日本の小学生のランドセルは高すぎる --- 天野 信夫


「なんで小学生は全員ランドセルなの?」
乙武洋匡さんがツイッターでそう言っていました。乙武さんが言っていた意味とは違うかもしれませんが、私も実はそう思っていました。ランドセルは3万円~5万円くらいします。なかなか高価な鞄です。6年間の使用に耐えるように、製造するのにそれだけ手間暇もかかるのでしょう。

でもやっぱり小学生には高価な鞄です。ランドセル同様に丈夫で安全で、しかももっと安価なリュックのような鞄は作れないのでしょうか。

中高生になるとランドセルは使いません。
多分もっと安価な手持ちのバッグかリュックになります。学校指定の鞄でもランドセルほど高価ではないでしょう。小学校を卒業した後のランドセルはどこに行くのでしょう。発展途上国へ送られるニュースをテレビで見たことがあります。結構なことだと思います。日本の子どもたちが6年間使用した後でも、発展途上国の子どもたちがまだ使用できるわけです。丈夫に作られています。丈夫に作られ過ぎていて高価なのでしょうか。

ランドセルと言えば、親が我が子へ、小学校入学のお祝いでプレゼントにするでしょう。祖父母が可愛い孫へ贈るケースも多いと思います。可愛い我が子や孫に贈るなら、金に糸目はつけないだろう、少しくらい高価でも、むしろそれが愛情の表現や証と考えるかもしれない、ランドセル業界はそう睨んだのかもしれません。

ランドセル業界に文句をつけるつもりは全くありません。たとえ高価でも、安全で丈夫に作られているならそれはそれで結構なことです。プレゼントされて喜ぶ我が子や孫の顔を見て、親や祖父母も喜びます。これも結構なことだと思います。でも貧しい家庭の親は、我が子の小学校入学日が近づくと、お金の工面にきっと思い悩むに違いありません。貧しい親でも、我が子には新品のランドセルを持たせたいと思うからです。

そう言いつつも、孫が小学校に上がる時、私もきっとランドセルを買ってあげると思います。言っていることとやっていることが多少違うじゃないかと言われそうですが、言っていることとやっていることが違うのは私だけではありません。

天野 信夫
無職(元中学教師)
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