東北の震災で被災して立ち上がってきた企業の経営者が口を揃えて言うことは「お金の大切さ」そして「仕事があることの有難さ」です。
製造設備が壊れ、自宅が流されてしまった経営者にとって、何よりも必要なのは復興に必要なビジネスを始めるための資金です。補助金のように時間がかかって手続が煩雑なものでは間に合いません。震災時に大きな貢献をしたのが、日本中の投資家が小口の資金をファンドに投資してもらうことで、スピーディかつ柔軟に対応できる資金の調達方法です。
東北のフィールドワークで毎回お邪魔している斉吉商店さんも、個人投資家のファンドからの資金でいち早く復興することができました。4代続いている老舗で、海鮮問屋から、業務用の魚の加工品ビジネスに展開し、震災後は業務用を一切やめて、斉吉ブランドで直接販売する方式に切り替えて、たくさんのファンをつかんでいます。
「おかみのさんま」という著作もある同社の斉藤和枝専務のお話を伺いましたが、被災直後の絶望感、そこで考えた自分のミッション、そして伊勢丹で待っていてくれたお客様、社長の誕生日に最高のプレゼントを贈ってくれた社員、それらを通じて感じた「役割を与えられていることの喜び」。
東京から来たメンバーが講話に感動して涙を流し、終わってからは、励まされて元気をもらうといういつものパターンになってしまいました。
そして、毎回誰もが絶賛する素晴らしいおもてなし。今回も海鮮丼(写真)をはじめ、食べきれないほどの海の幸を味わうことができました。東京では食べられない鮮度と品質に大満足で、あまりの美味しさにもう一度涙することができました。
春学期に続いて、まもなく募集が始まる丸の内朝大学の夏学期でも、マネーコミュニケーションクラスは開講します(先着順、定員50名)。春学期よりも少しレベルアップして、各業界のゲストもお招きするユニークな内容ですが、フィールドワークではまた東北に行く予定です。
何回行っても、毎回新しい喜びと学びが得られる懐の深い東北。夏学期もまた春学期とは違った感動がきっと待っているはずです。
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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年5月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。