失敗しない不動産投資には、物件の「水平比較」が有効

昨日、東京青山で開催した「第6回 4か国不動産投資セミナー」には、50名の個人投資家が集まり、2時間のセミナーとその後の懇親会と熱気に包まれました(写真は懇親会での相談風景)。

カンボジア、ベトナム、イギリス、そして日本のワンルーム。どの物件も1000万円~2000万円程度の投資になりますが、期待できるリスクとリターンは随分異なります。それぞれの国を単体で考えるのではなく、まとめて情報収集することで「水平比較」が可能になります。自分のリスク許容度や投資の目的に合わせて、投資対象を考えることが重要です。

カンボジアで紹介されていたのは、空港近くで開発されている日系デベロッパーの物件です。プノンペンの中心部は、不動産価格が高騰し、今後は完成物件の供給が増えて需給悪化が懸念されています。価格面で出遅れていて、経済特区にアクセスしやすい空港近くの物件は中心分に比べ、坪単価が40%近く安くなっています。賃貸需要の不透明感もありますが、割安感という意味で、将来の価値上昇に期待できる物件です。

ベトナムは、何と言っても1区で販売開始になった超一等地のコンドミニアムが目玉になります。2020年に完成予定の地下鉄の3つ目の駅に隣接し、日本人駐在員が集まる繁華街にも好アクセスの希少物件です。価格は高めですが、賃貸ニーズは高そうで、資産価値もあります。現地でも人気のせいもあって販売スピードが早く、現在販売中の住戸は早々に完売しそうです。

イギリスは、リバプールの学生マンション投資が紹介されました。イギリスのEU離脱によるポンド安というタイミングであったことから、価格が円ベースで1500万円から1100万円程度まで下落。投資しやすい価格になってきました。ロンドンの不動産は、今後価格調整が避けられないと思いますが、ロンドン以外に立地する学生向けの賃貸需要は大きな影響を受けることは無いと思われ、投資チャンスとも言えます。

そして、公のセミナーに初登場となった「ワンルームダイレクト」は、中古ワンルームの卸業者が直接個人投資家に販売する「直売モデル」で、価格破壊を実現。紹介された全ての物件が、最寄駅徒歩5分以内、利回り5%以上、ローン活用時のキャッシュフロー5,000円以上。その中には「港区、築3年、最上階、角部屋」という目玉物件もあり、瞬間蒸発していました。

参加された方の中には、今まで金融資産だけで「コツコツ投資」をしていたという人も複数いました。資産運用のパラダイムシフトを決断する個人投資家が増えてきたことを実感するセミナー。ご紹介した物件も大好評で、アンケート結果も高評価でしたので、また次回の企画を立てたいと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年6月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。