改善されつつある東京都の「ウェブアクセシビリティ」 --- おときた 駿

アゴラ

議員になってからというもの、

「○○の件で東京都にクレームを入れたいんだけど、窓口がわからないじゃないかっ!教えろいっ!」

というお問い合わせをメールやTwitterでよくいただきます。ネットを通じて私にコンタクトするくらいだから、ネットを使えるはずなので、東京都の該当部署のホームページを調べればわかりそうなものなのですが…


はい、東京都のホームページ、ほんっっとに見つけられないんですね。苦笑

問い合わせを受けて私が探してみたものの、見つからずに内線で担当部局にお伺いすることもしばしば。。

こうしたホームページの不備、そして全体的な統一感のなさについては、昨年の決算委員会で指摘をし、改善に向けての答弁を引き出しました。

東京都のホームページに、年間3億円以上?!

こうした欠点に加えて私が着目している点に、「ウェブアクセシビリティ」という概念があります。

これは文字通りアクセスのしやすさを示す指標で、その定義や範囲は多岐に渡るものの、主に障がいをお持ちの方でもスムーズにHPを利用できるかが重要です。

視覚が不自由な方への読み聞かせ機能が完備されているかどうか、などがわかりやすい点ですが、例えば下記のようなお問い合わせフォーム。まずもって見つからないことに加えて(!)、ようやく発見すると…

部署名と電話番号が書いてあって、一見問題がないように思えます。しかしこれでは、聴覚や言語に不自由がある方はお問い合わせができません。

FAX番号もしくはメールアドレスが併記されて初めて、ウェブアクセシビリティ、つまり障がい者に配慮したウェブサイトと言えるのです。

このような観点からもまだまだ非常に問題が多い東京都のウェブサイトですが、答弁通り徐々にではありますが改善が進みつつあります。

まずは都庁のIT改革を主導する総務局が、5月15日にシンプルながらもかなり見やすいページにリニューアル完了しました。

東京都総務局

問い合わせ一覧も見つけやすく、メールアドレスも完備されてアクセシビリティに対する配慮もばっちりです。

今後はこの総務局のクオリティを基準に都庁全局のホームページリニューアルに向けて動くとのことなので、迅速な改善が行われるように引き続き注視していきたいと思います。

また、アクセシビリティへの更なる配慮については、有識者と都庁担当者との意見交換会なども計画しておりまして、こちらについてまた進展があればご報告をしたいと思います。

とくに2020年にパラリンピックが開催される東京都。すべての人たちがアクセスしやすいウェブサイトをしっかりと構築していきたいですね。

良い週末をお過ごしください。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は都議会議員、おときた駿氏のブログ2014年6月13日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださったおときた氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。