政界から“社会不適合者”をすぐに減らせる特効薬


どうも新田です。きのう、おときたさんが嘆いていた政治界隈の人材の質の低さですが、まあ、そこは自民、民主、公明、共産のような老舗にお勤めの党職員や秘書さんのなかには切れモノもおりますし、歴史の浅い第三極の政党の関係者もケースバイケースでしょうから、もう少し斟酌されたほうがよかったのではと感じます(苦笑)。

とはいえ、ここ数日、野々村竜太郎被告の言動が今度は裁判という形で、ワイドショーに笑撃ネタを提供しまくってますからね。おときたさんが言うところの「ひとクセもふたクセもある人物」…いや、もっとヤバいリアルな社会不適合者もそれなりの数おりますことは、皆様のご想像どおりです。

“カタギ”が参入しづらい今の構造


社会不適合者が多くなる理由は簡単。選挙からして、職業的に政治にコミットするとなると、とてもじゃないけど、時間的にも社会的にもサラリーマンとの二足のわらじは履けないからのは言うまでもありません。

法的には別に雇用が保証されているのだけど、選挙に挑戦するのはイコール起業するのと同じくらいハードルが高い。選挙も平日の真っ昼間が訴えの主戦場ですから、選挙を手伝う人もカタギの会社の仕事をやりながらって難しい。だから選挙事務所を見渡せば、専業主婦かお年寄りか、若いけどどう見てもカタギじゃなさそうな人かってくらいの感じになってくるわけです。当選後だって議会は平日の日中だからカタギが一般企業と両立なんて不可。法的には一部の職業を除いて兼業OKですが、なんだかんだ多くは議員活動をメインに生活しております。そういう状況が長年積み重なってカタギが入りづらくなると、結果として社会不適合者の入る余地が大きくなってくるわけですよ。ええ。

常設の夜間土日議会を導入せよ


結局、社会不適合者の比率を下げるにはカタギが入れる余地を増やせばいいだけのこと。地方議会でも区市町村レベルだったら、アメリカやヨーロッパみたいに夜間・土日議会を通常運用でどんどん導入して、カタギがサラリーマンと兼業しながらも活動しやすいようにすりゃいいわけです。これなら選挙期間さえ有休取れば、当選後に二足のわらじを履くことが可能なわけですね。

すでに夜間・土日議会の導入を政治運動化しているグループがございます。名称そのまんまの「夜間土日議会」。まずは首都の中心部である千代田区議会から変えようぜ、と昨年の統一地方選の区議選では3人候補者を擁立したものの全員あっけなく落選。悲しいかな応援者のメンツを見回すと、リフレ教の大物宣教師こと高橋洋一センセやら、古賀茂明さんやらアゴラ的にはアレな方々のほか、2ちゃんのひろゆきもいたりとビミョ~な状況です。

まあ、仮に3人通っていたとしても少数会派じゃなにも出来ないわけですが、結局、本気で変えたいなら国からトップダウンで制度変更して変えるのが手っ取り早いわな。

もちろん、自民・公明の国会議員のセンセたちの手足そのものである全国津々浦々の地方議員のマジョリティーがこの2党に所属しているわけなので、永田町発で制度にメスを入れるのもまた容易じゃありません。まあ、それでも3万を超える現在の地方議員でいちいちマジョリティー取るという天文学的な労力をかけるよりは、やはり永田町の衆参717人を動かす方が現実的。

大阪からやってみなはれ


こういうときは、自民でも民主でも共産でもない第三極にしかプチ期待できないわけですが、個人的には、橋下さんが“留守中” のおおさか維新の地方議会改革案には以前から注目しています。いや別に橋下信者ではないですけど、面白い政策は評価している。これは2012年と少し古い資料ですが、知事に対して予算案を提起して、これまで注文やダメだしが大半だった議会の権能を政策立案型に変えようというもの。大胆だし、エキサイティング。それこそ前述の「夜間土日議会」の応援をしている堺屋太一先生や上山信一先生は、まさに橋下維新のブレーンをされてきたわけで、大阪府議会の議員定数を2割も削減してみせた政治的突破力がかけ合わさると面白い。

まずは大阪府議会と市議会で「夜間土日化」やってくれませんかね?身をもって示し、どんどん全国に提起してもらい、最後は橋下さんが安倍政権の総務大臣にでもなって自公と火だるまになりながら閣内乱闘をして、憲法改正とセットで、全国の地方議会の夜間土日化を進めてくれるんだったら、少しは地方政界の風通しも良くなるんじゃないかと妄想しております。ではでは。

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新田 哲史
アゴラ編集長/ソーシャルアナリスト
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