8月7日の日曜日にフジテレビ前で、フジテレビが韓国ドラマばかり放送していることに抗議するデモがありました。
ここに至るまでの流れを簡単に説明すると以下の通りです。
1.フジテレビが韓国ドラマばかり放送していることについて、タレントの高岡蒼甫氏が批判的なツイートをした。
2.そのツイートが原因で高岡氏が所属している事務所を解雇された。
3.高岡氏のツイート及び高岡氏が解雇されたことをきっかけとして、twitterや2ちゃんねるで自然発生的に8月7日にフジテレビ前でデモを行うことや、8月8日にフジテレビの不視聴運動を行うことが提起されて広まった。
デモ自体はそこそこ人数も集まり、デモを中継するユーストやニコ生の視聴数も計10万以上に達したそうですが、翌日8月8日のフジテレビの不視聴運動の結果が先週よりも視聴率が上がってしまうという結果になってしまいました。またフジテレビのスポンサーである花王の不買運動なども起こっているようです。
私は別に嫌韓流ではありませんが、実はこのデモに期待しています。それはこのデモがテレビ局に対する不満を訴えるものだからです。私もテレビ局に不満を持っています。しかしそれは韓国ドラマばかり放送していることではありません。私の不満とは「携帯電話に割り当てられる周波数が不足する中、テレビ局がプラチナバンドと呼ばれる貴重な周波数帯の電波を格安で占有している」ことです。デモをやっている人たちもおそらく公共の電波を使っているテレビ局が韓国ドラマばかり放送しているからこそ腹を立てているのだと思います。
私とデモ参加者の不満に対する共通の解は「テレビ局が使っている地上波の周波数をモバイルブロードバンドに転用してテレビ局はネット上での動画配信や衛星放送での放送を行う」ということだと思います。ネット上や衛星放送ならいくら韓国ドラマを放送しても問題ないと思います。ネット上や衛星放送は他にたくさんのチャンネルがあるので、既存のテレビ局だけがインフラにおいて特別優位な立場にないので、特別優位な立場にないテレビ局が韓国ドラマばかり放送しても「ゴリ押し」にはならないというわけです。また私とデモ参加者以外の人たちにとっても非常に有益なことだと思います。
モバイルブロードバンドならあらゆる種類の動画のなかから自分が見たい動画を選んで視聴できるのはもちろん、web、テレビ電話、ファイル転送など好きな事が出来る、すなわちユーザーが電波の使い道を自由に決めることができるのです。別にモバイルブロードバンドに使用するという規制をしなくても、テレビ局が使っている周波数帯なら電波オークションにかければ市場原理で一番利益が見込めるモバイルブロードバンドをしようとする企業が落札するはずです。
つまりフジテレビ(だけではなく全てのテレビ局)がゴリ押ししているのは「電波の使い道」なので、それに対して「電波を返せ」デモを行うというのが正しいアジェンダセッティングだと思います。実は8月7日のデモの中でも「電波を返せ」コールが何回もありました。(下の動画の2分8秒あたりから)
8月21日にもまたフジテレビデモを行うそうですが、その時にはぜひ「韓流ドラマを放送するな」ではなく「電波を返せ」デモを行って頂きたいと思います。
ここで突然、明治維新を例えに持ち出しますが、黒船が浦賀に来てから最初は長州藩や薩摩藩などを中心に攘夷運動が盛り上がりますが、戦争しても外国に勝てないとわかると今度は倒幕のほうへ向かいます。もしあの時、長州藩や薩摩藩が攘夷運動を続けていても何の成果もなかったことでしょう。デモをやっている方にも早く攘夷運動(嫌韓流)から(テレビ局の)倒幕運動、そして(電波の)大政奉還を求める方向に転換して頂きたいと思います。そのほうが多くの人の共感を得ることができて、実りのあるデモになると思います。
平成の龍馬(多田光宏)
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