「官民データ活用推進基本法」成立に向けて①

福田 峰之

「官民データ活用推進基本法」が、自民党総務会の法案了承を受け、他党との協議に入ることになります。僕が担当した議員立法の中で「サイバーセキュリティー基本法」と同じくらいに重要度の高い法律です。「官民データ活用基本法」は、正に次世代に残すべき日本経済の中心をなすデータビジネス、人工知能ビジネスに不可欠なものだからです。

平成27年通常国会において、個人情報保護法改正案が議論された際に、情報を保護するだけではなく、活用を前提とする社会をつくる必要があると判断しました。法案の中に活用についてを定義しましたが、個人情報保護法はあくまで、保護を中心とするものです。

一方で、活用を中心とする法律があって、2つの法律がバランスをとりながら、新たなデータ社会を構築することが大切です。秋の臨時国会に法案提出を行うべく、自民党IT戦略特命委員会(委員長:平井たくや・事務局長:福田峰之)が中心となり、「官民データ活用推進基本法策定PT」が立ち上がり、僕は実務を担う事務局長に就任しました。

具体的な内容については、PTで法案をつめて、関係部門会義を召集し、法案審査を行い現場での法案了承は得ました。これで、秋の臨時国会がスタートしたら、自民党内の手続きに従い、政策審議会、総務会に法案をはかり、国会に提出する予定でした。しかし、平成27年は、通常国会が大幅に延長されたことにより、臨時国会の召集がなされず、この議員立法は陽の目を見ることはありませんでした。

平成28年通常国会がスタートし、法案の処理についてPT幹部で議論した結果、夏には、参議院選挙があり、国会の延長も出来ないので議員提出法案としてではなく、内閣提出法案として対処することにすることになりました。国会の法案審議は、内閣提出法案を優先して議論し、その後に議員提出法案の順番で議論することが慣例となっているからです。議員内閣制度である以上、政府に自民党の議員が多数入っているので、内閣提出法案も議員提出法案も与党議員が深く関わっていることは同様です。内閣提出法案は、各省庁との調整、内閣法制局での法案審査が必要となります。

残念ながら「官民データ活用基本法」は、省庁間、内閣法制局との調整がつかずに、内閣提出法案として、立ち上がることが出来ませんでした。省庁全てに関わる事、新たなテクノロジー、将来に対する予測を伴なうものは、内閣提出法案にはそぐわないということです。

平成28年9月26日の臨時国会スタート前に、PT幹部で相談した結果「官民データ活用基本法」は、もう一度、議員提出法案に戻し、臨時国会での成立を目指すことになりました。自民党の関係部門会議による法案審査は終了しているので、平井たくや委員長から、安倍総理、菅官房長官に、再度説明に行ってもらい、茂木政務調査会長からも予算委員会で発言してもらい、環境は整ってきました。

10月12日に自民党政策審議会での了承、14日に自民党総務会での了承を得ました。これで、自民党内の手続きは終了し、この先は、与党である公明党との協議を行い、公明党内での手続きが終われば、与党責任者会議に報告され、国会に提出することになります。何とか、臨時国会で成立させたいと思います。

与野党対決法案ではありませんので、出来るだけ多くの政党に賛同してもらい、共同提案者になってもらいたいと考えています。

「官民データ活用推進基本法」の中味については、「成立に向けて②」に書かせてもらいます。


編集部より;この記事は衆議院議員、福田峰之氏(前内閣府大臣補佐官)のブログ 2016年10月16日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、ふくだ峰之の活動日記をご覧ください。