活躍できる「男前」な女性の条件とは --- 東猴 史紘

アゴラ

(1)もはや男性と同じ働き方をする女性が活躍する

日経ウーマン5月号に「女性が活躍する会社BEST100の発表」とあったので買って読んでみた。1位・資生堂、2位・住友生命、3位・日本IBM・・・20位・日本HP。トップ20位までに保険会社が5社もランクインしているのが印象的である。安倍政権は女性の社会進出を促進させ経済成長を目指すウーマノミクスを本格的に始動させた。今後、社会で活躍する女性が増えていくのは間違いない。

ではどんな女性が活躍するのだろうか? 日経ウーマンの特集を読んで私が思ったのは結局、男性と同じマインドをもって男性並みに働く「男前な女性」が活躍するということだ。


(2)自分をタレントマネージメントする力

具体的には、自分のキャリアを自分で考え、成果目標を立てて、その目標に向かってチャレンジするというプロフェショナルなマインドが求められる。日経ウーマンの誌面でも組織で必要とされるのはこんな人!というページで「自分のキャリアについて主体的に考えられる人」や「やる気」「挑戦」「自立と自律」「貪欲」「果敢にチャレンジする人」など、男性ビジネス誌と同様の単語が飛び交っている。

特に自身のキャリアを主体的に考えることを企業担当者が求めていることからも、自分をタレントとして捉え、どんな分野で勝負するかを考える自己マネージメント力が必要な時代になっていくようだ。まさに男前な世界である。

(3)女性タレントは男性タレントよりマインドが強い

実際、タレントの女性は極めて男前なマインドを持っている。

例えば、友人の元アナウンサーは以前、筆者のブログでも書いたが名刺交換を求められたとき、「名刺持ってないんです。私の顔が名刺です。」と答えるほどアグレッシブなマインドである。仕事以外の時間もレッスン、ランニング、勉強と自己投資に使っている。結果、テレビはもちろん主要週刊誌に掲載されてない月はないのではないかというくらい売れっ子となった。

別のタレント友人は「ただのタレントじゃ嫌だ。私の名前がそのままジャンルになるくらい頑張ってやる」と日々、撮影にイベントにまい進している。SNSでファンの人を取り込み、きちんとコメント返しをして心を掴んでいく様子は何としても結果を出すんだという狂気すら感じる。

某芸能マネージャーは「彼女らはもはや男だよ。というか男よりすごい。男タレントは何かにぶつかると落ち込む期間が長いが、女は這い上がってくる。」と話す。彼女らはまさに日経ウーマンで企業担当者が活躍する女性の条件に当てはまっている。

(4)働きやすい環境が整えられても活躍するには

今、安倍政権は女性活躍推進を目指している。具体的な政策としては日経ウーマンでもあげられているが「すべての上場企業で役員に1人は女性を」「20年までに女性管理職の割合を30%に」「待機児童ゼロを目指す」「子育て後の再就職や起業を支援」の4つである。

つまり、これらの政策が実行され実現に向い、さらに主婦の103万円の壁(配偶者控除の縮小・廃止)や長時間労働慣習などがなくなれば女性の社会進出の環境は整ってくる。女性にとって働きやすい社会にはなるはずだ。

しかし、活躍するというレベルまでいこうとすると、もはやどんな環境でも結果を残してやるという「男前」な女性にならなくてはならないのだろう。

東猴 史紘
元国会議員秘書
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