安保法制の修正合意について確認 --- 松田 公太

昨日の決算報告に対する代表質問。私は「維新・元気の会」の会派代表として質問に立ちましたが、安保法制の部分は「日本を元気にする会」の代表として、厳しく確認をさせて頂きました:

『…日本を元気にする会の所属議員の一人が先月、とつぜん自民党へ移籍を希望して離党したため、我々は政党助成法上、政治資金規正法上、そして公職選挙法上の要件を失い、「政党助成金」を頂けない政党になってしまいました。
しかし、「政党」であることには間違いが無く、今後も我々の理念や政策を実現する為に活動を続けていく所存です。

昨年の戦後70年における安保法制。元々反対の立場でしたが、あまりにも強引な安倍総理の進め方に危機感を覚え、少しでも危険性を取り除くために、「入口」「中口」「出口」の修正案を考えました。そして、日本への直接的な武力行使が起こる事態ではない「存立危機事態」の認定には、例外なく衆院と参院での可決を必要とし、自衛隊の派遣中も、終了後も、国会の関与が強化されることを付帯決議と閣議決定を通じて約束して頂きました。

それをもとに設置された5党による修正協議会。先ほど述べたとおり、政党要件を失ったとしても、元気会は政党であることには間違いありません。よって、我々がその協議会から外されることは、よもや無いと思いますが、安倍総理の見解をお聞かせください。

また、その協議会ですが、昨年から何度も要望しているにもかかわらず、一向に開催される気配がありません。安保・関連法の施行期限は3月末となっていますが、一日も早く始めないと間に合わなくなります。いつになったら、始まるのでしょうか。この場で、早急に開催するということ、そして、合意した通りに厳しい仕組みを作りあげるということをお約束して頂きたいと思います。その上で、開催時期の明確な期限をお示し下さい。

これは、「我々に」ではなく、すべての国民に対する約束なのです。しっかりと実施して頂くよう強く要請をします』

それに対する総理の答弁は:

『平和安全法制に関する5党合意についてお尋ねがありました。
平和安全法制の成立に際しては、与党のみならず、日本を元気にする会を始め野党三党の皆さんの賛成も得て、より幅広い合意が形成されたことは大きな意義があったものと考えています。
 昨年9月16日の5党合意に関しては、5党の間で判断すべき事柄ですが、私は、日本を元気にする会は今後とも当然合意の当事者であり、これは法律上の政党要件の有無によって左右されるものではないと考えております。また、合意の内容については5党の間で実現に向けて努力をすべきものであり、御指摘の開催時期を含め、政党間で十分に議論を行い結論を得るべきものと考えています。
 政府としては、閣議決定でお示ししたとおり、5党合意の趣旨を尊重し、適切に対処してまいります』

というものでした。

不十分な答弁ではあります。
しかし、日本を元気にする会がいわゆる「政党要件」を失った状態でも、「政党(政治団体)」である以上は5党協議会から外されることはない。これを抑えることができたのは、大きなポイントです。

所属議員の一人が、突然12月に離党届を出してきた理由はいくつかあります。
今後、少しずつ解明されることになると思いますが、それは、決して本人の希望だけではなく、お互い(離党議員と官邸)のニーズがマッチしたことによるものなのです(当たり前ですが…)。

もし、元気会がみんなの党の時のように「解党(政治団体としても完全解散)」をしてしまっていたら、5党協議会に残ることは無理でした。

しかし、この1か月、元気会を「完全に解散させるべきだ」というプレッシャーが様々な方面からあったことは事実としてご報告させて頂きます(それは協議会の事だけではなく、完全解散を画策した人たち夫々の思惑があります)。

「反対の立場」からこの修正を考え、必死に闘ってきた元気会が完全解散によって外れてしまったら、協議会が形骸化するのは目に見ています。修正合意の詳細を最後までやり遂げずに、そんなこと出来るわけがありません。国民との約束を守らずに逃げたことになってしまいます。

私は早速、昨日から、他2党への呼びかけを始めました。

様々な圧力のなか、国民との約束を果たしてまいりたいと思っていますので、これからも見守って頂ければ幸いです。



編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、参議院議員の松田公太氏(日本を元気にする会代表)のオフィシャルブログ 2016年1月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。