実戦経験が活かされたロシアの新型戦車とは

いつの時代も兵器は「現実の実験場」で試され、相手を凌駕するものへと進化します。敵や仮想敵が武装をアップデートすれば、盾と矛の関係でそれに対抗する兵装をほどこさねばなりません。ただ「実験場」もいろいろあり、旧型兵器が混在する、いわゆるイスラム国(IS)との戦い程度では最新兵器同士がぶつかり合うわけではないのであまり意味はない。その点で今の「最前線」はウクライナです。


ウクライナでは、新たな「東西冷戦」の結果、両軍の最新軍事力がぶつかり合い、一種の「兵器の実験場」になっているようです。陸上兵器、特に戦車の性能が試されている。表題の記事では、ロシアが新たなタイプのT-14戦車をお披露目した、と書いています。ロシアの無限軌道を用いた陸上車両兵器のプラットフォームは「Armata」と呼ばれ、砲塔を乗せれば戦車、対空火器や野砲を乗せれば対空自走砲や自走砲、すべてとっぱらってスペースを使えば兵員が搭乗できる装甲輸送車になります。


ロシアの新型「T-14 Armata」戦車。

表題の記事では、2015年のロシアの軍事パレードの予行演習でArmata系列の各種陸上兵器が登場し、その中に新しい戦車もあった、と書いています。この新型戦車には、ウクライナでの経験が活かされているようです。写真では、砲塔の形状やアクティブアーマー(爆発反応装甲、Explosive Reactive Armor、ERA)の配置、照準装備などを秘匿するためか、トップ部分がカバーされている。本番の戦勝記念パレードでは、このおおいが外されるはずですが、2009年に正式化された日本の陸上自衛隊の最新「10式戦車」がどこまで対抗できるのか、「盾と矛」の関係は日進月歩なので興味深いところです。

2015年5月9日に行われる第二次世界大戦の対ドイツ戦勝記念パレードの予行演習の様子。

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INSIDER
Russia just unveiled its new Armata battle tank


MINI’s augmented-reality glasses allow drivers to see through the body of their car
DEZEEN
ドイツBMWが車体を透過して周囲を眺めることのできるメガネを開発した、という記事です。中国・上海のモーターショーで公開されたもの。BMWの「MINI」を使ったデモを見ると、クルマの外の世界が見えてしまう、という状態がよくわかります。また、このメガネをかけたまま車外へ出ると、自分のクルマに関する情報を得ることもできるようです。

Depression Linked to Joint Inflammation
Counsel&Heal
うつ病は精神の病ですが、実際のフィジカルな疾病にも関係するらしい、という記事です。うつ病を発症すると関節炎も合併するそうです。関節炎の患者が、うつ病にかかりやすいのか、そのへんの因果関係はまだよくわかっていないようですが、これはスイスで14,348人が参加した調査の結果です。

「ネット荒らし」を予測するアルゴリズム
WIRED.jp
ネット上の複数の書き込みから「ネット荒らし」をしそうな人物を特定できるようになった、と書いている記事です。そういう書き込みをする人物は、サイトやコミュニティに入った最初から明らかに言動がおかしいらしい。さらに、スペルミスや文法の間違いなども多く、こうした情報からネット荒らしをする可能性を分析するようです。そのうち、こうした人物には「予防拘禁」的に書き込ませないようになるかもしれません。

President Obama Attempts to Defend the Administration’s Latest Drone Disaster
ALTERNET
日本では首相官邸の屋上に墜落していたドローンで、にわかに法規制が論議されていますが、武器としてのドローンはすでに世界中で多くの民間人を殺害しています。そのほとんどは米国軍の軍事活動によるものですが、中にはCIAがからんだものもある。この記事では、アルカイダのテロリストを標的にした米国大統領のドローンの攻撃許可について書いています。ドローンを含んだロボットによる軍事攻撃については、ジュネーブ条約などでもまだハッキリとその範囲について決められているわけではありません。しかし、ドローン攻撃による民間人の被害が増え続け、米国もなんらかの自主規制に動き出すようです。


アゴラ編集部:石田 雅彦