どうも新田です。生まれたときから日本人です。意外に思われる方も多いかもしれませんが、二重国籍の件で私がエントリーするのは、これが初めてです。といっても、本編は八幡、池田の両大御所にお任せしているので、政局ヲチャーの私は、もっぱら永田町観測がらみで書くのですが、いやはや、正直言うと、この記事を予約投稿した一夜明けた朝には、「蓮舫氏、代表選辞退へ」という新聞記事が載るかもしれないと思いつつ、“政局の非常識は民進党の常識”。
コトここまでに至ると、本日13時からの代表選で、このまま蓮舫女史が既定路線どおり出馬して当選してしまう流れになりそうです。。。汗
そりゃ、自民党からみれば、スキャンダルまみれの新党首が相手では、赤子の手をひねるも同然。仮に蓮舫女史が当選、いや、むしろ決選投票にならずにストレートで圧勝していただいた方が、自民党的には飛んで火にいる夏の虫。ましてや選挙を取り仕切る幹事長にこのほど寝業師、二階さんが就任したとあって、そりゃ、もう「二重国籍解散」という名の奇襲を仕掛けて来る可能性も十分考えられます(追記2あり)。
来たる総選挙では、国土強靭化ラブリーな二階ブルドーザーが爆走し、そのキャタピラーに民進軍の歩兵がどんどん轢き殺されるノモンハン状態になるんでしょう。もはや戦争というよりも、ジェノサイドですよ、これ。
実際、昨日夕方くらいから永田町方面から、与党側がそういうシナリオを模索し始めた情報もチラホラと入ってきております。そうなることがわかっていたから、弊サイトとしては善意から蓮舫さん撤退をオススメしていたわけですが、人の真心を聞かない輩には、もはや護衛機なしで特攻作戦に出撃する戦艦を見送る気分で「グッドラック!」と言って差し上げるしかございません。
蓮舫さんの一件が勃発する前の政治情勢でいえば、安倍さん的には次の解散の展望を描くのに、前回と比べて苦慮していたと思うんですよ。もうすぐ、衆院任期の平均2年に近づきつつある中で、民進党と共産党の野党共闘は、4月の北海道の衆院補選、7月の参院選で一定の効果が出始めてはいた。売り物のアベノミクスも、そろそろ先が見え始め、夏場に勃発した都知事選で非公式候補の小池さんが圧勝し、今後の展開によっては新党結成をちらつかされる。。。という具合に盤石とまでは言えなくなってきたところでした。
国内が危うくなってくると、外交で点稼ぎというのは権力者がよく考えるパターンなわけですが、年末のロシア外交で悲願の北方四島返還を二島だけでも成功させる道筋をつけるだけで歴史的な成果となり、その勢いで翌年の解散ができるかどうか雲行きを考えるといったところでしょうか。ただ、外交の成果に頼ると、そこはあのプーチンが相手ですから、「ヒキワケ」とか涼しい顔しておきながら、実は安倍さんの国内事情の足元を見て、またも対露外交で煮え湯を飲まされないとも限らない。やっぱり外交に政権浮揚を頼るのはリスクあるんですよ。
しかし、二次政権になってからの安倍さんは神がかった強運。民進党代表選で蓮舫さんの国籍問題が浮上し、しかも初動さえ誤らなければすぐに鎮火できたはずの案件が気がついたら、代表選のドタキャンや党分裂の兆しすらうかがえる大火事になっておりました。
さすがに党内の良識派、たとえば長島さんが昨晩遅くのツイッターでなにがしかの行動予告をしてはおります。
これがどれだけ影響するのか、未知数ではあるものの、仮に蓮舫代表爆誕となれば、年内の政局は安倍さんのフリーハンド。
しかも、年内の解散総選挙で圧勝すると、外交的にはプーチンに足元を見られる心配もなく、安倍さんは悠然かつ毅然と地元でお迎えすることができます。日清戦争の講和を結んだ下関条約の交渉会場となった春帆楼でプーチンを招くという報道もあり、ひょっとしたらひょっとして、春帆楼を舞台に日本史の教科書にまたも快挙が記載されるような成果が出るかもしれません。
さらに安倍さんにとって、ウハウハなのは、次の総選挙で圧勝し、「超巨大与党」とまで言えるだけの勢力を築けると、野党再編で維新や民進党内の保守系議員さんあたりが密かに期待していた小池新党を作るインセンティブが大きく損なわれることになるでしょう。
そもそも小池さんが自民を離党していないのは、情勢がどっちに転んでもいいように見極めたいから、と見受けます。まあ、都連とのバトルは都議選までは続くでしょうし、それなりに小競り合いしていくんでしょうけど、「小池新党が火をつける政界再編」といったシナリオは、はかない妄想となりかねないのではないでしょうかね。
というわけで、このまま蓮舫さんが代表になると、安倍さんにとっては野党虐殺、対露外交強気ホスト、小池新党封じといいことばかりです。
まあ、仮定の話を積み重ねても鬼が笑うだけなので、まずは民進党の代表選が本日どうなるのか、激しく見守るといたしましょうか。ツマミ買ってこよ。ではでは。
(追記①15日7:30)国会議員や党員サポーター票の“議決権比率”を見ると、国会議員の持ち株比率はやはり大きい。さすがに理性が働いて、決選投票に持ち込まれて、「2位・3位連合→前原氏逆転勝利」という気もしてくるんですが。となると、下記の彼が指摘しているように(当該部分はFacebook)、ここのところ、前原さんたちの後ろに小沢一郎復権が取りざたされておりまして(参考;日刊ゲンダイ)、そうなると、総理も警戒して解散シナリオは狂って来る可能性が高いと思います。
(追記②17日2:00;蓮舫氏の関係者が「二重国籍を理由にした解散はない」と断言されたので、念のため補足しておくと、二重国籍を争点にした解散はないという点では同意見です。そこは言葉足らずでしたね。なお、解散名はマスコミが決めるので、どうなるか分かりませんが、平時の衆院解散の大義はいくらでも考えられるので、今後の政局を見ながらそのうち予想してみましょう)
※アイキャッチ画像は産経新聞より引用
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