昨日は4か国不動産投資セミナーでした。日本財託(日本)、フォーランド(フィリピン)、ステイジア(イギリス)、アンナキャムパートナーズ(カンボジア)という、それぞれのエリアのスペシャリストが集まって、国内外の不動産投資の可能性を「水平比較」できる内容です。青山のセミナー会場は、50名の参加者で満席でした(写真)。
資産デザイン研究所が他の「お金の専門家」と根本的に異なることは、「金融資産と実物資産の最適なアロケーションを考えるアプローチ」と「自分でやって良いと思うものを人に提案する」というポリシーです。
投資信託もFXも株式も債券も全ての金融商品を自腹で投資して、良いと思う方法だけを提案してきました。不動産投資も日本、先進国、新興国と様々な国に自分で行って、実際に投資した上でご紹介するようにしています。
資産運用のアドバイスをする人の中には、人にはすすめるけど、自分ではやらないという人も少なからずいるようですが、投資家の皆さまと「同じ船に乗る」というのが基本スタンスなのです。
そんな話をすると「内藤さんが、みんなからお金集めて、ファンド作らないのですか?」と聞かれることがあります。
残念ながら、そのような予定はまったくありません。なぜなら、そんなお任せの運用をするのは、2つの点でデメリットがあると考えているからです。
1つは、ファンドのような形式にしてしまうと投資家のメリットが小さくなります。運営にかかるコストを負担してもらうことになります。また、不動産投資のような、減価償却や相続税の圧縮といった節税メリットは取れなくなります。お任せで投資ができるようになっても、メリットが小さくなってしまったら本末転倒です。
そしてもう1つの理由は、投資する商品は共通するとしても、そのアロケーションの方法は人によって異なり、オーダーメイドが必要だからです。
資産運用は、まずその人の投資の目的から考えていくのが王道です。キャピタルゲインなのか、インカムゲインなのか、それともタックスメリットなのか。それを明確にした上で、自分がどこまでのリスクを取るかを決めて、その範囲で最も効率的と思われる資産配分を決定します。
このプロセスは極めて個別性の強いもので、金太郎飴のような大量生産では対応できないと思います。
金融資産が少ない時は、コストもあるのでオーダーメイドにするのは難しいかもしれません。しかし、金融資産が1000万円を超えてきたら、バランス型ファンドやラップ口座といった「他人任せ」の運用を卒業して、次のフェーズに入るべきです。そこでは、金融資産だけでは無く、実物資産も組み合わせた、広い投資対象からのアロケーションを検討すべきなのです。
フレンチレストランのコースメニュではなく、アラカルトの注文
既製品のスーツではなく、オーダーメイドの注文服
建て売り住宅ではなく、注文建築
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資産運用も、同じです。金額が大きくなるにつれ、既製品からオーダーメイドへ変えていく。それが、結果に対して納得できるお金との付き合い方につながると思います。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年4月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。