サービス業は、伝え方次第で「ため息」が「感動」に

自分がやりたいことを実現するためには、まわりの人に自分の思いをわかってもらい、協力してもらう事が不可欠です。しかし、伝え方次第では全く違う伝わり方をしてしまいます。具体的なエピソードを交えて、紹介したいと思います。


あるカフェでの出来事です。他店との差別化を図りたいと思った店長は、ランチの際にデザートをサービスしようと思いました。こだわってデザートを作り上げ、店の前のイーゼルに『店長特製プチデザート付きランチ』と書きました。店長は、お客様の喜ぶ姿を楽しみにしていました。しかし、お客様の反応は想定外のものでした。


デザートは、一口サイズのケーキでしたが、お客様からは「本当にプチね」や「これが特製なの?」などと、不評でした。大々的にイーゼルに書くことで、それを見たお客様の期待値が上がってしまったのです。


そこで店長は考えます。表のイーゼルにはランチのみ記載し、お客様の食事が終わるのを見計らって、同じプチデザートを「これ、店長からのサービスです」と言って提供することにしました。その効果はてきめんで、お客様からは「可愛い!」や「店長ありがとう!」などの声を頂きました。


提供している「モノ」は一緒でも、お客様の反応は180度違います。つまり、何を提供するかも大切ですが、それ以上にどうやって提供するか、どうやってお客様に伝えるかが、お客様の気持ちに大きく影響します。伝え方や見せ方を駆使して、お客様の期待値を上手く誘導し、満足いただくことがサービス業の醍醐味です。


今の私は、病気の影響で伝え方に物理的制限があります。例えばヘルパーさんに「お茶を飲ませて下さい。」と言いたいのに、呂律と長く話すと疲れてしまうこともあり、「お茶」と頑固オヤジのように伝えてしまいます。


伝え方は私自身の大きな課題です。


恩田聖敬


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この記事は、岐阜フットボールクラブ前社長、恩田聖敬氏のブログ「片道切符社長のその後の目的地は? 」2016年3月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。