資産運用のやり方には「唯一の正解」は存在しない

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著者の方から書籍を頂く機会がありますが、その中から最近献本して頂いた2冊をご紹介したいと思います。朝倉智也さんの「ものぐさ投資術」と加藤隆さんの「不動産投資でお金を残す123のコツ」です。

どちらも資産運用をテーマにした書籍ですが、その内容は対象的です。朝倉さんの著書は、低コストのインデックスファンドを組み合わせて「定額積み立て分散投資」を始める人のための入門書。一方の加藤さんは現役サラリーマン大家さんとして、ワンルームから始めた自分自身の不動産投資から得たリアルな資産運用の方法を紹介しています。

ちなみに真ん中にある私の書籍は、この2冊を組み合わせたハイブリッド投資法を紹介している書籍という位置づけになります。

朝倉さんの投資に対する主張は、過去から一貫しています。手間もコストもかかるアクティブファンドはやめて、インデックスファンドを使う。そして、コストが割高で自分にピッタリな資産配分の商品を見つけるのが難しいバランス型ファンドはやめて、自分の低コストのファンドを組み合わせる。

私の金融資産を使った運用の考え方とまったく一致しています。

一方の、加藤さんの投資に対する考え方は、一見素っ頓狂なことを言っているようですが、実践してみると実感できる点が秀逸です。例えば、お会いした時にお話していた投資戦略で印象的だったのが、

お金は借りられるだけ借りる(いざという時にために手元にお金を残す)
繰り上げ返済しない(出来るだけ長くイールドギャップのメリットを享受する)
買った物件は売らない(税金を払わない)
銀行の融資条件を引き出し、それに合った物件を探す(負債から逆算して資産を探す)
新幹線と在来線とリニアがある駅の周りを買う(条件を満たす駅は2つだけ)

対照的な資産運用の書籍ですが、どちらも投資の本質を突いていると思います。なぜなら、金融資産には金融資産の、実物資産には実物資産の運用方法があり、2つはまったく別物だからです。私はその両方の「いいとこ取り」をしようと欲張っている訳です。

朝倉さんとはセミナーで何度もご一緒していますが、加藤さんとも、いずれでセミナーでご一緒したいと思います。加藤さんは赤ワインが大好きということですから、セミナー会場だけは、あのお店にもう決めています(笑)。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年5月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。