同級生はいつしか「家族」のような関係になっていく --- 内藤 忍

アゴラ

今年一番びっくりしたニュース。それは、昨日の夕方報道された、テレビ東京の報道番組「ワールドビジネスサテライト」メインアナウンサーを務める大江麻理子さんと、マネックス証券社長CEOの松本大さんとの結婚でした。

実は、松本さんは大学時代の教養学部の同じクラスの同級生。その「文1文2 17組」はとても仲が良く、今でも年末に定期的に忘年会を開いたり、一緒に旅行に行ったりする関係です。


マネックスで仕事をするきっかけも松本さんが作ってくれました。1999年に外資系の資産運用会社で仕事をしていた時、日経新聞に「ソニーと松本大 折半出資でマネックス設立」という記事を見つけ、クラスメイトの活躍にエールを贈ろうと、社員4人しかいなかった株式会社マネックス(まだ証券免許を取る前でした)の小さなオフィスに遊びに行き、そのまま転職を決めてしまったのです。

松本さんの魅力は、品格と多面性だと思います。左脳のロジカルな部分と右脳の抒情的な部分。厳格でストイックな側面といい加減でだらしない側面。少年のような純粋な側面と老練な戦略家のような側面。真面目でもなく、不真面目でもない。そんな、つかみどころのないキャラクター。そして、下ネタを言っても下品にならない品の良さがあります。

マネックスでの12年間は、「大学のクラスメイト」というのを忘れて「上司と部下」として一緒に仕事をしました。神田錦町の小さなオフィスで4人で始まった会社が、上場し、今では世界に拠点を持つ東証一部上場企業になっていく。会社が成長していく中で、傍で見ていて思ったことは、「天才というのは、人に努力を見せない人」だということです。

長期投資家の啓蒙活動に達成感を感じ、マネックスグループを離れようと決めた時も、気持ち良く送り出してもらえ、その後も年に数回2人でお酒を飲みに行く関係が続いています。同級生ですが、こちらがお世話になりっぱなしで、何もお返しができていないのを心苦しく思っています。

ところで、今回のニュースをいち早く教えてくれたのは、高校時代の同級生で広告代理店で仕事をしている吉田茂さんでした。

吉田さんは、最初に書いた「内藤忍の資産設計塾」という本の出版パーティの企画をお願いしてから、資産デザイン研究所の設立記念パーティのプロデュースまで、いつも何かあると助けてもらっている存在です。会うのは年に1回くらいですが、もう40年近い付き合いになります。

学生時代の友人というのは、家族のような関係になっていく気がします。家族とは「家族として生まれる」のではなく「家族になっていく」ものだと思いました。ずっと会わないでいても、水が流れるように関係がずっと続いていく。本当にありがたい存在です。とは言え、甘えているばかりではなく、そろそろご恩返しもしないといけません。

昨日の夕方にニュースを聞いてから、うれしい気持ちがわき上がるだけではなく、何だかテンションが上がっています。マスコミの報道、仕事への影響、……様々なリスクがあることを、受け入れた上での結婚の決断。その勇気に心が揺さぶられているからかもしれません。

松本さん、本当におめでとうございます!

(写真はネットから)

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年9月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。