すれ違う新国立競技場を巡る政府と舛添知事。

度々わたくしのブログでも取り上げている新国立競技場問題ですが、報道と東京都側の言い分だけ聞いていては不公平だろうということで、山田太郎参議院議員に頼んで文科省からのレクチャーを一昨日受けて参りました。


余談ですが、こうした都政・国政で気軽に一気通貫した政策調査ができることは、小回りの効く日本を元気にする会の強みでもあります。

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新国立競技場関連の過去記事はこちら
http://otokitashun.com/tag/%E6%96%B0%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E7%AB%B6%E6%8A%80%E5%A0%B4/

折しもレクチャー当日は、朝刊などの各紙で

「政府側、東京都の新国立競技場建設費負担の根拠を法整備か」

というニュースが流れていたばかり。
これは

「国立施設の整備費を地方自治体に負担させることは、地方自治法で禁じられている

という舛添知事の主張に対して、国側が新立法で対抗しようという、言わば真正面から殴り返すような方針です。

さすがにこれは不味いんじゃないの…ということも含めて、国側の言い分を伺いました。

「東京都とはオリンピック・パラリンピック準備局の局長クラスを始めとして、舛添知事就任後からも二桁を数える回数で事務方同士の折衝を重ねている
「了承を得たわけでは勿論ないが、費用負担についてもたびたび俎上に登っている」

など、まあ概ね予想通りの回答がありつつ(だから組織内の情報共有はどうなっているのだ!)、上記の法整備に対する報道内容について文科省側(出席者は課長クラス)の見解を伺うと、

新立法についてはむしろ、舛添知事側から提案されてきた
「国としては現在の法体系の中でも東京都側の負担は可能だと考えているが、そのほうが東京都側が負担を拠出しやすいのであれば、立法してもかまわないというスタンス」

というものでした。
(私なりの要約なので、一言一句正確ではありません。念のため)

これを聞いた時の私の率直な感想は、

なるほど、舛添知事も上手い落とし所を見つけたな…

というものでした。
国側が立法してしまえば、後は都としては負担をせざる得ません。
ですが舛添知事としては、

「都民の税金を守るために、ここまで精一杯闘った。
 しかし、国は立法までして負担を求めてきた!これでは私もやむを得ない…」

と、自分としての面子も保ちつつ、温和な結論に辿り着けるわけです。
やはり政治家、結果は計算しながら喧嘩をするんですね!
…なんて思ってたら、翌日12日に出たニュースがコレですよ。

舛添都知事 憲法持ち出し文科省をけん制(TBS系(JNN))
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150612-00000017-jnn-soci

「国が根拠法を作って都に負担を求めることは、憲法違反だ!

と、舛添知事が思いっきりまた殴り返しているんですけど!
文科省さん、全然言ってる温度感が違うじゃん?!

もう正直、双方の事務方の言い分を聞いてるだけでは、都議会議員ですら意味がわかりません
この問題は果たして、どっちの方に向いていつ決着するんでしょうか…。

そんな新国立競技場問題については、明日14日17時~のニコ生番組にて、参議院議員山田太郎さんと共に国政・都政の双方の立場から徹底的に解説予定です。

政府VS東京都!?どうなる新国立競技場問題、国会議員と都議が徹底解説!【元気が出るねット】
http://live.nicovideo.jp/watch/lv223965330

まだ先行きの見えぬ本問題ですが、舛添知事側でも自民党側でもない客観的な立場の国会議員と都議会議員が議論できる機会はなかなかないと思いますので、ぜひ皆さまと一緒に考えていけたらと思います。

結論めいたものはなくて申し訳ありませんが、それでは、また明日。

おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。

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