平尾誠二さんは永遠のスーパースター!

川松 真一朗

おはようございます。東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

さて、昨日の朝に飛び込んできた平尾誠二さんの訃報。あまりの悲しさに言葉がありません。私自身、都立両国高校在学中に「平尾プロジェクト」に合格して以来、平尾さんにご指導頂いてきました。ラグビー場だけでなく、様々な場面での思い出が目の前に浮かんできます。

平尾プロジェクトは河野一郎先生、勝田隆先生らと共に始まりました。

例えば、都議会議員に当選した頃だったか、神戸大学の金井(壽宏)先生を紹介するからリーダーシップの勉強をもっとしなければいけないな。なんて言われたりしましたね。

特に昨年ラグビーワールドカップ2019日本大会の国内開催地が決まった日に、組織委員会イベントでお会いしたら「何やってるだ?」「都議会にラグビーワールドカップ成功議員連盟を作りまして、今日の東京正式決定を見届けにきました。」と報告すると、「そんな事もしているのか。君もつくづくラグビーから離れられないな(笑)」と言われてました。この日に日本大会にとって記念日だからと撮って頂いた写真が、私の中で後にも先にも平尾さんとの唯一のツーショット写真です。

さて私は様々な所で、座右の書は?というアンケートに「イメージとマネージ」という本を挙げます。(幾つか座右の書はあるわけですが)ただ、少なくとも高校生の時に、この本を手にして以来、物の見方考え方に大きな影響を与えたことは間違いありません。

本書に出てくるやりとりで頭にずっと残っているもの。

平尾 たしかに「自由」とか「逸脱」は重要ですね。とくにぼくの考えてきたラグビーはそれをめざしている。しかし、ぼく自身はね、ラグビーは決してうまくないんです。ただ、いろいろ考えて、いろいろ試みている。そのことについては熱中できるんです。

松岡 その「試み」がいま日本中に欠乏している。ぼくは、その試みのことを「編集」と言っています。編集というのは「関係を発見し続ける」ということです。ぼくはね、平尾ラグビーは「編集ラグビー」だろうと思うんです。

この2人の掛け合いは、高校生の頃からずっと頭に残っています。今の政治活動でも上記のような視点を常に持っています。

この本がなければ松岡正剛さんという人物を知る事も無かったでしょう。偶然の偶然が重なって、松岡さんにご縁が出来て一時期編集工学研究所に通っておりました。また、この松岡さんが美輪明宏さんと大変親しく、テレ朝時代には3人の企画を作って3人並びで放送した事もありました。そんなご縁も私にとっては「平尾プロジェクト」があってこそと言えます。

座右の書に、平尾さんと松岡さんにサインして頂きました。何よりもの宝物です。

ミスターラグビーの平尾さんですが、実は私自身、平尾さんに教えて貰った事はプレー以外の事ばかりです。最初に接した時が相手はスーパースター、こちらはただの高校生という関係ですから、気軽に話しかけも出来ず、いつも平尾さんの前では直立不動でした。ようやく、こちらからも言葉をおかけできるかなくらいになってきた頃合いでした。もっと学ぶ事はあったはずで悔しいですね。

直近で言うと、私が果たせなかったある構想を紹介致します。

私の地元では墨田区ラグビー協会が発足しました。まだまだスタート段階で、徐々に皆様方の献身的な活動で組織が拡大してきています。その中で、出来上がって◯周年みたいな企画として、スカイツリーのふもとでラグビーイベントをやって、平尾さんには講演+αの何かをして頂きたいなという夢を描いていました。

実際に神戸製鋼の一部の方とも種まき話はしていたのです。何故かというと、東京スカイツリーの至る所に神戸製鋼の資材が使われているからです。この意外と知られていない神戸製鋼の実績を地元の方々に知って頂き、尚かつラグビーの普及に繋がるようにという思いも込めていたのですが、込めたままで実現は出来なくなってしまいました。

*上に載せた写真の日もスカイツリーと平尾さんのコラボ企画を説明していました。

 

これから2019ラグビーワールドカップ日本大会に向けて準備が急速に進む中、平尾ジャパンのメンバーだったジェイミー・ジョセフさんが今の日本代表指揮官であることは不思議な感覚です。

平尾さんが亡くなった事については新聞の号外も出たようです。ラグビー人気が膨らみかけている今こそ、平尾さんには日本ラグビー発展へ道を切り拓き導いて頂きたかっただけに残念でなりません。多くの方が追悼記を寄せられていますが、若輩者である私も少しだけ書かせて頂きました。

 

合掌


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2016年10月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。