10月に入りハロウィンの前哨戦のごとく、米株相場からして薄気味悪い様相を呈してきました。
小売関連は戦々恐々とするどころか、喜色満面なはず。米小売業協会(NRF)の調査で、今年のハロウィーンにコスチュームを購入する予定と回答したアメリカ人は67.4%と、統計を開始した2003年以来で最高をマークしていたんです。気になる支出額は1人当たり77.52ドル(8450円)と、前年比で3.3%の増加する見通し。総額は74億ドル(8070億円)に達するといいますから、中国がアルゼンチンに融資協定を結んだ額に相当します。
NRFのマシュー・シェイ最高経営責任者(CEO)は、結果を受けて「子供から大人、さらにはペット向けまでコスチュームはバラエティ豊富で、あらゆる層がハロウィ—ンを盛り上げていくに違いない」と予想。しかも今年はストライクにも金曜日にあたるため、全米各地にて「史上最高の人出でにぎわうだろう」と豪語しています。イベントには命をかける勢いのアメリカ人ですから、今年はハイパー・クオリティな仮装で多くの人々がストリートを闊歩すること間違いナシでしょう。
ハロウィーンで一番気になるのは、今年イチオシのコスチューム。アドウィークが伝える大人気の商品はというと……。
やっぱり、ヒットした映画のキャラクターが断トツの強さを誇ります。まずは、ディズニー関連。ハロウィーン支出額予想74億ドルのうち28億ドル(3050億円)をコスチュームが占め、さらにそこから260万ドル(2億8340万円)がディズニー関連に振り向けられるといいますから、脱帽します。今年の目玉は当然、「アナと雪の女王」。エルサの衣装なら、ありのままの姿に飽き足らない子供や大人が飛びつきそうでしょ?アメリカだと大人の女性用のセクシーが9月末時点で売り切れたといいますから、氷をも解かすフィーバーぶりが伺えるというもの。でも、ご安心あれ。エルサを誰かに奪われたなら、オラフになりきる手もありますよ。
さすがアメリカ、オラフのセクシー・バージョンまで用意!
(出所:Yandy)
同じく260万ドルが見込まれるコスチュームこそ、スパイダーマン。映画「アメージング・スパイダーマン2」を観賞した勢いで、ウェブを通じ商品検索する男性陣が想像できます。もうひとつ、映画「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」も、忘れてはなりません。ラファエルやドナテッロなど複数のキャラクターを抱える事情もあって、衣装売上高は180万ドル(1億9620万円)に届く期待大なんです。
その他、映画なら今年は「マレフィセント」、「トランスフォーマーズ4」、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が狙い目でしょうか。思い切って「猿の惑星:新世紀ライジング」で蜂起するのも、アリだったり?
もっと奇想天外なコスチュームをお望みなら・・・アメリカだけでなく日本でも大旋風を巻き起こした「アイス・バケツ・チャレンジ」はいかが?
39.99ドル(4360円)と、雑な作りの割にお高めですけどね。
(出所:Today.com)
今から心躍るハロウィーン、ニューヨーカーにとって心配の種は天候です。2011年はハリケーン「サンディー」が直撃し、2012年はまさかの積雪を経験しましたからね……。
(カバー写真:Party City)
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年10月2日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。