私も思います。「後20年たっても解決できる保証はどこにもありません」という見方にも、残念ですが、同意出来ます。しかし、「若者は搾取されているからかわいそうという論調にはいら立ちを感じます」という点には、同意出来ません。社会的な構造で搾取に合う世代の人々は、彼らが同意していない一方的なシステムにより搾取を受け、そのようなシステムに批判的な論調にどうして「いら立ちを感じます」という考えを持たれるのか、理解できません。若い世代に、責任があるのでしょうか?若い世代が、悪いのでしょうか?

     

  27. iseeker より:

    harappa5さまへ

    「若者は搾取されてかわいそう」と言う発想から「派遣は禁止」となり、結局、若者から仕事を奪うこになりました。「社会が悪い、時代が悪い」と言う発想は「苦労して働くよりも生活保護」と考える若者を生んでいます。これは、甘え甘やかしの発想です。
    今は変化の時代ですから下剋上のチャンスです。ベンチャー成功者もいれば、お笑い、音楽、スポーツなどで名をあげる若者もいます。そこまで大きな成功でなくとも、街の小さなラーメン屋でたくさんのお客さんを集めている人もいます。そういう人達は今の時代に文句など言っていないでしょう。
    生まれる国や時代は選べないという点で誰もが平等です。この運命は「責任がなければ免れることができる」という種類のものではありません。責任があってもなくても現実は受け入れなければならないのです。今は辛いかもしれませんが、世界で最も豊かで平和な日本に生まれただけで十分に恵まれています。
    今、若者達に送るべきメッセージは、「システムが変われば君達は救われる」ではなく、「今の時代を受け止め、その中で生きていくことを考えろ」ということだと思います。だから、私は若者のことをかわいそうだとは思いません。それに、すぐに解決しないシステム云々の話で若者の気を引くのは、詐欺のようなものであり、甘い言葉で若者から搾取をする輩までいたりして、私は彼らを信用できないのです。

  28. noborin より:

    とか言っても金融界のジジ・ババには可愛がられているのでは?