山本太郎の謝罪ぷりがカッコ悪い件

新田 哲史

どうも新田です。頭痛の際はケロリンを飲みますが、メロリンQの暴走には頭が痛くなるばかりです。山本太郎氏に対しては選挙時の個人的な怨讐はさておき、ゼロ戦を研究した米軍ばりに、彼と彼の取り巻きによる炎上マーケティング戦術は観察しがいのある対象でありまして、それはそれは次から次に繰り出す陣営のネタ繰りには、関心を持っておりました。しかし、さすがに今回ばかりは度を越したようで。時事通信の速報から。

山本太郎氏を厳重注意=参院議長
山崎正昭参院議長は25日、山本太郎参院議員(生活の党と山本太郎となかまたち)を議長室に呼び、安全保障関連法の採決に先立つ本会議で喪服を着て安倍晋三首相らに焼香するしぐさをしたことを厳重注意した。議長は「次は容赦しない。議員バッジを外すことになるかもしれない」と述べ、国会法に基づく除名をちらつかせて警告した。
 議長は「神聖な本会議場の品位を汚す行為だ」などと厳しく批判。これに対し、山本氏は「議会制民主主義の破壊に対する自分なりの表現だったが、本会議場でのふるまいとして正しくなかった」と陳謝した。(2015/09/25-15:30)

わーい、怒られた( ´ ▽ ` )ノ。。。なんて個人的な快哉は慎みますが、山崎議長から太郎は2年前の秋にも天皇陛下への手紙直訴問題で怒られて皇室行事への出禁を食らったのは記憶に新しいところ。まあ、このときは議員就任から日が浅かったことや、天皇制を本音では辞めたい共産党とかサヨクラスタの擁護の声もあって、なんとか懲戒は逃れたわけですが、その後も小沢さんを篭絡して「メロリンQと愉快な仲間たち」(うそ)とかいうキラキラネームの党名を結成したり、全会一致が通例のテロ非難決議をばっくれて「自分はテロリストではない」と言い訳するとか、もはや憲政史上に残る炎上ネタ芸を繰り広げ続けておりました。

※「ひとり牛歩」の釈明をするブログ

まあ、永田町の感覚からあまりに離れたネタ繰りぶりに、芸能界人脈による知恵者がいるのかと思いきや、自称山本太郎のメディアプロデューサーたることを嬉々としてFacebookで報告しちゃうガレイさんあたりに吹き込まれたんじゃないかと思うと、ああ確かにネットぽい炎上芸だねと得心するところであります。

言うまでもなく、少数政党なので「悪名は無名に勝る」というPR戦略から、とにかくアテンションを取りまくっているわけなのですが、彼の場合、永田町の論理も慣習も一切関知しない究極のKYを発揮することがコアコンピタンスであり、炎上マーケのエネルギーの源泉なわけです。しかし、議長に怒られてあっさり陳謝というのでは、それが表面的であったとしてもブレが出るし、結局「議員の座を手放したくないだけじゃないか」と思われかねませんね。だからといって、支持者向けに「怒られちゃった~、テヘペロ」的な本音をブログに書いてしまうと、今度こそ懲罰すべしとの声が自民党あたりから上がるでしょうし、かといって炎上ネタの怖いのは炎上するほど支持者の求める刺激度が上がっているわけですから、新ネタの出し方として落とし所をどう持っていくのか。あまりやりすぎると取り返しのつかない失敗もしかねず、今後もガレイさんたち参謀たちの頭髪が瓦礫になるくらい苦慮するのかどうか見ものです。

まあ、そもそも、言いたいことは「謝るなら最初からやるな」ってことだけです。かっこワル。
ではでは。
新田 哲史
ソーシャルアナリスト/企業広報アドバイザー
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