データマイニングで何が変わるのか

アゴラ編集部


「ビッグデータ」という言葉が一人歩きしています。蓄積されている膨大なデータを分析し、マーケティングなどに利用することなんだろうが、いったい具体的にどんなことを意味するのはイマイチ不明な言葉ではある。この「ITmedia オルタナティブ・ブログ」のように単なるデータ分析も「ビッグデータ」と言っているケースも多い。ビッグデータの利用については、軍事技術などにも利用され、データマイニングにより内戦などで民衆の支持をコントロールするような使われ方もあり、データを利用するのではなく逆にデータに踊らされるという危険性を訴える人もいます。


一方、この「IT Leaders」の記事によると「データサイエンティスト」なる業種も注目を集めています。米国ではデータアナリストを企業経営に活かそう、という動きが活発な様子。また、口コミというアナログなデータ伝達を「ビッグデータ」化するようなことも行われています。「Tech Crunch 日本版」では、シリアル食品がどうやって口コミによって広く伝播するのか、について分析している。また、この「Sd Japan」の記事では、リアルタイムビッグデータなるものを広告に利用するベンチャーができた、と書いています。

広告や小売業にとって「ビッグデータ」はかなり有効な武器になるらしい。それについては、この「ビーカイブ」の「シャッター商店街の逆襲マーケティング」という連載が興味深い。ビッグデータを小売で利用するのは、何も大店舗だけじゃない。むしろ地方の小さな店や小規模チェーンのほうがよりデータを顧客サービスなどに利用できる、と書いています。

表題の記事では、データマイニングの産学連携について書いています。ビッグデータの分析ノウハウを持つ企業とデータマイニングの活用法の研究をしている大学が共同研究をするらしい。いくら研究したくてもアクティブで実質的な「データ」がなければ話になりません。日々膨大なデータが集まってくるネット上のエレクトロニックコマースを利用する、という同じような試みがこれからアチコチで始まりそうです。

MdN Design Interactive
ソフトバンク・テクノロジーと東京理科大、ビッグデータを活用した共同研究を開始


ポケット内に装着するだけでスマホを充電!“体温”で発電する「Power Pocket」、Vodafoneが開発
Techable
英国のVadafoneは世界最大の携帯電話会社です。日本ではSoftBankに吸収され、英国本社はSoftBankやdocomoと業務提携している。そんなVodafoneがスマホなど携帯端末用の充電ガジェットを開発中らしい。これは人間の体温を電気に変換する仕組みになっていて、リリースをみると、ちょっとサイズが大きめながら便利そうなツールになっています。

「艦隊これくしょん」のお供にしたい本
【ネタ倉庫】ライトニング・ストレージ
最近、こうしたCGで武器などを解説した書籍が増えてきています。コンピュータの性能が向上したことも大きいんだろうが、実際に作られた模型を微に入り細をうがって掲載しているものもあります。一方、DMMと角川ゲームズが開発したブラウザゲーム『艦隊これくしょん』略称「艦これ」が人気です。女子の萌えキャラを軍事ネタにするのは『ガールズ&パンツァー』が白眉。こっちは戦車じゃなくて旧日本海軍の艦艇を「艦娘(かんむす)」という萌えキャラにしています。CG軍艦を眺めながら自分が育成した艦隊でゲームをプレイすれば、より興奮すること間違いなし、というわけですな。

入山料、1000円では「効果なし」 京大教授らが富士山の混雑緩和で試算
官庁通信 「今日の話題」
いったい何のために入山料を徴収するのか、という話です。環境整備の資金にするのか、入山者数を減らすのか、ということ。富士山が世界自然遺産になれず世界文化遺産になったことをうけ、入山者から料金を取るという動きがあり、いったいいくらなら抑制効果があるのか、研究者が試算をしたらしい。数千円のエコツアー制にしたらどうか、という話です。

世界最高変換効率44.4%を達成
NEDO
シャープがNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の研究プロジェクトとして、InGaP、GaAs、InGaAsの集光型化合物3接合セルの太陽電池で、世界最高の集光時セル変換効率44.4%を達成した、というリリースです。すでに2012年4月には43.5%になっていたんだが、単一セル内でより受光する面積を広げる工夫をした結果、さらに高い効率を実現できた、という話。現状の普及型シリコン製太陽電池の変換効率は、おおよそ20%です。


アゴラ編集部:石田 雅彦