今週のつぶやき

個人的に最近一番気になっていること、これは北朝鮮の動向であります。どう考えてもキナ臭く、危険な状態にあるように思えます。米韓の挑発的ともいえる軍事演習が4月まで続くことに関して北朝鮮は次々と抵抗を見せています。韓国とのビジネスを全て清算したこと、短距離ミサイルを2発日本海に打ち込んだこと、韓国の朴大統領を呼び捨てにし、「総攻勢」の準備をしていることなどなどいろいろあります。

正に一触即発でなにかの手違いがあれば日中戦争のきっかけと同様、どちらが先に仕掛けたかという水掛け論で取り返しのつかない事態に発展する可能性もあります。ここで金正恩氏はどういう戦略を考えているか、ですが、明らかに目標は韓国に向かっています。逆立ちしても中国には向かいません。アメリカにも手を出さないと思います。理由は力の差が歴然としているからであります。但し、韓国とならば勝算があるとみているように感じます。それは朝鮮半島の高句麗、百済、新羅の時代から始まった半島の動乱に於いてチカラは拮抗していると信じ込ませるだけの背景があるのでしょう。

最近、金正恩氏についてもう一度勉強し直したのですが、彼の好戦癖は就任前からあったようであり、その後、首脳部を次々と刷新し、自分の味方で固めてしまったことで権力構造が完全にヒトラー状態になっています。また、首脳部の年齢が金正恩氏以外、異様に高齢化している点は特筆すべき点です。儒教の流れがあるようですが、私はあの年齢の人たち(70代以上)の人は朝鮮戦争を経験している点に於いてやはり好戦派であり、韓国との敵対意識は高いということです。

ところで金正恩氏が失脚したらだれが後を継ぐか、ですが、私の限られた情報からは正男氏が中国から担ぎ出され、傀儡政権となる気がします。

マネーの話題を一つだけ。欧州の金融緩和、利下げに関して金曜日は欧州を中心に大きく反発しました。「お前の指摘する手詰まり感はないのではないか」とご指摘を受けると思います。私はドラギ総裁が「これ以上の利下げをしない」と発言したことで底なしのマイナス金利状態脱却に市場が喜んだ、と見ています。事実、上げているのは金融株などであり、(東京市場の金曜日でも同様でした)無意味な利下げの打ち止め感が評価されたということではないでしょうか?

来週の日銀は現状維持だと推測していますが、それで十分です。今週に入り、石油価格の底打ち確認が各方面でできており、4月には40ドル台の足場固めから更なる上昇が見込めます。これにより原油安からの経済低迷、低インフレ化、低成長化から脱却が進むものとみています。

社会問題の話題を一つ。中学生が濡れ衣を苦に自殺しました。大変な反響となっているようです。中一の時に万引きしたような記録が手違いでパソコンのサーバーに残っていたことから中三の担任がそれを端から信じて私立の推薦が出来ないとしたことを苦にした自殺であります。当然、学校側、教育委員会側は弁明の余地がなく担任も精神的苦痛からか休んでいます。

社会の目は勿論、学校側への非に向けられていますが、海外に住む私には「奇妙な自殺」以外の何ものでもありません。本人が万引きしていたのならともかく、完全な事務的手違いだったにも拘わらずなぜ、それをきちんと言えなかったのでしょうか?まさか中一の時の担任など当時の先生が一人もいなくなったわけでもないでしょう。私が中学の時はよく職員室をうろついて色々な先生方と職員室で話をしたものです。自分の意見をきちんと述べることすらできず、死を選ぶとすれば若者は皆、自殺してしまうことになります。

私が声高に主張するコミュニケーション能力の欠如がこの自殺のもう一つの原因ではないでしょうか?塾で勉強し、良い成績を取り、良い学校に入ることが強い子供を育てるわけではないことを改めて考えさせる事件だった気がします。

最後に3.11から5年が経ちました。復興の表裏もあるようです。ビジネスも十分に立ち上がっていないようです。居住者の高齢化と経済規模が十分ではない状況下では償却しきったような建物や商売道具を使い、細々とならばビジネスをすることもできます。しかし、新規で何百万円、何千万円も投資して新たにビジネスを開業するのは厳しいでしょう。私だってやりません。

私のゼネコン時代にダム建設の話題が良くあったのですが、ダムの工事は10年単位で山の中の何もないところで多くの作業員が住み込みで仕事をします。その為、その人たちの生活を支えるビジネスや出張者向けの簡易宿、また一番流行ったのは飲み屋だったとのことでした。活性化とはそこに外から人が集まる仕組みを作り上げるしかありません。税の特例で工場などの誘致を進めるなどより一層の工夫が必要かと思われます。

では今日はこのぐらいで。良い週末をお過ごしください。

岡本裕明 ブログ 外から見る日本、見られる日本人 3月12日付より

会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。