労働時間を減らすと、仕事の成果が上がるのはナゼか? --- 内藤 忍

独立して4年目になり、最近は意図的に「労働時間」を減らしているのですが、その結果、逆に仕事量が増えて、ビジネスが大きく成長するという不思議な現象が起こっています。仕事の効率性が高まっていると言えばそれまでですが、今までの仕事のやり方に問題があったのだと感じています。

独立当初は、とにかくガムシャラに仕事をしていました。1日にアポイントメントを5件、6件と入れて、取引先やお客様を朝から晩まで回り、オフィス(兼自宅)に戻ってからも、資料を作ったりメール対応をしたりと、とにかく量をこなすことが結果につながると信じて、懸命に仕事をしてきました。

しかし、ここ数年は長時間労働で、とにかく予定を入れまくるという方法をやめて、敢えて予定を入れない日を作ってブロックしたりして、意図的に休息する時間を増やすようにしました。その代り、必要無いと判断した予定を入れないようにして、お付き合いの範囲を絞って、選択と集中を進めました。

1日に5件のアポイントメントだと、ミーティングの後、続けてまた次のミーティングという具合で、移動とミーティングだけに追われて1日が終わっていました。ところが、例えば、1日にアポイントメントが1件に減れば、時間に余裕ができます。

午前中はのんびり自宅で仕事。ランチは、メールマガジンで紹介したこともある東銀座の立ち飲みのお店(写真)や神保町のカツカレーの行列店に、メールマガジンのネタ探しも兼ねて出かけます。そして、午後のミーティングが1つ終わったら、夕方から、家の近くのバーでワインを飲んで、その後のんびりお風呂に入ったり・・・。

そんな生活をしていて気が付いたのは、オフのリラックスした時間に、ビジネスの新しいアイディアや発想が浮かんで来たり、解決できずに困っていたビジネス上のトラブルの対処法を思いついたりすることが多いということ。私の場合、お酒を飲みながら食事している時、何も考えないで散歩している時、そしてお風呂に入ってボーっとしている時に、そんなことが起こります。

仕事に全力投球モードの時は、恐らく左脳が全開で働いている状態ですから、ロジカルに物事を考えることしかできなくなっています。逆に、オフのリラックスモードになると左脳ではなく右脳が働き出すのではないかと思っています。

実は、世の中のほとんどことはロジカルに考えても解決できないと思うのです。なぜならロジカルに考えるだけで解決するなら、とっくに誰かがそれをやっているからです。論理を超えた何かが、新しい発想を生み出し、ブレイクスルーのきっかけになるのです。

意図的に労働時間を減らすことが、問題解決のヒントを得やすい環境を生み出し、ビジネスの成長につながる。だから、左脳で仕事をする時間より、右脳から生まれる知恵の方がビジネスには効果的なのです。だとすれば、これからの時間の使い方をどうすべきか。結論は明らかです。

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※内藤忍、株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年2月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。