W杯、チケット購入者が一番多い国は? --- 安田 佐和子

アゴラ


ワールドカップ、盛り上がってますね~。スタジアムを埋め尽くす人々の表情が、まぶしくて仕方ありません。

地球上で約32億人と全人口の約半分が試合を視聴する見通しである一方、ブラジルには世界各国からラッキーなファンが押し寄せスタジアムに花を咲かせています。では、最もチケット購入者が多い国はどこなんでしょうか?

FIFAのデータを元にフォーブス誌が伝えたところ、ブラジル大会とあって開催国のファンが136万3179枚買い上げていたんです。もちろん国別では堂々1位で、大会のチケット総数の60%に達していました。そのほか南米諸国から数多くのファンが詰め掛けたことは言うまでもありません。デフォルト懸念もなんのその、アルゼンチンは6万1021枚と3位に浮上しています。コロンビアも5万4477枚で6位、チリは3万8638枚で8位、メキシコは3万3694枚と10位でそれぞれランクイン。トップ10のうちブラジルを含め、南米が半分を占めていました。

反対側のサッカー大陸はというと、ドイツが4位で5万8778枚でした。5位はイングランドで5万7917枚ですから、初戦の敗北は選手だけでなくスタジアムにつめ掛けたファンの財布にとっても痛かったことに違いありません。フランスは8位に入り、3万4865枚でした。ちなみにドイツの首都ベルリンからブラジルのサンパウロまで飛行時間は約15時間、イングランドからは約11時間40分、フランスのパリからは約12時間。東京から約1日かかってしまうことを踏まえれば、まだ楽ですね。

意外だったのが、オーストラリア。5万2289枚で7位だったんです。シドニーからの飛行時間は約20時間と拷問に近い上にFIFAランキングも62位とはいえ、ファンの熱意はヨーロッパ勢にも南米勢にも負けません。

開催国ブラジルに次いで、チケット購入者が多かった国は……。日本? ポルトガル? それともスペイン?

違います。サッカー発展途上国といわれて久しい……アメリカでした!

(出所 : Global Post)

ニューヨークからだとサンパウロまで飛行時間は約10時間と、距離的には南米以外のどの国よりアドバンテージがあったせいか、お買い上げチケット数は19万6838枚だったんです。FIFAランキングはチリの上、ギリシャの下の13位ながら、潜在力が高いだけに2002年にはベスト8、2010年大会でもベスト16に進出しています。注目度が高まると同時に選手育成に成功すれば、あと数大会重ねれば未来のサッカー大国のタイトルを獲得するのも、夢ではない?

(カバー写真 : Forbes)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年6月18日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。