米国でソーシャルメディアマーケティングといえば、ほぼFacebookマーケティングを意味していますが、日本国内ではBlogやmixiなどを組み合わせていくことも必要です。
米国でも、もちろんFacebookにTwitterやYouTubeを組み合わせる、という手法は用いられていますが、現状日本国内での展開を考えると、Facebookページを、簡単に中心に据えるということは(ユーザー数がまだそれほど大きくないことから)難しく、できる限りクライアント自身が自社ポータルを持ち、そのポータルを軸にFacebookやTwitterを組み合わせていくというやり方を推奨せざるを得ません。人口の2人に1人がFacebookを利用している米国とでは、明らかに事情が違うからです。
こうした事情から、僕たちは複数ソーシャルメディアを組合わせ、クライアントの要望や市場に合わせて配分を変えた処方箋を作ることを提唱しています。この手法をソーシャルミックス、と呼びます。
ソーシャルメディアミックスのコンセプトでは、複数のソーシャルメディアを使えばいい、というのではなく、お客様の事情・条件ごとに使うメディアの選択や最適な割合を考えなければなりません。トラフィックをどう回していくかも重要であり、医師と薬剤師が、適切な薬剤の処方箋を考えるように、ソーシャルメディアの種類や数、コンテンツの投稿ポリシーや内容までも適切な配分を考える必要があります。
その意味で、僕たちはソーシャルメディアマーケティングを行う企業クライアントとは、主治医のようなおつきあいを望んでいます。急激にアドレナリンを上げるような薬を与えたりすることはしたくありません。ブランディングとは日々の体調管理と同じで、短期間に一時的な元気を与えることではないからです。むしろ西洋医学というよりは漢方に近いスタンスかもしれません。
ソーシャルメディアミックスを最適化することで、ゆっくりと企業のブランド価値の向上をしつつ、顧客との関係を良好なものにしていく。それが僕たちの基本的な考え方であり、簡単には曲げられないポリシーとしています。