アートフェア東京2014に行ってきました

矢澤 豊

昨日(3月7日)の午後、東京国際フォーラムで開催中のアートフェア東京2014に出かけてきた。


3年前に知人の香港のギャラリーが出展したのをお手伝いして以来だ。

それにしても、3年前より規模が小さくなっていることに、予想していたことではあるが、失望。香港のインターナショナル・アート・フェアや、アート台北に比べて、いささか恥ずかしいレベルだ。

所詮「クールジャパン」などとほざいてみても、行政が成功した産業にのっかっているだけだということがよく分かる。

そして展示作品なのだが、アーティストのパワーが感じられる作品が少ない印象を受けた。陳腐化したポップ・シュルレアリスムや、現代日本の「無機質・無気力・無抵抗」みたいなイメージを具現化した作品群。現代に鏡をかかげてみせるのもけっこうだが、そんな鏡ばかり見ているのも自虐的ナルシシズムだ。うんざりしてくる。

個人的に気に入ったのは、パッパキ カフェ プロジェクトが出展していた近藤亜樹さんの作品。ギャルリーためながが展示していた菅原健彦氏の作品。そしてGALLERY KUGOの井上洋介氏の作品。井上氏は展示スペースで作者自身が積極的に応対してくれてものすごく好感。私、単純です。

井上氏の自己紹介

「私は日本的美術の在り方を探るため、西洋における絵画の概念(マチエール)と日本の伝統工芸(漆芸)を融合させたいと考えている。
私は輪島で漆芸作品を観た時の感動が忘れられない。人間技とは思えない繊細さ、そして強烈な質感。このどれもが絵画として大きな可能性を秘めていると思う。しかも両者には素材に同じく樹脂を使っていることなど、似ている点があるのだ。
私は日本のこの時代に生まれ、育ち、学んだ人間だからこそできる表現を提示し、発表していきたい。」

皆さん、応援してあげてください!