2月18日、国際報道安全協会(INSI、International news safety institute)が、2013年中に取材中に亡くなったジャーナリストの数を発表しました。これは1年で134人だそうで、65人が紛争地域で亡くなり、51人が犯罪報道など、18人は不慮の事故で亡くなったらしい。国別でみると、最も多かった20人が、2年連続でシリア。次にフィリピンの14人、インド13人、パキスタン9人、ソマリア8人、ブラジルとエジプトが6人、コロンビア、メキシコ、ナイジェリアが4人ずつ、となっています。
犠牲者の多くが銃撃によるもので、92%がその地元のジャーナリストだったそうです。このサイト、トップ画像では、2月6日、ブラジルのバス運賃値上げ抗議デモを取材中、デモ隊参加者が放った手製ロケット花火が頭部に当たって死亡したカメラマンを追悼するため、カメラを置いて抗議するジャーナリストたちの写真が掲載されています。こうした花火とも言えないロケット弾は、ウクライナの反政府デモでも使われている。いつどこから飛んでくるかわからない攻撃にジャーナリストたちがさらされている、というわけです。
取材中に亡くなったジャーナリストと言えば、2004年にイラクで二人の日本人フリージャーナリストが武装集団に襲撃されて亡くなり、2007年にはミャンマーで反政府デモを取材していた映像ジャーナリストが、また2010年にはタイの反政府デモを取材中のロイター通信カメラマンが射殺されています。さらに2012年には、シリアで女性ジャーナリストが銃撃戦に巻き込まれて亡くなっている。
INSIは、単に不運ではなく、意図的にジャーナリストを狙うケースが増えている、と言っています。これは犯罪組織はもちろん「不都合な真実」が暴かれることを恐れる紛争当事者らが、ジャーナリストの口を封じようとしているため、と考えられています。シリアにみられるように、世界各地で起きている紛争や内乱では、どちらにも大義や正義がありません。ブラジルでデモ隊からロケット攻撃を受けたカメラマンのごとく、反政府勢力だからといって大義があるわけでもない。
一方、フランスに本部を置く非政府組織、国境なき記者団(RWB、Reporters Without Borders)は、2月12日、2014年度版の「世界の報道の自由度ランキング」を発表しました。日本は相対順位で世界の59位らしい。2013年が53位。これが基準とも順位付けに意味があるとも思えないんだが、2012年は22位だった。かと思えば2006年が51位だったので、これに一喜一憂してもしょうがない。
むしろ、ジャーナリストがターゲットになりつつある、という状況のほうが、報道各社の取材行動に影響が大きいだけに心配です。今回のINSI報告では、死亡数が発表されているんだが、拉致されたり行方不明になりいまだ生死定かではない人数もかなりの数にのぼります。かつては、反政府組織などの取材対象にシンパシーを感じて現地へ入るジャーナリストも多かった。しかし、それも今では難しい。報道活動の動機づけとインセンティブが問われる時代になっている、とも言えます。
INSI
INSI publishes annual analysis of journalist casualties around the globe
8月11日を新たな祝日「山の日」に 自民、祝日法改正了承で2016年にも実現へ
官庁通信「今日の話題」
学童にはあまりうれしくないニュースです。7月の第三月曜日、という微妙な「海の日」もすでに夏休みに入っている可能性もあるから不評です。この記事では「山の日」について書いているんだが、8月11日に決まりそうらしい。勤労者や企業にとっても、お盆中とか直前に休みがあるのは実は迷惑なんじゃないでしょうか。山小屋の経営者あたりが圧力団体になって制定を進めてきたらしいんだが、山小屋も「海の家」と同じ既得利権です。新規参入はなかなか難しい。ナチはワンダーフォーゲルを利用しました。誰も反対できないことにこそ、何やら欺まんが隠れているような気がします。
Researchers sequence genome of human mouth bacterium
PHYS.ORG
ヒトの口腔内には、歯周病菌など、いいものや悪いものを含む、いくつかの微生物が共生しています。150から200種類くらいいるらしい。これらの細菌類の多くは、口の中から出して実験室で培養しようとしてもうまくいきません。すぐに死んじゃう。だから、これまで研究が進んでいなかったんだが、この記事では、米国オハイオ州立大学とオークリッジ国立研究所の研究者らが「Tannerella BU063」という菌のゲノムを解読した、と書いています。これは、これまで培養が成功していなかった菌です。歯周病菌の一種である「Tannerella forsythia」という既知の菌のゲノムとよく似ているんだが、二つの遺伝子で44%も違いがあったらしい。歯周病菌のメカニズムはよくわかっていないことが多く、今回の研究の結果、ヒトの口の中の細菌について今後より解明されることが期待されています。
ゴリラの筋肉は植物でできている? ステーキよりもバナナのほうが良質なタンパク質だった!
ビーカイブ
ヒトの必須アミノ酸は、一般的に9種類、と言われています。トリプトファン、トレオニン、リシン、バリン、メチオニン、ロイシン、フェニルアラニン、イソロイシン、ヒスチジン。これらは、ヒトの体内で作ることができず、食べ物など外部から摂取する必要があります。9種類がすべて含まれているタンパク質食品は多く、タンパク質を含む食品を意識して食べていれば、ほぼこれら必須アミノ酸を補充することができる。偏食傾向のある人だと要注意なんだが、動物性、植物性、どちらのタンパク質でもバランスよく食べたほうがいいです。もちろん、肉ばかりでもダメ。植物性のタンパク質は侮れません。でも、この記事のようにバナナだけでOKというわけにはいきません。バナナに含まれる必須アミノ酸は、メチオニン、リシン、トリプトファンなどなんだが、いわゆる「アミノ酸スコア」で牛肉や卵、大豆などが100に対し、バナナは66。あくまでもバランスが重要、というわけです。
Apple Has Already Released the iWatch
Slate
出る出る、と言われていたアップルの新ガジェット「iWatch」がいよいよ発表目前か、という記事です。これまで関連特許の出願状況などから、真偽不明だったこの新製品が次第に信憑性を帯びてきた。まだ詳細は不明ながら、健康診断をしてくれる、とか睡眠をコントロールする、とかいろいろ情報が飛び交っています。この記事では、それら特許などから、いったいどんな製品になるか予測してます。iPhoneなど、自社のほかの製品と共食い状態になるのは避けたいので、何か住み分けできる機能が付いてくるだろう、と書いています。
アゴラ編集部:石田 雅彦