フェイスブック、アップルなど決算速報 --- 安田 佐和子

アゴラ

フェイスブック

引け後に発表した1~3月(第1四半期)決算では、株式報酬と関連する税金の費用を除いた調整済み純利益が前年同期比184%増の3億1200万ドルだった。調整済みの1株当たり利益は34セントと、市場予想の24セントより格段に強い。売上高は前年同期比72%増の25億ドルと、市場予想の23億6000万ドルを大幅に上回った。部門別でみると、広告が82%増の22億7000万ドル。携帯端末ベースは59%を占め前年同期の30%を上回っただけでなく、市場予想の56%も超えた。

1日当たりのアクティブ・ユーザー数は前年同期比21%増の8億200万人、携帯端末の1日当たりアクティブ・ユーザー数は43%増の6億900万人となっている。月当たりアクティブ・ユーザー数は15%増の12億8000万人で、携帯端末ベースでは34%増の10億100万人だった。なおデビッド・エバースマン最高財務責任者(CFO)は年内終盤に退任する見通しも、合わせて発表している。時間外取引で、一時3%超の上昇を遂げた。

アップル

引け後に発表した1~3月(第2四半期)決算で、純利益は前年同期比7.4%増の10億2000万ドルだった。過去最高益を達成している。調整済み1株当たり利益は11.62ドルと、市場予想の10.17ドルより強い。売上高は4.6%増の456億5000万ドルと、市場予想の435億3000万ドルを上回った。粗利益率は39.3%と、市場予想の37.7%より良い数字を示す。

部門別動向をみると、iPhoneが4370万台と前年同期の3740万台より強い数字を叩き出した。市場予想の3770万台も上回り、売上の屋台骨としての存在感を強めている。一方でiPadは1635万枚と、前年同期の1950万枚より弱い。マックは410万台と、前年同期の400万台を小幅に上回った。

否が応でも、iPhone 6への期待が高まりますねぇ。

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(出所 : iphone6rumors)

4~6月期の売上高は360億~380億ドルと予想し、中央値は市場予想の378億7000万ドルに届かず。粗利益率は37~38%を見込んでおり、中央値は市場予想の37.3%を上回った。

株主還元策として1300億ドルと掲げ、自社株買いを600億ドルから900億ドルへ引き上げた。四半期配当は、従来および市場予想の3.05ドルから3.29ドルへ引き上げている。7対1の株式分割も発表。また年内に社債発行に踏み切る見通しも明らかにした。通常時間外で一時は取引停止を迎えたが、決算発表の約15分後に再開し一時8%超の急騰を遂げた。

ジンガ

引け後に発表した1~3月(第1四半期)純損益は6120万ドルの損失と、前年同期の4130万ドルの黒字から赤字転落した。調整済み1株当たり損失は1セントとなり、市場予想と一致。売上高は前年同期比36%減の1億6800万ドルだったが、市場予想の1億6340万ドルを上回っている。

月当たりアクティブ・ユーザー数は1億2300万人となり、前年同期の2億5300万人から大幅減。ただし、2013年10~12月期の1億1200万人からは10%増加した。1~3月期のアクティブ・ユーザー数は2800万人と前年同期の5200万人から大幅に減少した半面、前期比では7%増だった。仮想グッズ販売額を指すブッキングは30%減の1億6100万ドルながら、同社従来予想の1億3800万~1億4800万ドルを上回った。

4~6月期見通しは、売上高につき1億4000万~1億6000万ドル。市場予想の1億9380万ドルを大きく下回った。1株当たり利益はブレークイーブンから1セントの損失を見込む。市場予想は1セントの損失だった。

2014年の1株当たり利益は1~3セントとし、市場予想の1セントより強い。仮想グッズ販売総額を指すブッキングは7億7000万~8億1000万ドルと見込む。なお2014年創業者のマーク・ピンカス会長職に留任しながら、経営に関与しない方針を固めた。ジンガ・スタジオの社長に、アレックス・ガーデン氏を指名下とも発表。時間外取引で、特に経営陣刷新を手掛かりに一時4%超も上昇した。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年4月23日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。