「保育は、ナメられている。」
僕が常々感じることです。
「保育って、子守だよね」
「子ども育ててりゃ、誰でもできるでしょ」
そういった意識があるから、保育士はプロだと認められず、処遇も低いまま。
保育園は子どもを預ける場所であって、教育の場所じゃないと思っている人もまだまだ多いのです。
そもそも国の予算総額が低すぎるのに、「既得権益を一掃し、市場原理を導入しさえすればうまくいく」とか言っちゃう知識人が、いまだにいます。
「園庭がないとダメな保育園!」とかいまだに言ってる市民運動家さんも、いまだにいます。
幼児に古文暗記させたり、フラッシュカードやらせたりするのが、「良い教育」だと思ってやっている幼稚園も、預ける親たちもいまだにいます。
ここ30年の発達心理学や教育心理学、保育学の知見は何ら社会に共有されず。
保育所は就学前教育の場であり、保育士は子どもの非認知能力を高めるために、決定的に重要な役割を担うプロフェッショナルなのだ、という「発見」も知られることなく。
誤解と無理解が流布し、それは政治家や官僚に浸透し、誤った政策のオンパレードとなるわけです。
そうした状況を変え、「普通の人」にも、いつのまにか最新の知見やエビデンスに基づいた研究や、諸外国の制度なんかが「楽しく」伝わるようなメディアが必要だ。そんな風に強く思ったのです。
これから保育士になる人も、保育園を利用する人も、保育政策を立案する人たちにも読まれ、そして保育や保育制度に対する理解が進み、健全で創造的な議論の土台が生まれるように。
そして生まれました。「スゴいい保育」が。
http://sugoii.florence.or.jp/
いろんな保育に携わる人たちのインタビューがあり、世界中の保育を紹介するコンテンツあり、保育士試験情報あり、保育者は押さえておくべき小児保健コンテンツありの盛りだくさん。
ちなみにこのサイトは、(株)イノーバさんがCloud CMOというシステムを提供してくださったことによって、誕生することができました。深く感謝です。
「保育ってスゴいんだ」
「良い保育って、こういうこと」
そんな本質をお伝えし、いつの日か日本が、世界に冠たる保育大国になってくれることを願って。
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編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2016年6月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。