情弱学生とエリート社会人の就職人気企業の違い

どうも新田です。学生時代、業界の見た目の華やかさにつられて、内定をゲットしたものの、あとで衰退業界だと気づいて思い切り迷走した人はこちらです。ところでビズリーチは毎年就活シーズンに、ビズリーチ会員の年収1,000万円クラスの“エリート社会人”が就活生にオススメする就職先企業のランキングを発表しているんですが、今年も学生ランキングとの違いを痛感した次第です。

年収1000万社会人VS就活学生の人気企業ランキング

ちょうど手元に数日前の日経新聞の別刷りで学生の就職ランキング(日経とマイナビ調査)がありましたので、一目で比べてわかるように、こちらで、わざわざパワポに落としましたよ。あぁ、ちょっとめんどかった(汗)なお、社会人の方は、ビズリーチで経営企画、営業系の応募案件が目立つことから文系人材の方が多数派だと私なりに印象を持ちましたので、学生ランキングは文系の方を持ってきました。はい、こちら。

学生側はまさに「大手・安定志向強まる」という日経紙面のサブ見出し通りなわけですが、銀行最大手にして学生5位だった三菱東京UFJ銀行が、社会人では13位というのが典型的。一目してわかるのは、イケてる社会人側は外資や商社が目立ち、文系学生は銀行、損保、果ては郵政のようなゴツく堅い企業が相変わらずランクインしております。

社会人で1位のトヨタ自動車が、文系学生では16位と“過小評価”されたのも興味深いですね。車に乗らない若者たちが増えているご時世というのもあるでしょうが、学生だと企業が次世代に向けた投資やR&D(研究開発投資)をしているという発想が薄いのかもしれません。トヨタは愛知のローカルな匂い漂う企業と思わせて、実は世界の企業でのR&Dランキングで毎年上位に入っているあたり、伝統的に意識高い系学生の好きな極めてビジョナリーな企業体質だったりするわけです。社会人2位のGoogleとトヨタはまさに自動運転時代の主導権をどちらが奪うか、未来を意識した競合になっているわけですが、まさに今は正念場です。

もちろん、社会人サイドのランキングについて、ビズリーチ利用者のサンプルが偏っている側面はあるでしょう。年収1000万クラスのエグゼクティブ転職市場の対象者というわけですから、語学力なり、事業企画力なりがあって、そもそも邦銀の古い体質に安住しないタイプで、起業こそしないまでも、リスクをとってリターンを得よう、外資で働くのは全然OK、という気質が強い猛者たちが軒並み揃っているからとも言えます。

学生はメディア露出の多さに目を奪われる!?

反面、学生さんサイドに考えていただきたいのは、企業の安定性や知名度、メディア露出の多さに目を奪われて、本当に自分のビジネススキルが付くかという視点です。ことさら「お前ら、アメリカの優秀な学生たちみたいにベンチャー起業しろ」なんて煽るつもりは毛頭ありません。

しかし、「安定志向」がお強い皆さん方の考えというのは、終身雇用制や年功序列、ドメスティック企業でお仕事をしてきた親御さん世代の昭和型価値観に、自分たちがついつい引きずられていないのか?「40才定年」なんてバズワードがなぜ一部の意識高い系ビジネスメディアで取り上げられているのか?一度、自分たちなりにリサーチしてみるといいでしょう。

学生が意識すべき「ポータブルスキル」

スマホで基礎情報をググってもいいのですが、こちらのランキング企業を狙えるだけの位置にいる大学の学生さんなら、OB・OGのツテはそれなりにあるはずなので、訪問して自分なりに感じた不安や業界の矛盾点をズバリもろもろ聞いてみるといいと思います。それがたとえ経験不足による浅知恵であったとしても、笑って許していろいろ諭してくれるだけの余裕が大人にはありますから。

もう一つ、学生さんサイド、それから、就活の結果、不本意な進路を選び、アラサー転職市場でのリベンジを画策する若手社会人の皆さんにも言えることですが、左のイケてる社会人ランキングで名前が上がっている企業は、時流に乗っていることに加え、いわゆる業界、会社を横断しても仕事ができる「ポータブルスキル」を培える可能性があるとみられているということです。そりゃ、そうでしょうね、エグゼクティブ転職市場に出てくるようなイケてる社会人は、まさにそのスキルを持っている人が多いですからね。

ただ、注意しないとならないのは、実際に三菱商事や伊藤忠商事で働いたことがない人が、それこそイメージで語っている部分もあるはずなので、それはそれで、しっかり精査する視点は持ってもらいつつ、ポータブルスキルを培える企業はどこかということをベンチマークにして、様々な人や情報にあたっていくことでしょうか。

そういえば、今週の週刊現代では、恒例の「10年後に残る会社、消える会社特集」もやっておるようですが(リンク先は1月の記事)、多少の煽りはあるにせよ、IT時代到来の折に新聞社に突撃するような元情弱学生の筆者のような選択はしないと思いますので、市場動向もリサーチしてみてください。

この本もちょっと前ですが、参考になるはず。

渡邉 正裕
東洋経済新報社
2012-02-03


あと拙著でも“就活インテリジェンス”に触れてますので、お立ち読みいただけると幸いです。ではでは。

新田哲史
アスペクト

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